ガリルナガン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 06:54 UTC 版)
『第2次OG』以降のOGシリーズ、『魔装機神F』に登場。マオ・インダストリーでは正式名称が判明するまで「コード“エビル”」と呼称した。ハイ・パーソナルトルーパーに分類されている機体で、ヒュッケバインシリーズのデータを応用しているらしく機体の形状に類似点があると推測されていた。実体はそもそも地球産の機体ではなく、ハイ・パーソナルトルーパーという分類もあくまで表向きのものであった。 その正体は、ユーゼス・ゴッツォが開発していた「フーム・ツェレム(ヘブライ語で黒き神の似姿)」シリーズの1機であり、地球の技術によらないオリジナルのEOTである異星文明の驚愕的な技術で造られたゼ・バルマリィ帝国(バルマー星)の人型機動兵器である。ヒュッケバインシリーズのデータは、ユーゼスの仮の姿であるアルテウル・シュタインベックにいらぬ疑いがかからない様に、ロールアウト時の本来の外観を地球産の素材で作られた外装に変更(フレームや伝達・駆動系、アビオニクスはカモフラージュを施した程度)する際、流用した程度でSRX計画やマオ・インダストリーとはほぼ関係ない。偽装にヒュッケバインを用いたのは、ヒュッケバインが曰く付の機体であり、同時にそのシリーズ機が地球圏にて高い戦果を上げていることから来る心理効果を狙ったためである。実際、この偽装効果は大きな成果を上げており、アキシオン・アッシャーが使用されるまで劇中の人物は勿論、ゲームプレイヤーですら、この機体の本当の正体はわからず、ヒュッケバインの系列機だと思い込んでいた。 地球に持ち込まれ解析・実用化されたEOTとは比べ物にならないテクノロジーで作られた本機は、ガイアセイバーズの本拠地グランド・クリスマスまたは旗艦エア・クリスマスにて管理され、整備作業は厳重な監視の下で行われており、その素性を知るものは非常に少ない。 採用技術 トロニウム・レヴ ゼ・バルマリィ製のトロニウムを用いたメイン動力炉。メテオ3とは別に持ち込まれた7番目のトロニウムを使用している。SRX計画やヒュッケバインシリーズに使用されていたトロニウム・エンジンのオリジナルまたは上位型であり、念動力者のT-LINKシステムのリンクによるサポートがなくても、高い信頼性と安定性を持ち、出力調整も容易である。 メラフティー・ディーン トロニウム・レヴとは別に搭載された研究試作段階の機関。一種の数秘法(ゲマトリア)を応用して現世(物質界)と上位界を繋ぎ、そこからエネルギーを抽出するシステムで、トロニウム・レヴを凌駕する可能性を秘めている。最終的にはエン・ソフ(無限なるもの)からオウル(光)を引き出すことを目的としているが、稼動にはパイロットの資質など複数条件が必要であり、開発に携わるユーゼス自身も全容を解明し切れておらず、現状では非常に限定的に極少々の力を発揮するにとどまっている。 エシュ・アナフ・オート 機体各部とバスター・アックス・コンポジット・ガンに施された炎の様な紋様。これはただの塗装ではなく、メラフティー・ディーンにより抽出された上位界のエネルギーを火として表すのに必要な呪術的機関であり、その形状は生命の樹の枝(セフィラの小径)を表している。 アクティブ・ウィング・ユニット 背部に接続された可変翼。優れた運動性と機動性を与えているほか、トライ・スラッシャーのマウンタにもなっている。本機は基本的にゼ・バルマリィ帝国の技術で構成されているが、地球産の優れたテクノロジーも導入されており、このユニットにはテスラ・ドライブとヒュッケバインのデータを使用したバーニア・スラスターが組み込まれている。 武装 ツイン・クロー 両手首の斬撃用クロー。 トライ・スラッシャー 背部のアクティブ・ウィングの一部が外れ、カッター状の武器となって回転しながら敵機を切り裂く。 バスター・アックス・コンポジット・ガン 砲身(バスタックス・ガン)に刃(バスタックス・マッシャー、上部に鎌・下部に斧)を持つ、接近戦と砲撃戦の双方に対応した汎用性の高い武器。マズルブレーキやトリガーガードにもスパイクが備えられているため、打突武器としても使える。 必殺技 バスタックス・シーケンス バスター・アックス・コンポジット・ガンによる接射射撃と斬撃を組み合わせた接近戦用のコンバット・パターン。 アキシオン・アッシャー バスター・アックス・コンポジット・ガンを浮遊させたのちに、トロニウム・レヴをフルドライブ、エシュ・アナフ・オートで描かれた生命の樹の枝が赤く発光して、メラフティー・ディーンの稼動によって抽出されたエネルギーを上位界の火の力として発現、それを機体前方に魔法陣として展開し、落下してきたガンを魔法陣に接続する。バスタックス・ガンで無数のビームを放って動きを止め、球体状のエネルギーで連続攻撃をかけつつ完全に拘束した後、最後にバスタックス・マッシャーで両断する。 R-GUNリヴァーレのアキシオン・バスターに酷似した攻撃であり、このまるで魔術のような武装を披露したことで、ガイアセイバーズとエアロゲイターの関連やアルテウルへ対する疑念が増すこととなった。 劇中の活躍 『第2次OG』 初登場と同時にオーバーホール中のヒュッケバインシリーズを予備パーツも含めて全て破壊し、トロニウムとブラックホールエンジンを強奪(敵対関係にあるゾヴォークに技術がわたるのを防止する意図もあった)。護衛をしていた隊員などの関係者に強烈な衝撃を与えた。その後もたびたび鋼龍戦隊襲撃、特にイングに執拗に攻撃を仕掛けた。最終的にハードルートにて、アダマトロンにアーマラ諸共取り込まれ、アダマトロンが撃破された後に消息不明となる。 『魔装機神F』 第2次OGにてアダマトロンが撃破されたことで開放された後、クロスゲートの影響からかラ・ギアスのラングラン市の地下へ流れ着き、記憶喪失のアーマラと共にヴォルクルス教団に所属していた。後にシュウ陣営の保護を受け、その戦力となった。ラ・ギアス漂着後は、動力源であるトロニウム・レヴやメラフティー・ディーンが不調を起こしており、アキシオン・アッシャーを含む本来の能力を最大限に引き出せなくなっている。ヴォルクルス教団での修復作業では完全復元できず、調整可能なシュウも修理を見送ったため、最後まで不調なままで運用された。なお、デュラクシールとの間で援護行動を取らせると、「バニシング注意報」というトロフィーが解放される、というネタ要素がある。 『OGMD』 巨人族との決戦後、地上へ転移して鋼龍戦隊と合流して共闘する。トロニウム・レヴとメラフティー・ディーンもシュウによって調整されたため、本来の性能を発揮できるようになった。
※この「ガリルナガン」の解説は、「ヒュッケバイン」の解説の一部です。
「ガリルナガン」を含む「ヒュッケバイン」の記事については、「ヒュッケバイン」の概要を参照ください。
- ガリルナガンのページへのリンク