ギッチョ軍団
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全員1969年生まれで、1979年に小学4年生、1983年に中学2年生。 ギッチョ / 佐川 義(さがわ よし) 本作の主人公。3人の姉と母の5人で暮らしている。吊り目で足が速く、誰に対しても対等な口を利く。母や姉に暴力を振るい続ける父親に反抗し、尊敬する祖父から「強くなって王様になれ」と言われたことから王様を目指すようになり、ギッチョ軍団を率いて上級生らと喧嘩を繰り広げている。 小学4年生の10月まで黒ヶ丘に住んでおり、コージ、ドッチ、コン、タニケンと5人で丸っぺらと頻繁に喧嘩していた。1979年の黒ヶ丘鬼祭りでハヤブサに扮していた原真清、サクラに扮していた花山靖らと出会い、二人が次姉・舞と長姉・愛にそれぞれ想いを寄せていたことから、二人を「子分」として親密な関係になった。その後父親から逃げるために黒ヶ丘町から鉄幹町へと移り、鉄幹小学校の同級生ショーチャンと、ショーチャンを介して白音小学校のアキラと知り合い、自分と同じく「王様」を自称する金田勝一と出会う。 1983年には黒ヶ丘に戻って朝子と交際を始め、軍団のリーダーとして、金田と金田の相棒になったコンとの諍いを繰り広げていた。7月、単車を1台貰うかわりに極楽蝶に入るという約束を極楽蝶四代目の三浦・中尾と交わし、三浦の単車置き場にあった赤いCBXを受け取り、その場で極楽蝶五代目となって自分がチームを乗っ取ると宣言、初代総長の岩さんから三浦と中尾を止めるという条件で五代目襲名を許された。そのCBXが陴威窠斗五代目総長・内海鄭司の愛車を盗難したものだったため、それを知った内海に翌日ショーチャン宅で襲撃されたが、ショーチャン・アキラと三人で一丸となって内海に立ち向かったこと、内海のCBXに本気で惚れ込んだことが気に入られ、それがきっかけで「濁りの巣」に参戦、内海やガネと協力してケンエー一派を制圧した。 「濁りの巣」の後、極楽蝶五代目総長の座と内海の形見となったCBXを継ぎ、広島中の不良少年から一目置かれる存在となったが、戦う相手がいなくなり悶々とした日々を過ごしていた。そんな折に朝子から鎖国島の噂を聞きつけて島行きを熱望、ハヤブサを演じた1983年の黒ヶ丘鬼祭りの当日、松尾永一からアキラと共に島入りを許され、その夜のうちにCBXをタニケンに託し広島を後にした。 鎖国島では真清がリーダーを務める東側に一旦身を寄せた後、アキラと共に独立。二人で王様を目指して1983年の鬼祭りに挑み、王様になることはできなかったが、島の外から助けに来たコージらの手助けを得て金田を倒した。その後は再び東側で真清と行動を共にするようになり、また鬼が幸せに暮らせる国を作ろうとするケンエーに共鳴し協力するようになる。1984年の鬼祭りに乗じた脱出計画では、花山・ンアと3人で牛山の指揮を受けながら脱出希望者を率いていたが、ケンエーとコンが殺されたことで金田と共に暴走、運営のヤクザからアサルトライフルを奪って多くのヤクザをその手にかけ、自分が一般社会にいてはならない「鬼」であることを深く悟る。そして朝子たちと最後の別れを済ませるために改めて脱出を決意、船に乗り込んで真清や花山らと本土を渡った。 本土では真清らと一緒に黒ヶ丘へ戻り、ギッチョ軍団と再会した後佐川家で荒木と共に朝子と再会。嫌がる朝子へ一方的に別れを告げて佐川家から姿を消し、他の脱出者と共に三浦と中尾の確保に協力、朝子や姉たちと再び言葉を交わすことなく鎖国島へと戻っていった。1990年には朝子を悲しませ続けてきたことを後悔しながらも、平和な国になった鎖国島で充実した日々を過ごしている。45歳になった2014年も健在。 アキラ / 藤永 晃(ふじなが あきら) ギッチョ軍団の一員。メンバーの中では最も背が高く、ソリをいれた坊主頭をしている。白音最強を自称し、白音小学校時代から金田と衝突し激しい憎悪を向けていた。ショーチャンの幼馴染で、金田の噂を聞きつけて白音小学校に訪れたギッチョと知り合って以来、軍団と行動を共にしている。 1983年の黒ヶ丘鬼祭りではマンバに扮した。「濁りの巣」まではギッチョやコージの陰に隠れて目立たない存在だったが、松尾永一の審査に合格してギッチョと二人で鎖国島へ入り、ギッチョの相棒となった。島に入って以来中尾を倒すなど西側と抗争を繰り広げ、1983年の鬼祭りでは誰の下にもつかず王様を目指すギッチョの唯一の味方としてサポートに回った。その後は東側の一員に戻り、1990年には荒木・犬飼・魚住と4人で王様を目指す新人を腕試しで叩きのめし、その後島内を案内していた。 コージ / 山本 浩司(やまもと こうじ) ギッチョ軍団のまとめ役。地元の道場で空手道を学んでいる。普段は眼鏡をかけており、子供のころは弱視でアイパッチをしていたため丸っぺ達にいじめられていた。自分と同じく弱視でいじめられていた道場の先輩・真清に可愛がられ、自身もまた真清に強い憧れを抱いている。 1983年にギッチョらが極楽蝶に入る中ひとりだけフレイヤの一員になったが、その後も軍団と一緒に行動している。黒ヶ丘の鬼祭りではサクラを演じ、真清が扮していたハヤブサになれなかったことに不満を漏らしていた。松尾永一の鎖国島入りの審査には「危ない男ではあるがキレた時にも理性を保っている」として不合格となり、同年の鎖国島鬼祭りには漁船を持つ親戚に頼み込み、軍団とウッチーと共に鎖国島へ乗りこみギッチョとアキラに加勢して金田を倒した。1984年にはその親戚に弟子入りして操船を習っている。 ドッチ / 土居 竜也(どい たつや) ギッチョ軍団の一員。のんびりした性格で、子供のころから手癖と女癖が悪い。 1983年、仲の良かった小川マリとギッチョ軍団を引き合わせ、その場にいた三浦と中尾を通じて軍団が極楽蝶に入るきっかけを作った。その後ナイツに出入りしていた縁から、ガネらを連れて「濁りの巣」に参戦、バイクを確保して軍団の逃走を手助けした。同年の鬼祭りではハンニャに扮し、松尾永一に「手癖も女癖も矯正不能ではない、むしろ一般社会で成功を収めるタイプ」と評され鎖国島入りに不合格となった。鎖国島鬼祭りにウッチーらと共に駆けつけ本土に帰った後は、ショーチャンに誘われてバンドを組み、ボーカルとして人気を集めている。 ショーチャン / 平野 障一(ひらの しょういち) ギッチョ軍団の一員。ギッチョの鉄幹小学校での同級生で、引っ越してきたばかりのギッチョと喧嘩をして以来軍団の一員となった。金田が鉄幹小にいたころに激しく対立し因縁がある。 兄の影響で子供のころからロックンロールにのめり込み、「ロッケンロールの王様」になることを夢見ている。そのため服装や持物を派手に装飾したがり、1983年の黒ヶ丘鬼祭りでは鬼の面を勝手に装飾して「ロッケン」と名乗っていた。真清・コージと同門の別道場で空手を学んでいる。また空気銃の改造・狙撃が得意で、仲間に武器を提供していた。 1983年の松尾永一の鎖国島入りの審査では、「性質は合格だがロックンローラーになるという現実的な夢を持っている」として不合格となった。同年の鎖国島鬼祭りの際にはコージ達と共に鎖国島へ入り、ギッチョ・アキラに加勢して金田を倒し、改造空気銃を置き土産に本土へと戻って行った。その後、自分をギタリスト、ドッチをボーカルにしてバンド“THE GOBLIN OF GODDESS”を組んで地元の人気を呼び、1990年にはメジャーデビューを果たし、2014年も活動を続けている。 コン / 近藤 裕二 陴威窠斗#五代目を参照。 タニケン / 谷 健太郎(たに けんたろう) ギッチョ軍団の一員。耳が大きく垂れ目でいつも困ったような顔している。臆病・弱気な性格で喧嘩も弱く、ギッチョ軍団からは足手まとい呼ばわりされることもある。ギッチョとは最も付き合いが長く、子供のころから自分をかばってくれているギッチョのことを慕っている。 1983年、廣島連合と陴威窠斗の抗争で色々な勢力に拉致されて衝突の現場に居合わせ続けたことから、誰が言い始めるでもなく「裏社会のドン」と呼ばれるようになった。更に「濁りの巣」終結後に東が策略としてそのことを大袈裟に吹聴して回り、ギッチョが鎖国島へ渡った後に内海の形見のCBXと極楽蝶六代目総長の座を強引に継承させられたことで、結果として「裏社会のドン」の地位が不動のものになっていった。 富田 朝子(とみた あさこ) ギッチョの彼女。ギッチョ軍団の桃色担当と名乗っている。1979年、両親が離婚して母親に引き取られ、鉄幹小学校から黒ヶ丘小学校へと転校してきた。父親が母親に暴力を振るっていたこと、鉄幹小で金田にひどいいじめを受けていたことで男性恐怖症となっていたが、黒ヶ丘へ移って丸っぺにいじめられていたところをギッチョに救われ、以来ギッチョに想いを寄せるようになった。 1983年にはギッチョを更生させようと頻繁に佐川家に出入りし、抗争に身を投じるギッチョ達を常々心配していた。1983年の鎖国島鬼祭りの際にはギッチョ軍団と共に鎖国島に入り、牛山の言葉を理解し重傷を負った荒木を手当てをした。1983年末には佐川家と共にギッチョとの面会の場に現れ、1984年の脱出騒動でギッチョに別れを告げられた後も思慕は変わらず、看護婦となった1990年にも独身を貫いている。
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