救世主(メシア)と輝ける四法聖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/23 07:51 UTC 版)
「私の救世主さま」の記事における「救世主(メシア)と輝ける四法聖」の解説
弓樹 真弥(ゆみき しんや) 物語の主人公。内気で気弱な少年。勉強も運動もできるわけではなく学校ではあまり目立たない生徒で、ファンタジー好きの読書家。学校で人気者の榊山涼平とは親友である。幼い頃に両親と妹を飛行機事故で亡くしており、そのことが彼の心に大きな傷を残している。ある日、突然現れた少女・春儚に「救世主(メシア)」と呼ばれ、「救世ノススメ」を手渡される。「ファンタジーの主人公のようだ」と喜んでセレスティアへ行ってみたものの、セレスティアの凄惨な現状を目の当たりにし、自身の無力さを痛感。セレスティアの魔物に殺されかけた無念から、一度はセレスティアから逃げ出すが、「春儚を守りたい」一心で戦いの場へと戻ってゆく。数々の過酷な「運命」に直面するも、そのたび一人の人間として成長し、持ち前の優しさで多くの人々を救っていく。「13騎士の力を借りながら、13騎士の力を遥かに上回る」ほどの力を有し、戦いでは主に13騎士の一人「雷帝イシュテルテ」の力を借りて姿を変え、長剣を振るって雷を操る。 無印から「lacrima」までの空白期間内で、氷刃が驚くほど身長を伸ばした。 春儚を誰よりも大切に思っており、「彼女がいない世界なんか意味がない」とすら思う程の愛情を抱いている。 力量が拮抗するはずの救世主と支配者だが、不自然なほど圧倒的な力の差がある。実際に万全ではなかったり手を抜いている時以外の、真弥が本気で戦った戦闘では必ずその相手に圧勝している。 涼平という隠れ蓑を捨て、真の支配者として姿を現したサリエルに殺される。そしてその後、璃瑠の「聖母」によって蘇ってサリエルとの最終決戦に挑むが、実は、この瞬間まで「真の」どころか通常の救世主としてすら覚醒しておらず、ここまでの彼は、名無や祇園寺と同じような、「13騎士の力が使える普通の人間」だったということになる。 サリエルに勝利し、真の救世主として目覚めるが、真の救世主の力で消せる因果はひとつと知り、春儚とセレスティアを天秤にかけられるが、春儚自身の懇願によって文字通り「救世主」としての力を振るう。その後学校の屋上で春儚と再会する。 最終的に手に入れた13騎士は、雷帝、水神、地鬼、剣聖の4人。 新装版掲載の後日談では、春儚に誓った夢を叶え、榊山総合病院に外科医として勤務している。春儚とは無事に結ばれ、子どもを授かり一児の父となる。 春儚(はるな) メシアの「盾」であり、救世の巫女。心優しい少女で、自らの犠牲を厭わない。異世界「セレスティア」から、真弥を救世主として呼ぶために真弥の世界へとやってきた。元素を用いた強力な魔法で戦い、真弥を守り通す。また、人の怪我を癒す能力を持つ。しかし魔法もその能力も共に春儚自身に多大な負荷を与え、特に治癒能力に至っては代償として自らの命を削ってしまうほどの負担がある。物心ついたときからバウルの神殿の牢に閉じ込められており、10歳になって璃瑠に助け出されるまで外の世界を知らなかった。そこで見ていた真弥の夢で言葉などを覚える。会ったこともない「死天使」サリエルに恐怖を抱く。 実は、本来は救世ノ巫女ではなく、支配ノ巫女。2人の巫女として神殿から旅立つ13歳の誕生日の直前、偶然以前の自分のように神殿に囚われていた男(サリエル)を救い出し、「何でも願いを叶える」と言ったそのサリエルに「救世ノ巫女になりたい」と願った結果、春儚が救世ノ巫女に、璃瑠が支配ノ巫女に入れ替わった。 地球とセレスティアを繋ぐ時穴を開け、その代償としてありえない速さで細胞が老朽化していく=寿命が短くなる体になってしまう。そのことは真弥を始めとする救世主一行の大きな不安要素として苛み続ける。 世界よりも自分を選んでしまう真弥の心を理解しており、自身も真弥と共に生きることを望んでいるが、結局救世主として目覚めた真弥に自分よりセレスティアを選ばせてしまう。その後サリエルの真の支配者の力で死の運命を断ち切ったことにより地球に残り学校の屋上で真弥と再会する。 「俺の救世主さま」ではキャラが全く変わっており、暴君のような振る舞いをし、いつも必ず話の中心に位置している。 新装版掲載の後日談では、真弥と結婚し、一児を出産。病院勤務の真弥を我が子と共に毎朝見送っている。 夢衣(むい) メシアの「翼」。天然ボケな少女で、いつも変なものを発明している。また、大概の発明品には自爆スイッチがついている。料理が下手。セレスティアの住人でありながら魔力を持たないため、自身の発明品を駆使して闘う。その発明品の数々は驚嘆に値するものであり、真弥達の世界の現代科学でも不可能なことをあっさりとやってのける。真弥達の世界に来て様々な技術を目にしたことで、それを自らの発明に取り入れ、腕に一層磨きをかけている。真弥に恋情を抱いているが、真弥には春儚こそふさわしいと考えており、自分を含め、2人がそれ以外の人間と結ばれることを認めない。 新装版掲載の後日談では御代神と結婚し、春儚と同じように子供を産んでいる。真弥を慕うところは8年前と変わらない。 氷刃(ひめ) メシアの「剣」。冷静沈着な女性。愛剣「飛天凰舞」を操り、その腕前はなかなかのもの。剣士であるが、飛天凰舞が真の力を解放するためには元素が必要であるため、元素のない空間では戦闘能力が激減する。しかし、剣自体の切れ味が無くなる訳ではない。春儚を溺愛しているためか、真弥に異様な敵対心を持ち、夢衣には「お父さん」呼ばわりされることも度々ある。ただ、最近では真弥のことを「我らの王」と呼んだり、自分の命を代償に真弥を助けようとした春儚を叩いたりと、真弥を認め、思い遣るようになっている。冷たい外見とは裏腹に、甘いものが好きで暑いのが苦手。過去のある経験より、真弥に対し甘さを捨てるように厳しく迫るが、それは未熟な真弥を思ってのことであり、愛情の裏返しでもある。 飛天凰舞の解放の言葉は「目覚めろ、飛天凰舞!そして、歓喜せよ!!」。 本来の名は「悲姫」。4年前に女王の復活で滅びた「死都麗古」の姫君であり、旧セラキエル派の王子の婚約相手でもあった。自分の付きの者であり想い人でもあった楊慈を自分の甘さで失い、彼の剣「飛天凰舞」を持って一人生き延びる。その後、何度も首を切って自殺を図るが、首を切る度に出会った春儚に治されていた。 「俺の救世主さま」では、真弥と結ばれて逃避行したり、結局春儚に捕まってボコボコにされるなど本編とキャラ・設定ともに全く違うという混乱ぶりを見せる。 新装版掲載の後日談では、ニートになっている。一応本人は気にしている模様。同じくニート化したゼオンの言から察するに、平和になったセレスティアに順応できず、失業してそれっきり職に就けないものと思われる。 タルタル メシアの「雷」。頭が良い幼女。薬品の調合を得意としている。いつも薬ができるとすぐ周囲の人を実験台として使ってしまい、真弥達のクラスが「死屍累々」になったこともある。しかし、普通の薬を作ることもでき、涼平の父に絶賛されたこともある。話すときは基本的に一言。直接何かの力を使って戦闘に参加したことはないが、バウルの神殿の地下における描写より、かなりの力を持つと推測できる。またアギト戦で真弥や逄儚を一度逃がしたりなど、戦闘で重要な活躍をしたりもする。真弥達の知らないいくつかの真実を知っており、他の四法聖とは何か一線を画す印象を受ける。 新装版掲載の後日談では中学に通っており、内部の人たちを自作の薬で全滅させるなど相変わらず大暴れしている。 逄儚(あいな) 記憶を失った真弥の前に現れた、自らを「新しい救世の巫女」だと語る少女。彼女との出会いが真弥が記憶を取り戻し、再び戦いへと戻ってゆくきっかけとなる。睡眠を取ることを知らず、限界を超え突然倒れたりするなど、常人とはかなりずれたところがある。本来の救世主の巫女である春儚が戻った後、自分の存在価値に悩む。13騎士を解放するという他の誰もが使えないはずの魔法を使うなど、謎の多い人物。 実は燃やされた「救世のススメ」だと明らかになるのは狂神アギトとの戦いのときであった。 短い期間での登場だったが、回想に現れたり、「救世ノススメ」として語りかけ、力を貸すなど、真弥たちに影響力を与え続けた。 「俺の救世主さま」では、本編ではもう登場しないことをいいことに魔法少女に変身して見せるという暴挙に出るが、すぐに春儚に倒される。
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