日本におけるエログロ文化とは? わかりやすく解説

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日本におけるエログロ文化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 18:13 UTC 版)

エログロ」の記事における「日本におけるエログロ文化」の解説

鬼畜系」および「エログロナンセンス」も参照 日本では平安時代初期から偃息図(えんそくず、おそくず)、またはおそくずの絵(おそくづのゑ)と呼ばれる性的題材描いた絵画があったとされている。 室町時代から江戸時代にかけては春画呼ばれる主に男女間の性愛描いた浮世絵広く流行した出回った春画は高い芸術性誇ったが、性教育のためか、性文化追求か、はたまた思想宗教的意味合いがあったのか、目的がよくわかっていない。どういう人達に需要があり、なぜ高い技術要求されたか、今後の研究課題ともいえる。 現代においては、春画芸術作品エロティカ)として社会的に高く評価されており、法的に猥褻出版物としての扱い受けていない。ただし、表現の自主規制行われている。 近代日本におけるエログロ文化潮流大正デモクラシー期のエログロナンセンス文化まで遡る。この時代代表する雑誌梅原北明の『グロテスク』(1928年1931年刊行)がある。この雑誌幾度となく当局による発禁処分受けたが、その度発行所代えて発行された。 太平洋戦争終結後出版自由化機にカストリ雑誌呼ばれる大衆向け娯楽雑誌ブームが起こる。これらの雑誌粗悪な再生紙印刷され低俗な安物雑誌3号程度休刊する典型的な3号雑誌多く戦後の混乱の中、カストリ雑誌ブーム1950年頃まで続いたまた、雑誌内容安直扇情的なものが多くエロ(性・性風俗)・グロ猟奇犯罪)で特徴付けられる具体的には、赤線などの色街探訪記事猟奇事件記事性生活告白記事ポルノ小説などのほか、性的興奮煽る女性写真挿絵掲載された。 1960年代にはピンク映画登場しブームとなる。これはテレビの普及によって映画館観客動員数減少した事に対抗した映画関係者が「テレビで実現できないこと」を標榜したのに起因する代表作品としては、石井輝男東映ポルノ異常性愛路線」の一環発表した徳川女系図』(1968年)・『徳川女刑罰史』(1968年)・『異常性愛記録ハレンチ』(1969年)・『徳川いれずみ師 責め地獄』(1969年)などの作品がある。また、ホラー映画におけるエログロ先駆的作品江戸川乱歩原作の『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』(1969年)が挙げられるまた、エログロ全面押し出したアダルトアニメ先駆的作品としては東京テレビ動画制作した谷岡ヤスジ原作劇場用作品『ヤスジのポルノラマ やっちまえ!!』1971年)がある。1980年代以降映画界においてエログロ・スプラッタ・バイオレンス系の映像作品を得意とする映画監督に園子温白石晃士松村克弥がいる。後にエログロキッチュさを全面的に押し出した、これら邦画作品モンド映画倣って和製モンド」と呼ばれるうになる一方で客足伸び悩み映画製作自体困難になった日活は「エロ路線」を前面押し出した日活ロマンポルノによって経営危機乗り越えたロマンポルノ1971年11月に『団地妻 昼下りの情事』(白川和子主演)でスタートし映画斜陽期日活支えロマンポルノ20年上続人気シリーズとなったロマンポルノ量産の必要があったため、若い監督数多く起用映画1本あたりの上時間やエロシーンの回数などの基本ルール以外は、あまり制約無かった事から、結果的に実験的であったり、作家性を打ち出した作品生まれた。そのため日活ロマンポルノキャリアスタートさせたり、頭角現し映画監督は多い。また、ロマンポルノ出身女優テレビで活躍するようになり、多くスター生れた。芸能界へのステップ考え女優少なくなかった成人向け漫画などのサブカルチャーにおいてはSM緊縛強姦屍姦獣姦・カニバリズム・スカトロジー・触手責め拡張プレイ異物挿入身体欠損孕ませ責めなどの性的倒錯描写が「エログロ」(あるいは鬼畜系)に相当するこの様成人向け漫画世界で自分世界築き上げる作家多く、もちろん、性的描写避けて描けない世界というものもある。また一つには性的描写必須であることを除けばそれ以外表現はむしろ一般雑誌より制約少な舞台であり、その自由度の高さから作家独自の嗜好によって特異ともいえる表現追及され一般誌では掲載不可能な作風実現する作家もいる。 代表的なエログロ漫画家丸尾末広花輪和一平口広美佐伯俊男三条友美蛭子能収根本敬山野一早見純山本直樹漫☆画太郎氏賀Y太知るかバカうどん町野変丸掘骨砕三町田ひらく玉置勉強沙村広明前田俊夫大越孝太郎駕籠真太郎などがいる。また、1984年発表され丸尾末広『少女椿』エログロ幻想的怪奇的な世界観交え独自の世界観表しカルト作風ながら今もなお根強い人気を持つ。一方で漫画家永井豪1970年代前半複数メジャー少年誌大胆な描写エログロを含むストーリー展開し教育委員会糾弾されるなどの社会問題至った事例もある。 日本独自エログロ文化である「触手責め」は国内において1982年SFホラー映画『遊星からの物体X』公開以降前田俊夫などの漫画菊地秀行などの小説、『くりいむレモン SF超次元伝説ラル』・『SF新世紀レンズマン』などのアニメ、またアダルトゲーム触手描写取り入れられ定番表現のひとつとなった

※この「日本におけるエログロ文化」の解説は、「エログロ」の解説の一部です。
「日本におけるエログロ文化」を含む「エログロ」の記事については、「エログロ」の概要を参照ください。

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