スクランブル・ハロウィン編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 03:43 UTC 版)
「ウダウダやってるヒマはねェ!」の記事における「スクランブル・ハロウィン編」の解説
荒場 凪(あらば なぎ) 本作の最大の黒幕。スクランブル・ハロウィンの開発者でありアマギンの腹違いの兄。長身で、顔はアマギンによく似ている。他者を意のままに操る冷静さと手が付けられない暴力性を併せ持つ二重人格者。誘拐した子供に新たな名を与え戦闘のエキスパートとして育て上げることを趣味とする。 幼少期から極めて高い知能を持つ一方で病的なエゴイストでもあり、自分より劣っていた双子の弟・楓を不要な偽物としてその存在を消し去ることを画策。事故死を装って楓の戸籍を抹消した後マインドコントロールを施して自分の影として利用していた。前述の二重人格も楓が時折入れ替わって暴力的な凪として振る舞っていたというのが真実であるが、周囲の人間(肉親であるアマギンですらも)そのことに気がついていなかった。 ハロウィンを積んだ自身のタンカーを決戦の場とし、桜城高とその仲間たちを罠と仕掛けで迎え撃った。楓を自らの手で葬るため一騎打ちに臨むがマインドコントロールを破った楓を相手に敗北寸前に陥り、なりふり構わず楓を銃撃してその場を離脱。甲板にて亜輝と戦闘になると、楓の一撃による致命的なダメージが残っていたこともあって追いつめられ、さらに味方であった微笑らに見限られてしまい孤立する。絶体絶命の状況で姿を現した盟友ゴードンに助けを求めるも、裏切ったゴードンにハロウィンを飲まされ廃人同然となってしまい、アマギンの幻覚を見ながら亜輝と直巳にノックアウトされた。そのままダイナマイトの爆発で沈みゆくタンカーと運命を共にした。その後は行方不明とされている。 微笑によると、人を思いやる感情が欠落しているため、その部分で楓やアマギンに対して劣等感を持っていたとされる(本人もアマギン殺害の動機に感情を持つアマギンへの妬みがあったことを認めている)。 荒場 楓(あらば かえで) 凪の双子の弟。容姿・体格は凪と瓜二つだがその知能は凪と比較すると一般的なレベルであり、それゆえに凪に存在を疎まれ存在を消されてしまう。その後は戸籍を失いマインドコントロールを施され、長らく凪の裏の人格を演じていた。身体能力・戦闘力は作品中1、2を争う強さで、凪曰く「自決する以外死ぬすべを知らぬほど完成」している。兄の凪とは違い豊かな感情を持ち合わせており、特に弟であるアマギンに対しては深い愛情を抱いていた。 亜輝と直巳との勝負中に現れた凪によって双子の真実が暴かれると、自らを慕っていた理男、明次、治にも見放され、最後は凪によるマインドコントロールで自決させられそうになったが亜輝と直巳に救われる。その後は桜城一派に加わり凪を追う。弐乃と行動を共にするようになり、その影響か性格はやや明るくなりエセ関西弁を話すようになった。亜輝の助言によりマインドコントロールを克服し、凪との一騎打ちで勝利目前まで追い詰めたが、凪に銃撃されて負傷する。凪が持ち得ない人を思いやる心によって一度は自身を見捨てた里男らの心を解かし、共に脱出した。最終話以降では弐乃、来夢とともにサウジアラビアで石油を掘り当てようとしたり、南米で金を探したりしている。 荒場(父親) 回想シーンにて登場し、家庭教師にそそのかされ楓に毒を盛って仮死状態にさせて戸籍を抹消するが、それは凪のシナリオで、本当は二人の息子を同じように愛していた。本編での消息は不明。妻は凪と楓の出産の際に亡くなっている。 ウィリアム・ゴードン スクランブル・ハロウィンの黒幕の1人でアメリカ時代のあけみに亜輝・直巳の話を聞き接触を試みる。アマギンと亜輝に仕事の邪魔をされたため、報復として二人を殺そうとするが亜輝に胆力で圧倒されて興味を持ち、二人を捕えて手懐けようとするが失敗した。終盤では亜輝の頼みを受けヘリを用意してタンカーから桜城の面々を脱出させると、不意をついて凪に液状のハロウィンを飲ませた。亜輝に協力した真の狙いは凪の持つハロウィンの全てが詰まったフロッピーディスクを奪取し利益を手にすることだったが、亜輝がフロッピーを持ち去り破棄したため目的は果たせなかった。 酒井(さかい) スクランブル・ハロウィンに携わるサラリーマン風の男。来日したゴードンに、妻と子供の命を握られて彼の手下となる。 里男(りお) 凪が育てた(作り上げた)戦闘力の高い少年。小柄で非常に素早い。チョークスリーパーを得意とする。 明次(めいじ) 凪が育てた(作り上げた)戦闘力の高い少年。ボクシングを得意とする。 治(おさむ) 凪が育てた(作り上げた)戦闘力の高い少年。凄まじい腕力を持っている。 里男、明次、治は三人とも非常に高い実力を持ち、一度は亜輝を瀕死にさせており、「まともにやりあっても勝ち目はない」と言わせるほどである。自分たちが従っていた「ナギさん」が楓であることを知り、一時は楓を見捨てて凪の下に就いた。タンカーでの決戦では、手負いの楓を殺そうとしたが里男が楓に抱きしめられてその心に触れ、さらに凪が里男に向けて発砲したことで凪を完全に見限り、楓を「ナギさん」と認めて共にタンカーを脱出した。最終話以降では、三人とも蘭岳の牧場に引き取られた。 ネコ 凪の一味で、文字通り猫のような雰囲気の男。久条と対決し、一度はその素早い動きで久条を出し抜き勝利するが、再戦した際にはパンチ一発で敗れる。凪に従っているが実は楓に憧れていた。疑り深い凪との信頼関係は希薄で、九条とノボリとムカイ、亜輝と直巳のような関係を羨ましく思っていた節がある。 リンダ 凪の一味で、ネコの恋人。戦闘力の高い女性で、長い手足を生かした打撃が得意。美里の一撃に敗れた。 流(ながれ) 凪の一味で、白い服を着た長髪の男。空中で2発蹴りを繰り出す。実力はネコ以上と言われる。礼次に敗れた。 丸々(がんまる) 凪の一味で、スキンヘッドで髭を生やした男。プロボクサー並みの戦闘力。実力はネコ以上と言われる。鬼場に敗れた。 微笑(えみ) 凪の一味で、ニット帽をかぶった初老の男性。戦闘のスペシャリストで、元は世界的な殺し屋。亜輝と直巳を完全に圧倒して直巳を死亡寸前まで追い詰めたが、亜輝と直巳の信頼関係に感化されて凪を裏切り、ネコやリンダたちを引き取ってタンカーを脱出した。作中の強者の中で敗北の描写がないほぼ唯一の人物。 弐乃の祖父 病院の院長。弐乃の頼みで桜城高の仲間を診てくれたり、大部屋を空けてくれるなど、孫には協力的。弐乃が死んだと勘違いした際には涙を流して手を合わせていた。 小林 金太(こばやし きんた) 弐乃の後輩。最終話以降に桜城高校へ転入してくる。四郎とともに桜城高を率いて他校と戦っている。 賀来 達郎(がらい たつろう) 大阪・道頓堀の番人。 じいちゃん 凪・楓・銀の祖父。バー「海賊船」のオーナーで、凪へ向かう一行を宿泊させた。カメラが趣味。最終話の時点では亡くなっているが、彼が遺した桜城高とその仲間たちの写真は「店を訪れた客人の中で一番気持ちのいいヤツラ」「快族」として店に飾られている。
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