じんちょう‐げ〔ヂンチヤウ‐〕【▽沈丁▽花】
読み方:じんちょうげ
ジンチョウゲ科の常緑低木。よく分枝し、つやのある倒披針形の葉を密につける。早春、紅紫色または白色の香りの強い花を多数開く。中国の原産で、雌雄異株であるが、日本のものはほとんど雄株で実を結ばない。名は、花の香りを沈香(じんこう)と丁字(ちょうじ)にたとえたもの。瑞香。《季 春》「―春の月夜となりにけり/虚子」
ちんちょう‐げ〔チンチヤウ‐〕【沈丁▽花】
読み方:ちんちょうげ
⇒じんちょうげ(沈丁花)
ジンチョウゲ
じんちょうげ (沈丁花)



●中国が原産で、わが国へは室町時代に渡来したといわれています。名前は、沈香のような匂いがあり、「ちょうじ(丁子)」のような花をつけることから。春まだ浅い2月から3月ごろ、外が赤紫色、内側が白色の花を咲かせます。この花のように見えるのは、花弁ではなく萼です。これを採取して日干ししたのを、漢方では瑞香花と呼び、うがい薬として用いられています。雌雄異株ですが、わが国にはほとんど雄株しかないため、ふつうには花が咲いても実を結びません。
●ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木で、学名は Daphne odora。英名は Winter daphne。
| ジンチョウゲ: | 沈丁花 難波津 |
| ファレリア: | ファレリア・カピタータ |
| ミツマタ: | 三又 |
沈丁花
沈丁花
沈丁花
沈丁花
沈丁花
沈丁花
沈丁花
ジンチョウゲ
(沈丁花 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/30 13:43 UTC 版)
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| ジンチョウゲ | |||||||||||||||||||||
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ジンチョウゲの花
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| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Daphne odora Thunb. (1784)[1] | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| ジンチョウゲ(沈丁花) | |||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||
| Winter Daphne |
ジンチョウゲ(沈丁花[2]、学名: Daphne odora)は、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木。別名でチンチョウゲともいわれる[3]。中国名は瑞香[1]、七里香、千里香[4]、別名:輪丁花。原産地は中国南部で、中国から日本に渡来して、室町時代にはすでに栽培されていたとされる[5][3]。クチナシ、キンモクセイとともに、日本の三大芳香木の一つに数えられる[3][注 1]。
名称
「沈丁花」という漢字名は、香木の沈香(ジンコウ)のような良い匂いがあり、丁子(クローブ)の香りを合わせたような香木という意味で名付けられた[3][5]。また、沈香と沈丁の香りが似ているから、という説もある[7]。学名の Daphne odora の属名 Daphne(ダフネ)はギリシア神話の女神ダフネにちなむ[8]。ダフネは、ギリシャ語で月桂樹を意味する。種小名の odora(オドラ)は「芳香がある」を意味する[8]。
特徴
常緑広葉樹の低木[5]。樹皮は褐色で滑らか[2]。葉は互生し[3]、濃緑色をしたツヤのある革質で、長さ6センチメートル (cm) 、幅2 cmの倒披針形で[5][9]、ゲッケイジュの葉に似ているが、ゲッケイジュよりも軟弱。
雌雄異株であるが、日本にある木は雄株が多く、雌株はほとんど見られない[5]。そのため種を採取することはできず、増やすためには挿し木を使う。挿し木には、植物の先端部分を使う「天芽挿し」を用いる[10]。
花期は2 - 4月[5][2]。枝先から濃紅色の花蕾が、集まって出てくる[2]。花は花弁がない花を20 - 30個、枝の先に手毬状に固まってつく[5]。花弁のように見えるものは4枚の萼片で[8]、外側が淡紅色、内側が白色で、中にはすべて白色のものもある[3]。雄蕊は黄色、花から強い芳香を放つ。花を囲むように葉が放射状につく。
果期は6月[3]。赤く丸い果実をつけるが、実を噛むと辛く[9]、有毒である。日本には雌株が少ないため、あまり結実しないが、ごく稀に実を結ぶこともある[5][2]。
冬芽は前年枝の先につき、そのほとんどが花芽で、多数の総苞に包まれている[2]。側芽は枝に互生し、かなり小さく、葉が落ちると見えるようになる[2]。葉痕は半円形で、維管束痕が1個ある[2]。
効用
漢方薬
漢方薬としては瑞香花といい、花の部分を歯痛、咽喉痛、乳がん初期、神経痛などの薬にする[4]。ただし、植物のすべての部分が毒性を持っており、特に果実が危険である(後述)[11]。
毒性
全体にメゼレインなどの有毒成分を含み、特に果実や樹皮の毒が強い。誤食した場合には口唇や舌の腫れ・のどの渇き・嚥下困難・悪心・嘔吐・血の混じった下痢を伴う内出血・衰弱・昏睡などの症状が出て、死に至る可能性もある。また、汁液に触れた場合には皮膚に炎症などが生じる恐れがある[12]。
品種
ジンチョウゲはたくさんの栽培品種が作られており、葉に縞や斑が入ったフクリンジンチョウゲや、葉がねじれたり、波を打っているものなどの品種が多数ある[9]。主な品種は以下のものが掲げられる。
利用・文化
関東地方以南では、庭木や公園樹として親しまれており、墓に植えられることも多い[3][8]。ただし、移植は好まず[8]、耐寒性には乏しい性質がある[5]。日本にあるものはほとんどが雄株のため、挿し木で増やす[3][9]。花の煎じ汁は、歯痛・口内炎などの民間薬として使われる。
神話
ギリシャ神話にジンチョウゲの逸話が登場する。キューピッドの黄金の矢に射抜かれた太陽神アポロンは、最初に出会った女性に恋焦がれる運命になる。アポロンの前に通りがかったのは、森の妖精ダフネ。アポロンは激しい恋に落ち、ダフネを追いかけまわす。ダフネは逃げ惑い、ゼウスに助けを求めた。ダフネのことを憐れに思ったゼウスは、彼女をジンチョウゲの花へと変えた。ダフネがジンチョウゲの花に姿を変えても、アポロンのダフネに対する愛は失われなかった[7]。
花言葉
俳句
春先に花を咲かせることから、春の季語としてよく詠われる。
歌集
- 沈丁花 月のひかりは… - からしまあきこ(文芸社、発売日:2007年8月1日)
小説
- 「沈丁花」 - 宮本百合子(初出:「文芸春秋」1927(昭和2)年2月号)
映画・楽曲
- 沈丁花 (1933年の映画) - 野村芳亭監督の映画
- 沈丁花 (1966年の映画) - 千葉泰樹監督の映画
- 沈丁花 (石川さゆりの曲) - 石川さゆりの曲
- 沈丁花 (DISH//の曲) - DISH//の曲
関連項目
ジンチョウゲ科には、他に下記などがある。
参考文献
- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、95頁。ISBN 978-4-416-61438-9。
- 田中潔『知っておきたい100の木:日本の暮らしを支える樹木たち』主婦の友社〈主婦の友ベストBOOKS〉、2011年7月31日、143頁。 ISBN 978-4-07-278497-6。
- 辻井達一『続・日本の樹木』中央公論新社〈中公新書〉、2006年2月25日、143-145頁。 ISBN 4-12-101834-6。
- 平野隆久監修『樹木ガイドブック』永岡書店、1997年5月10日、43頁。 ISBN 4-522-21557-6。
脚注
注釈
出典
- 1 2 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphne odora Thunb. ジンチョウゲ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年2月10日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 95.
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 田中潔 2011, p. 143.
- 1 2 “薬草に親しむ-春の香りは沈丁花”. エーザイ株式会社 (2012年1月). 2025年2月10日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 平野隆久監修 1997, p. 43.
- ↑ “クチナシ”. 熊本市教育センター. 2026年4月30日閲覧。
- 1 2 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、44頁。 ISBN 4-529-02039-8。
- 1 2 3 4 5 辻井達一 2006, p. 143.
- 1 2 3 4 辻井達一 2006, p. 145.
- ↑ “ジンチョウゲを増やしたい! 最適な時期と方法、注意点を知っておきましょう”. GardenStory (2018年6月29日). 2025年2月10日閲覧。
- ↑ “沈丁花:春の到来を告げる芳香”. 日本花卉文化株式会社. 2025年2月10日閲覧。
- ↑ “ジンチョウゲ(沈丁花)とその毒性”. PictureThis. Glority LLC. 2025年2月10日閲覧。
- ↑ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphne odora Thunb. f. alba (Hemsl.) H.Hara シロバナジンチョウゲ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年2月10日閲覧。
- ↑ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphne odora Thunb. f. rosacea (Makino) H.Hara ウスイロジンチョウゲ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年2月10日閲覧。
- ↑ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Daphne odora Thunb. 'Marginata' フクリンジンチョウゲ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年2月10日閲覧。
外部リンク
- ジンチョウゲの育て方・栽培方法 - LOVEGREEN(ラブグリーン)
- ジンチョウゲとは|育て方がわかる植物図鑑 - みんなの趣味の園芸(NHK出版)
沈丁花
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/25 00:44 UTC 版)
『JUNE』(サン出版)1983年№9に掲載。青春時代の罪とその代償を描いた作品。 新任教師の紅林葉(くればやし よう)は、赴任早々、沈丁花の季節になると決まって登校拒否をする古城ゆずる(こじょう ゆずる)という生徒のことで頭を抱えていた。葉の母親は病に伏せっており、校長の兄の経済援助で無事回復するところまでこぎ着けていた。その見返りとして、葉は校長の娘で、生徒でもある可奈子との婚約を取り決められていた。 ゆずるの家を家庭訪問した葉は驚愕した。彼は19歳の時、初恋の少女に振られ、その代償として、母親の死に沈丁花の茂みで泣いていた少年、ゆずるを犯していた。何でも謝罪をする、と言った葉に、ゆずるはあの時のように抱いて欲しい、と頼む。
※この「沈丁花」の解説は、「千の花 (漫画)」の解説の一部です。
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