戦闘機による迎撃とは? わかりやすく解説

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戦闘機による迎撃

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:16 UTC 版)

特別攻撃隊」の記事における「戦闘機による迎撃」の解説

第38任務部隊司令ミッチャー少将特攻対策には艦載戦闘機増強がもっと効果大きいと考え会議各方面訴えた。 その提案受けて正規空母標準搭載機艦上爆撃機艦上攻撃機減らし艦上戦闘機倍増した艦爆艦攻減による攻撃力低下は、艦戦VF)の一部戦闘爆撃機(VBF)として運用することによって対応し増加搭載する戦闘機海兵隊戦闘機VMF)より補充した。しかし、海兵隊パイロット空母発着艦ができないため、急遽集中訓練が行われたが、事故多発し空母エセックスだけでも、最初9日間で13機の戦闘機訓練中の事故失われ、7名の海兵隊パイロット事故死している。 空母エセックス標準搭載機数の変遷F6F艦上戦闘機SB2C艦上爆撃機TBF艦上攻撃機F4U艦上戦闘機1944年7月特攻開始前393620機 - 1945年4月沖縄戦開始時) 38151536沖縄では増強された大量艦載戦闘機と、占領した沖縄飛行場進出した海兵隊戦闘機部隊前述戦闘指揮所CIC)や戦闘機指揮管制士官FDO)に誘導されて、特攻機優位な位置迎撃する事ができたのに対し一方特攻機は、重い爆弾搭載していた上に、操縦訓練十分に行っていない促成搭乗員増えたせいもあり、アメリカ艦隊にたどり着く前に次々と撃墜された。アメリカ軍戦闘機特攻機空戦見た従軍記者ロバート・シャーロッド(英語版)は「特攻機退避運動も満足にできず、真っ直ぐ飛ぶだけだった。」「ジャップ撃墜赤ん坊の手をねじる様に簡単な事だった。」と報道したほどであったユージンA.バレンシアジュニア(英語版中尉の12.5機撃墜(総撃墜23アメリカ海軍3位撃墜数)を初めとして、沖縄だけで5機以上撃墜したエース93名も出ている。特に特攻対策として増強されたF4U コルセア特攻機撃墜威力発揮し、「カミカゼ・キラー」とも呼ばれたF4U コルセア日本軍機との空中戦によるキル・レシオは、アメリカ軍側の主張によれば1:11であるが、撃墜した多く日本機が特攻機であった。 しかし、沖縄戦における特攻機来襲アメリカ軍予想遥かに超えていた。アメリカ軍戦闘空中哨戒CAP)の戦闘機を、常時56機から76機を飛行させておき、必要に応じて陸上基地から増援出撃させることとしていたが、戦闘空中哨戒CAP)の戦闘機超える特攻機来襲して、警戒網をすり抜けアメリカ軍艦船攻撃した例えば、1945年4月6日 - 4月7日菊水一号作戦においては特攻帰還356機の内200機までに沖縄周辺海域への突入許している。そのため、アメリカ軍戦闘空中哨戒CAP)の戦闘機の機数を120機に増やしている。また出撃機数が減った沖縄戦後以降は、複数編隊による陽動作戦や、早暁日没前後の視界十分でない時間攻撃の軸を移すなどの対策で、アメリカ軍戦闘機迎撃分散させている。 アメリカ軍戦闘機パイロットは、艦隊まで進入許した特攻機に対して艦隊上空でも味方からのフレンドリー・ファイア恐れず徹底的に追い回した。とあるF4U コルセア特攻機追撃しすぎて駆逐艦ラフィーのレーダー・アンテナに接触し、それを叩き落としたこともあった。 日本軍は、沖縄飛行場から出撃するアメリカ海兵隊機を特攻作戦大きな支障になると考え陸軍重爆撃機執拗に攻撃した主要目標は沖縄本島上の嘉手納飛行場読谷飛行場となり、読谷飛行場では、海兵隊機が戦闘空中哨戒CAP任務開始して以降、ほぼ毎日日本軍機の空襲があり、その回数4月15日から月末まで9回にも及んだ4月末には、芙蓉部隊などの海軍機も加わり攻撃続いたが、飛行場機能支障をきたす様な損害与えることはできず、逆に5月には伊江島飛行場アメリカ陸軍P-47 サンダーボルト展開するなどアメリカ軍航空戦力強化される一方であった。 第6航空軍司令官菅原道大中将は、空襲だけではアメリカ軍飛行場打撃与えるのは困難なため、義烈空挺隊突入させて飛行場大打撃与えることを計画海軍の第5航空艦隊司令官宇垣纏中将も、陸軍呼応して陸上攻撃機夜間戦闘機送り込むこととし5月24日の夜から翌日にかけて、沖縄アメリカ軍飛行場巡って最大激戦戦われた。義烈空挺隊突入した読谷飛行場では、大打撃受けた海兵隊戦闘機隊が一時作戦遂行不可能となるなど、かなりの成果をあげたが、これまでアメリカ軍飛行場攻撃してきた海軍芙蓉部隊が、慰労会酒宴開催しており攻撃参加していないなど、初めから陸海軍連携足並み揃っておらず、また5月25日から沖縄天候崩れてしまったため、日本軍攻撃成功効果十分に活かすことはできなかった。 この後陸軍本土決戦準備のため航空戦力温存を図ることにし、アメリカ軍飛行場攻撃から撤退したが、海軍方針決まらないまま、アメリカ軍飛行場攻撃継続戦果挙がらないなかで損害だけが増えていき、7月2日には、台湾第七六五海軍航空隊アメリカ軍飛行場攻撃から撤退し残ったのは芙蓉部隊のみとなったアメリカ軍この頃になると、警戒を殆どしておらず、芙蓉部隊機が攻撃して灯火管制すらしない有様であった

※この「戦闘機による迎撃」の解説は、「特別攻撃隊」の解説の一部です。
「戦闘機による迎撃」を含む「特別攻撃隊」の記事については、「特別攻撃隊」の概要を参照ください。

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