ローライフレックス6×6シリーズ
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「ローライ」の記事における「ローライフレックス6×6シリーズ」の解説
ローライの名を世界に知らしめた6×6cm判二眼レフカメラ。二眼レフカメラはこのシリーズが世界の元祖である。Eシリーズ以降はオプションでゴッセンの露出計を装備した。 アタッチメントは初期の製品ではφ28.5mmカブセ式、初期を除くテッサー75mmF3.5/クセナー75mmF3.5装着モデルはバヨネットI型、テッサー80mmF2.8装着モデルは専用バヨネット、プラナー75mmF3.5/クセノター75mmF3.5装着モデルはバヨネットII型、ビオメター80mmF2.8/プラナー80mmF2.8/クセノター80mmF2.8装着モデル及びテレローライフレックスではバヨネットIII型、ワイドアングルローライフレックス及びローライフレックス4.0FWではバヨネットIV型を使用する。 ローライフレックスオリジナル(Rolleiflex Original 、1928年試作、1929年発売) - 最初の二眼レフカメラにしてその基本的な形を完成したカメラ。基本的には原型となったローライドスコープを片目にして縦にした構造。117フィルムを使用し6枚撮り、120フィルムが使用できるよう後に改造された個体もある。フィルム装填は赤窓式、巻き上げは赤窓を見ながらノブ巻き上げ。シャッターは裸のレンズシャッターが外に出ておりチャージレバーでチャージしレリーズレバーでレリーズする。レンズはテッサー7.5cmF4.5またはテッサー7.5cmF3.8。シリアルナンバーは1から199999。 ローライフレックススタンダート(Rolleiflex Standard 、1932年発売) - 117フィルムを使用し6枚撮り、または120フィルムを使用し12枚撮り。シャッターレバーはシャッターレリーズと逆方向に動かすとシャッターチャージするようになっており迅速に撮影でき、この操作系は後にローライコードシリーズに引き継がれた。フィルム装填は赤窓式。巻き上げはクランク式で、クランクが止まるところまで1回巻き上げると巻き上げ完了。レンズは前期型がテッサー7.5cmF4.5またはテッサー7.5cmF3.8、後期型はテッサー75mmF3.5。シャッターは前期型はデッケルのコンパーで最高速1/300秒、後期型はコンパーラピッドで最高速1/500秒。後期型ではスクリーンに水準器が仕込まれている。ファインダーフッドの前枠のみ挙げるとスポーツファインダーとなる。目の位置はファインダー枠中心の鏡に自分の瞳孔を写すことで規定する。シリアルナンバーは200000から567550。 ローライフレックスオートマット(Rolleiflex Automat 、1937年発売) - フィルム装填がオートマット。デザインも近代化され、いわゆるローライフレックスの典型的な姿になった。レンズはテッサー7.5cmF3.5。途中でシャッターロックのためシャッターボタン周辺にカバーが装着された。バヨネットマウントは当初撮影レンズのみだったが後にファインダーレンズにも装備した。シリアルナンバーは568516から805000。 ローライフレックススタンダートノイ(Rolleiflex Standard Neu 、1939年発売) - デザイン的にはローライフレックスオートマット的なデザインであるがオートマット機能は持たず、1枚目を赤窓で出したら後はオートストップ。上下レンズにバヨネットマウントを装備する。シリアルナンバーは805000から927999。 ローライフレックスX(Rolleiflex X 、1949年発売) - ローライフレックスオートマットにシンクロ接点を装備した。レンズは当初「カール・ツァイス・イェーナ」銘、後に「ツァイス・オプトン」銘のテッサー7.5cmF3.5またはシュナイダー・クロイツナッハ製クセナー7.5cmF3.5。後期型はファインダーフードにローライキンのマスクを装着するためのホック止めがつき、フィルム圧板が35mm時にはスライドすると直圧式にできるようになった。シリアルナンバーは前期型1100000から1116999、後期型1117000から1168000。 ローライフレックス2.8A(Rolleiflex 2.8A 、1949年または1950年発売) - レンズは当初「カール・ツァイス・イェーナ」銘、後に「ツァイス・オプトン」銘のテッサー80mmF2.8を装着。シリアルナンバーは前期型1101000から1139999、シンクロがMXになった後期型1201000から1203999。 ローライフレックスMX(Rolleiflex MX 、1951年発売) - ローライフレックスXにフラッシュバルブ用のM接点を追加装備した。またレンズの後ろに反射防止枠が付けられた。 ローライフレックス2.8B(Rolleiflex 2.8B 、1952年発売) - オプトン・テッサーの不評を受けてビオメター80mmF2.8を東ドイツから「輸入」し装着して発売された。シリアルナンバーは1204000から1260000。 ローライフレックス2.8C(Rolleiflex 2.8C 、1953年発売) - レンズはプラナー80mmF2.8またはクセノター80mmF2.8を装着。レンズの後ろに反射防止枠が付けられた。ピントノブが大型化され、ピント合わせが楽になった。二重撮影機能追加。絞り羽根は10枚で円形絞りに近い。シリアルナンバーは1260350から129999。 ローライフレックス3.5C(Rolleiflex 3.5C 、1954年発売) - シャッターは倍数系列のシンクロコンパーMX-EVS。レンズはテッサー75mmF3.5またはクセナー75mmF3.5を装着。シリアルナンバーは1428000から1478999。 ローライフレックス3.5D(Rolleiflex 3.5D 、1955年発売) - レンズはテッサー75mmF3.5またはクセナー75mmF3.5を装着。シリアルナンバーは1479000から1739999。 ローライフレックス2.8D(Rolleiflex 2.8D 、1955年発売) - レンズはプラナー80mmF2.8またはクセノター80mmF2.8を装着。シリアルナンバーは1600000から1620999。 ローライフレックス3.5E(Rolleiflex 3.5E 、1956年発売) - オプションでゴッセン製電気露出計を内蔵、新品で装備しなくても後で改造できた。レンズはプラナー75mmF3.5またはクセノター75mmF3.5を装着。シリアルナンバーは1850000から1869999。 ローライフレックス2.8E(Rolleiflex 2.8E 、1956年発売) - オプションで電気露出計を装備、新品で装備しなくても後で改造できた。レンズはプラナー80mmF2.8またはクセノター80mmF2.8を装着。シリアルナンバーは1621000から1665999。 ローライフレックスT(Rolleiflex T 、1958年発売) - テッサー75mmF3.5装着の普及モデル。少数だがクセナー75mmF3.5付きもある。 テレローライフレックス(Tele Rolleiflex 、1959年発売) - 望遠のゾナー135mmF4を装着する。1970年から220フィルムに対応した。 ローライフレックス3.5E2(Rolleiflex 3.5E2、 1959年発売) - レンズはクセノター75mmF3.5を装着。ファインダーフッドやスクリーンが交換可能となった。シリアルナンバーは1870000から1872999、アパーチュアー部にフィルムの平面性を保つガラスを装着できる後期型はシリアルナンバー2480000から2482999。 ローライフレックス2.8E2(Rolleiflex 2.8E2、 1959年発売) - レンズはプラナー80mmF2.8またはクセノター80mmF2.8を装着。ファインダーフッドやスクリーンが交換可能となった。シリアルナンバーは2350000から2356999。 ローライフレックス3.5E3(Rolleiflex 3.5E3、 1959年発売) - セルフタイマーがレバーになり位置も変更された。シリアルナンバーは2380000から2385050。 ローライフレックス2.8E3(Rolleiflex 2.8E3、 1959年発売) - セルフタイマーがレバーになり位置も変更された。シリアルナンバーは23600000から2362025。 ローライフレックス3.5F(Rolleiflex 3.5F 、1959年発売) - 内面反射防止のバッフルが取り付けられた。プラナー75mmF3.5またはクセノター75mmF3.5を装着。1965年から220フィルムに対応した。 ローライフレックス2.8F(Rolleiflex 2.8F 、1960年発売) - レンズはプラナー80mmF2.8またはクセノター80mmF2.8。1966年から220フィルムに対応した。時代を代表するカメラとしてシャランやタイムスリップグリコにもなった。ローライフレックス2.8Fゴールド(Rolleiflex 2.8F Aurum 、1982年、または1983年発売) - 外装を23金張、鰐革としたモデル。ローライ60周年記念450台限定モデル。タイムスリップグリコのシークレットとなった[要出典]。 ローライフレックス2.8Fプラチナ(Rolleiflex 2.8F Platinum Edition 、1984年発売) - 外装をプラチナ張、鰐革としたモデル。ファインダーレンズにはトリオター80mmF2.8を使用している。500台限定。木箱に入り証明書が付属する。 ワイドアングルローライフレックス(Wide-Angle Rolleiflex 、1961年発売) - 広角のディスタゴン55mmF4を装着する。「ワイドローライ」と略称される。 ローライフレックス2.8GX(Rolleiflex 2.8GX 、1987年発売) - ローライフレックス2.8Fの復刻とされるがフィルム装填はセミオートマットに後退した。TTL露出計を内蔵している。レンズはプラナー80mmF2.8。ローライフレックス2.8GXゴールド(Rolleiflex 2.8GX Gold Edition 、1989年発売) - ローライフレックス発売60周年を記念し発売された。外装はグレー、初期ローライフレックスに使用されたロゴを使用している。銘板は金メッキ。 ローライフレックス2.8ロイヤル(Rolleiflex 2.8 Royal 、1996年発売) - 一部金仕上げをし木製ケースに入った限定版。 ローライフレックス2.8FX(Rolleiflex 2.8FX 、2001年発売) - レンズはプラナー80mmF2.8。 ローライフレックス4.0FW(Rolleiflex 4.0FW ) - レンズはシュナイダー・クロイツナッハのスーパアンギュロン50mmF4。
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