日本におけるエンバーミング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 06:31 UTC 版)
「エンバーミング」の記事における「日本におけるエンバーミング」の解説
日本国内のエンバーミング処置件数は年々増加の傾向にある。日本に導入された1988年には191件だったものが、2011年には2万3000件以上、2015年には3万3000件以上となった。2018年3月時点で処置を請け負う施設が58カ所あり、費用は15万円-20万円程度である。こうした背景としては、延命治療や高度治療の結果として処置しない場合の遺体が速く腐敗しがちになっていることや、家族葬などで故人をゆっくり美しく見送りたいと考える遺族の増加が指摘されている。 日本では遺体の99%以上が火葬されていることから、エンバーミングは「遺体の保存・保全」のみが目的ではなく、上記のように「安らかな生前のような表情に」等、より良いお別れやグリーフにかかわる目的も存在する。病院などで死亡した場合、遺体は速やかに看護師らによって体液や便の排出、全身の消毒処置(いわゆるエンゼルメイク、エンゼルケア)が行われるため、欧米と比較すると感染症のリスクは低い(現在エンゼルケアを行わない病院もある)。日本国内で死亡した人を国外に移送する場合や、外国で死亡した日本国籍の人を移送する場合、エンバーミングを行うことがある。
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