七賢者の末裔
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「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」の記事における「七賢者の末裔」の解説
かつて神鳥レティスとともに暗黒神ラプソーンを封印した7人の賢者の子孫。彼らが全員死亡したとき、神鳥の杖に封印されたラプソーンが解き放たれる。ゼシカが暗黒神の支配下に置かれその目的が明らかになって以降、主人公たちは彼らが殺害されることを阻むことを目標に杖の使い手を追うことになる。 正確には各血筋のうちラプソーン封印の資質を色濃く受け継いだとされる一人の子孫を指すものであり、血筋の人間全員ではない(このため、ゼシカは暗黒神に操られただけで殺害されずに済んでいる)。7人のうちライラス、サーベルト、ギャリング(当代)は主人公たちが町を訪れた時点で既に殺害されている。 マスター・ライラス トラペッタに住む魔法使いの老人で、魔法使い・コゾの末裔。ドルマゲスの魔術の師匠だったことから、主人公たちはドルマゲスの情報を得るためにトラペッタに訪れたが既に殺害され家に火を放たれた後だった。住民たちからは火の不始末による火事で焼死したと考えられていたが、後にラプソーン復活のためであることが判明する。偏屈かつ職人気質の性格で有名な人物で、占い師ルイネロとは事あるごとに喧嘩していたが、根は良い人間だったという。 PS2版では名前のみ登場していたが、3DS版ではルイネロの水晶玉に映し出される映像で登場し、死亡した経緯が明らかとなった。 かつてドルマゲスに魔法の修行を一切させず雑用ばかりさせていたが、気難しくも弟子思いの一面も持っており、内密に彼の魔法の才能を開花させる薬を作っていた。しかし書物を勝手に読んだドルマゲスに対して侮辱的な暴言を言い放ったことから彼の劣等感を爆発させてしまい、ドルマゲスの暴走を招いてトロデーンの崩壊を引き起こしてしまう。神鳥の杖を盗んで戻ってきた彼に謝罪と薬の完成を伝えたものの、既にラプソーンに操られていた彼に言葉が届くことはなく、そのまま殺害されてしまった。 この映像を見たトロデ王はライラスを「不器用な男」と評した上で「その想いが少しでもドルマゲスに通じていればまた違った結果になっていた。」と哀れみを見せていた。 サーベルト / サーベルト・アルバート 声 - 入野自由 リーザス地方の名士アルバート家の当主で、魔法剣士・シャマルの末裔。ゼシカの兄。正当な後継者として先祖より剣技の才能と暗黒神封印の鍵の役割を受け継いでいる。 実力と人のいい気質からゼシカや村人に慕われていたが、リーザス像の塔の扉が開いていたことを不審に思い、一人で調べに行きドルマゲスと遭遇。果敢に立ち向かおうとするも、強大な魔力の前に動きを封じられ、そのまま杖で腹部を刺されて殺害されてしまう。幸いにもリーザス像に魂が留まっており、その場に居合わせた主人公とゼシカに真実を話す。そしてゼシカに己の信じる道を行くよう激励し、主人公にゼシカを託して消滅していった。 オディロ 声 - 山野史人 マイエラ修道院の院長であり、神の子・レジェウスの末裔。法皇とは学友だった。ククールやマルチェロにとっては親代わりで、二人にとっては本当の意味で父性を感じられる人物だった。温厚な性格で、作中では直接披露しなかったが、実は無類のギャグ・お笑い好きである(棚の本を調べるとわかる)。マイエラ修道院内にて、激高してドルマゲスに詰め寄ったトロデを庇うが、杖の一撃を受けて殺害されてしまう。その翌日、雨が降り注ぐ中で葬儀が行われた。 ギャリング(当代) ベルガラックのカジノのオーナーで、無敵の男・ギャリングの末裔。素手で熊を倒すほどの豪傑だったが、屋敷に押し入ったドルマゲスに殺害された。その死はしばらくの間伏せられ、その間カジノは閉鎖される事態となる。しかし屋敷の小間使いが、友人にそのことを話したのが原因で、その噂は瞬く間に知れ渡ってしまった。強面だが優しい気質の持ち主と噂で、二人の捨て子(フォーグとユッケ)を養子として育て上げた。また、モリーによると彼もバトルロードの参加者だったらしく、主人公一行のパーティーメンバーになった後に彼が亡くなったことを聞いて、残念がっていた。 チェルス 声 - 関雄 三角谷の出身で、リブルアーチの呪術師ハワードの召使いをしている青年で大呪術師・クーパスの末裔。クーパスは自分の代で姿を隠すべく弟子(ハワードの祖先)に力を受け渡してしまったため、他の子孫のような特殊な潜在能力はない。心優しい性格の持ち主だが、ハワードを守るために勇気を出す面もある。呪われしゼシカの一件後、杖に操られたレオパルドによって背中を刺され、殺害される。どれほど虐められてもハワードに忠誠を尽くし、死の間際まで彼のことを思いやっていたほどだった。守るべき彼の死により、ハワードは本当の末裔がチェルスだと知り、悔恨の念と共に更生することになった。 後に兵士たちによると、遺体は棺に花を入れて、海に浮かべられたという。また、ヤンガスは彼の主人に対する忠誠心に感服しており、「見習いたい所があった」と振り返っている。ストーリーの中でチェルスがレオパルドに餌をやる際にハワードにいびられる場面があり、PS2版ではハワードから餌に毒を盛っていると疑われ、その潔白を証明するためにチェルスがレオパルドの餌を犬のように食べさせられるシーンがあるが、3DS版では餌を与える時刻が遅れたこと・レオパルドの望む時に餌をあげなかったことを叱責する内容に変更されている。 メディ 声 - 竹口安芸子 オークニスの南の家に住む薬師の老婆で、大学者・カッティードの末裔。一人暮らしをしており温和な性格で雪山地方を訪れ遭難した主人公たちを助け、ヌーク草の薬湯で一休みさせる。その後、主人公に息子のグラッドを探して欲しいと頼み、ヌーク草の入った袋を渡した。主人公がグラッドを連れている間にダースウルフェンの群れを率いるレオパルドによって家が燃やされ、彼女自身も、人質にされたグラッドの身代わりになる形でレオパルドに殺害されてしまう。だが、その直前にレオパルドの顔にヌーク草の粉末が入った袋を投げつけて目と鼻の感覚を麻痺させる荒業を見せ、レオパルドが法皇の館を襲撃する際に主人公たちが追い付くまでの時間稼ぎに成功している。 また、相手が暗黒神だと感づいていたと思われる節があり、人質にされた息子を助ける前に運命を悟ったように主人公に最後の鍵を手渡し、先祖代々守っていた暗黒神の戦いにまつわる資料の所在を教える。後に遺体は息子のグラッドの手によって埋葬された。 法皇 声 - 佐々木敏 サヴェッラ大聖堂に住む教会の長で、天界を見てきた男・レグニストの末裔。権威への揉め事や策謀が絶えない聖堂内でも常識と良心の持ち主で、ナンバー2であるニノ大司教からは目の敵にされていた一方で内心は慕われていた。最後に生き残っていた七賢者でもあったが、魔犬レオパルドの一件後、主人公たちが煉獄島に投獄されている間に次なる法皇の座を目論んだマルチェロによって密かに殺害されてしまい、さらに遺体は事故死と見せかけるために崖から落とされた。殺害されるまでの経緯は描写されていないが、小間使いによると回収された遺体には胸を刺されたような傷があったこと・夜遅くにマルチェロが彼の部屋に入っていき、直後に彼の断末魔を聞いたと語っていることから、夜間に部屋で療養している所を、マルチェロに杖で胸を貫かれたことが間接的に触れられている。マルチェロの野心と暴走を誰よりも危惧しており、彼に対して正しい道に力を使うように論するも最後まで届くことはなく、当のマルチェロからは「世の無情を嘆き、祈るだけ」と酷評されていた。 彼の死により七賢者の末裔は全滅し、遂に暗黒神が復活。聖地ゴルドは崩壊し、そして一度に多くの人々の命が奪われるという史上最悪の大惨事を引き起こすこととなった。
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