新日本プロレスの業績悪化およびファン離れとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 新日本プロレスの業績悪化およびファン離れの意味・解説 

新日本プロレスの業績悪化およびファン離れ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 02:36 UTC 版)

流血の魔術 最強の演技」の記事における「新日本プロレスの業績悪化およびファン離れ」の解説

本書プロレスファンの間で賛否両論評価をされつつ、およそ20といわれる売上記録した井上譲二は、本書によって「それまでグレーゾーンとどまっていた『プロレス八百長説』に関する議論は、完全に決着してしまったといっていい」と述べている。井上は「この暴露本によってプロレス界が受けたダメージ小さいはずがない」とも述べており、その理由として著者が「当事者」である元レフェリーで、しかもプロレス内幕詳細に描写されていることを挙げている。 井上譲二新日本プロレス業績2002年ころから急激に悪化した事実指摘し、その原因一つ本書出版2001年12月)であるとしている。井上によると、プロレスファンには「プロレスというジャンル対す信者」と呼ぶべき純粋な人間多くそうした人間が「騙された」というショックから試合を観に行かない専門誌買わないという状況生まれたのだという。井上本書出版後プロレスファンから『週刊ファイト編集部に「何十年も猪木だまされてきた。もうプロレスファンをやめる」、「『ファイト』もグルだったんだな」といった内容抗議寄せられたことを明かしている。ただし井上本書プロレス業界ファン与えた影響について、「極めて重く見る人もいれば、軽視する人もいて、そのギャップはかなり大きい」とも指摘し、「このことは、あの本が出版され当時、すでに『プロレス勝敗100%はじめから決められている』とはっきり認識していた人と、そうでない人、あるいはどっちつかずの人、深く考えていなかった人など、さまざまな立場ファンそれぞれ拮抗する形で混在していた状態であったことを示しているように思われる。」と述べている。著名人の中では大槻ケンヂ本書読んだ後「もしかすると、プロレスというのは一生ものではないんじゃないか?」と感じるようになり、「プロレスからの卒業」を考えようになった述べている。高橋によると、大槻雑誌企画高橋対談した際にも「あの本を読んでプロレス台本があるのを知ってがっかりしました。もうプロレスは観ません」と語ったという。高橋大槻について、「ミュージシャンとしてエンターテインメント世界生きる人に、そんな頑なさを見せられたことはひどく残念だった」と述べている。 高橋井上譲二指摘するような、新日本プロレス与えた影響について本書出版数年前から「新日本プロレスそのものが、迷走の色を濃くていったのは否定できない」と述べ2002年体力的に劣る(高橋によると、女性アスリート体力および筋力男性アスリート70%ほどだということ運動生理学立証されているという)はずの女子プロレスラージョーニー・ローラーが同団体所属男子プロレスラー次々と倒したアングルは、かつての新日本プロレスでは考えられないことであり、「プロレスには台本があることを、身をもって示している行為」であると指摘する。さらにその後新日本プロレス現役選手が、『ショー』であることを公言するハッスル』や『西口プロレス』、『マッスル』などのリング上がり互角戦い繰り広げたりもしている」と指摘、「プロレスショーだとカミングアウトするよりもひどい形で、自らプロレス貶めていることになる」と新日本プロレス批判した高橋はこれらの「すべてを咎めようとしているわけではない」としつつ、「プロレスショーということどこまでも認めず、私の存在抹殺したがっている一方で、そんなことばかりをやっている現実に、大きな矛盾感じざるを得ない」と述べている。高橋は「選手がどこかの団体リング上がるというのは、その団体スタイル認めマッチメイクに従う、と承諾したのと同じこと」と主張する。 なお、上記団体のうちハッスルについて、井上譲二は「エンタメ路線強く打ち出し事実上カミングアウトしている」、かつて新日本プロレス取締役務めていた永島勝司は「高橋主張するようなことを地でいっている…ということになるのだろうか」と評している。これに対し高橋は、自身提唱するエンターテインメントハッスルエンターテインメントとでは「方向性が全く違った」と主張しハッスル事実上解散したことにより「ミスター高橋提唱するプロレス末路迎えた」という見方があることに反発している。高橋ハッスル失敗した原因について、「本来のプロレスイメージから逸脱しすぎた奇抜なストーリーに『闘い』が感じられなかったのが大きいのではないか」と分析している。高橋は、ショーとはいえ小川直也女性タレントフォール負け喫したことや曙太郎扮するボノちゃん」に対し拒絶反応示している。高橋は、「WWEお手本になる」と主張する一方、「日本人の好むプロレスと、アメリカ人の好むプロレスはやはり違う」、日本プロレスファン求めているのは「『闘い』をテーマとした、アントニオ猪木スタイルであって、「ショーとしてエンターテインメント路線歩めば、どんな色づけをしてもいいわけではない」とも主張本書読者がその点を誤解したとすれば残念だ述べている。 プロレスファン与えた影響について井上譲二は、「おそらく、あの本を読むまでプロレス真剣勝負であると思っていたファン想像以上多かったと思う。読まずとも知っていたという内容なら、あんなに反響があるはずがない」と述べている。一方高橋2010年発行の『流血魔術 第2幕』の中で、本書出版後プロレスファンから「プロレスのいい加減さが好きだったのに」と本書を「悪魔の書呼ばわりされたことがあったと明かした上で、「プロレスのいい加減さが好きといったマニアックファン」について、「プロレス馬鹿にしているように思えてならない」、「そうした人たちは極めて少数コアな層に過ぎないので、そこだけを気にしていれば方向性見失ってしまうのだ。プロレス団体マスコミが、コアな層にばかり目を向けがちになっているのは以前からのことだが、その部分見直なければプロレス未来はない」と批判している。さらに高橋は、『プロレス悪夢10年」を問う』(宝島社2008年)がファン10年上の男ファン行ったアンケート本書対す感想求めたところ、72%が「内容知らないので特に感想はない」と回答した事実挙げ、「プロレスファン意外なほど読んでいないことに、かなり驚いた」と述べ、この結果から本書プロレス衰退後押しをしていたという懸念払拭され安堵した述べとともに本書が「もっと大きな影響力持っていれば、私が望んでたようにプロレス新たな可能性切り開いていく一助になったではないかと、残念に思われた」と述べている高橋前述プロレス悪夢10年」を問う』におけるアンケート結果から、プロレス人気低迷した原因について総合格闘技リングプロレスラー負け続け幻滅した」とする意見(10.4%)が本書はじめとする高橋著書原因とする意見1.1%)よりもはるかに多いことを指摘し、K-1やPRIDEで「格闘家にあっさりと負けてしまったプロレスラー責任は重い」、ルールプロレスとは異な大会に「出ていくべきではなかった」と述べている高橋具体的にヒクソン・グレイシー連敗した高田延彦エメリヤーエンコ・ヒョードルミルコ・クロコップに1分ほどで敗れた永田裕志の名を挙げており、とくにIWGP連続防衛記録作り、「新日本プロレスの顔的存在となっていた永田が「無残な姿をさらした事実は、プロレスにとって大きな痛手になった分析している。

※この「新日本プロレスの業績悪化およびファン離れ」の解説は、「流血の魔術 最強の演技」の解説の一部です。
「新日本プロレスの業績悪化およびファン離れ」を含む「流血の魔術 最強の演技」の記事については、「流血の魔術 最強の演技」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「新日本プロレスの業績悪化およびファン離れ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「新日本プロレスの業績悪化およびファン離れ」の関連用語

新日本プロレスの業績悪化およびファン離れのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



新日本プロレスの業績悪化およびファン離れのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの流血の魔術 最強の演技 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS