ミュルミドーン人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 09:43 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ミュルミドーン人(ミュルミドーンじん、Myrmidon、 希:Μυρμιδών)は、ギリシア神話に登場する神話的民族である。複数形はミュルミドネス(Myrmidones, 希:Μυρμιδόνς)。ギリシア語の蟻(μύρμηξ, myrmex)に由来するとされる。アキレウスに率いられてトロイア戦争に参加した。
ゼウスはアイギーナを父のもとからさらい、当時オイノーネーと呼ばれていた島に連れて来て、アイアコスを生ませた。これ以降オイノーネー島はアイギーナ島と呼ばれるようになった。ゼウスはアイアコスがアイギーナ島に一人でいるのを哀れみ、蟻を人間に変えてあげた。彼らがミュルミドーン人である。
アイアコスの子にペーレウスとテラモーンが生まれた。彼らは成長した後、異母兄弟のポーコスを殺したため、ペーレウスはプティーアへ、テラモーンはサラミース島へ逃亡した。ペーレウスが逃げ出すときにミュルミドーン人をプティーアへ連れ出したため、ペーレウスの子アキレウスが、トロイア戦争にミュルミドーン人を率いていくことになったと思われる。
別説
ミュルミドーン人については別説もある。ミュルミドーン王の娘エウリュメドゥーサが、蟻に姿を変えたゼウスに誘惑されたという説、女神アテーナーが鋤を発明したとき、ミュルメクスという名のニュンペーが、発明したのは自分だと高言して罰を受け、蟻の姿に変えられたというものである。ゼウスが戦いのために蟻から生み出したのがミュルミドーンという戦士部族だという説もある。
ミュルミドーン人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/21 19:26 UTC 版)
アイアコスは父であるゼウスへの祈りを繰り返した。ある夜、アイアコスは、ゼウスの樫の神木から無数の蟻が降りてきて、人間の姿をとって立ち上がる夢を見た。目が覚めると、息子のテラモーンが、大勢の人々がやってくるといって家の外に呼び出した。見ると、大勢の人々は夢に見た顔と同じであった。一夜にして蛇は消え、雨が降り注いでいた。アイアコスはゼウスに感謝し、新たな民をミュルミドーン人(ミュルミドネス)と名付けた。ミュルミドーンとは「蟻」を意味し、彼らは倹約家で辛抱強い気性を持っていた。ミュルミドーン人たちは、その後ペーレウスがアイギーナ島から離れるときに連れ出され、のちにペーレウスの子アキレウスに従ってトロイア戦争に従軍する。
※この「ミュルミドーン人」の解説は、「アイアコス」の解説の一部です。
「ミュルミドーン人」を含む「アイアコス」の記事については、「アイアコス」の概要を参照ください。
- ミュルミドーン人のページへのリンク