さまざまな超光速航法とは? わかりやすく解説

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さまざまな超光速航法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 23:19 UTC 版)

超光速航法」の記事における「さまざまな超光速航法」の解説

初期SFスペースオペラでは、相対性理論言及せず、加速続けることによって光速越えている例が多い。 エドワード・E・スミスの『宇宙のスカイラークシリーズでは、相対性理論触れたうえで観測事実として加速継続による超光速実現されたとしており、理論現実によって修正されるという、ある意味科学的な手法であると言えるまた、同じ作者の『レンズマンシリーズでは、「バーゲンホルム機関」という装置質量が持つ慣性無効化し、宇宙船質量そのもの無効化して超光速達成している。 SFテレビシリーズ『スタートレック』では、ワープ・エンジンにより宇宙船包み込むように亜空間フィールド発生させ、亜空間フィールドの膜に包まれ内部は、プランク時間以内通常の空間に対して光速進み出し、ワープ航法を行うという設定になっている作品中ではワープ用の亜空間フィールドのことを「ワープ・フィールド」ということもある。亜空間フィールドの膜の中は通常の空間であり、宇宙船自体通常の空間に対して静止している。亜空間フィールドの外から見ると、宇宙船亜空間フィールドの膜に包まれ光速移動しているように見えるが、宇宙船自体亜空間フィールドの膜の中にある通常の空間に対して静止している。『スタートレック』シリーズでは、亜空間という架空空間により、光速上の速さ移動できないという相対性理論との矛盾回避している。 これと似た方法では、『エイリアン』シリーズにおいては、「超推進エンジン」が船の周辺に「超推進フィールド」を張り巡らせこの中物体光速超えることができる。超推進中の船から脱出ポッド飛び出した場合光速以下に減速するため、強力な慣性力ポッドにかかる。しかし、ポッド船体搭乗員ダメージが及ぶほどではない描写がある。それと同様、冷凍睡眠延長上と思われる「超睡眠カプセル」も用いられる(ただし、通信については電波亜空間経由通し超光速通信なされている事が『エイリアン3』に描かれている)。 日本テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』でも同じワープ航法という名称の超光速航法登場するが、こちらは、出発点到着点の間の空間折りたたみ通常の時空間から飛び出して目的地まで近道をするというものであるアイザック・アシモフ晩年の作品『ネメシス』において、『ファウンデーションシリーズなどに登場する超光速航法ハイパースペース・トラベル」の開発史を描いている。それによると、ハイパースペース超空間通過時においても宇宙船通常空間恒星などの大質量点による引力影響を受けるが、超光速においてはそれが逆に斥力として作用するため、通常空間復帰時に誤って恒星ブラックホール等に突っ込んでしまう恐れは無い、と説明されている。 本職工学者である石原藤夫は、自らのSF小説ホワイトホール惑星』に登場させた「白黒穴帆型推進システム」において、ローレンツ収縮の公式とツィオルコフスキーの公式(と他の幾つかのやや強引な仮定)を元にして、「数式的に」超光速運動原理証明して見せたまた、石原藤夫別の作品太陽系中心とした直径100光年の球殻宇宙光世紀世界」を舞台にしたハードSF光世パトロールシリーズには「光速伸張航法」が登場する山本弘小説サイバーナイト』では、極めて小さな時間単位プランク秒未満)のうちでは物理法則無効になるので、その時単位内で膨大なエネルギーをつぎ込んで超光速移動するという「跳躍航法ジャンプ・ドライブ)」が使われている。山本作品では、パロディ含めこの種の超光速航法多数登場するまた、山本別のSF小説『ギャラクシートリッパー美葉』シリーズでは、人間原理応用した観測しない」方式挙げられるこの方式の根底には「光速超えた航行相対性理論によって否定されるという事実がある換言すれば、航行者が光速超えた航行観測しないことによって超光速飛行状態攪乱しないとき、かつそのとき限り超光速飛行状態維持されるのである。つまり平たく言ってしまえば宇宙船乗員外部からの観察者が「現在、宇宙船超光速移動している」という事実を、絶対に見ない」「知覚しない」ことで、超光速状態を維持するのである同様に観測問題トリック使用するものには、神林長平の『敵は海賊シリーズ登場するΩドライブ」と、谷甲州の『終わりなき索敵』に登場する超光速シャフト」の利用がある。それぞれ細かいカラクリ異なるが、方法としては目的空間先行情報送り込みその場所における存在確率上げてから実体送り込んで辻褄合わせをする点で共通している。海外SF似た方式を取る物として、ジェイムズ・P・ホーガンの『創世記機械』に登場するフィリップス駆動」がある。これは物質高次空間波動4次元空間投射された物とみなし、出発地で一旦分解したパターン目的地再構成する事で移動を行う。また、観測問題トリック用いたものの亜種あるいはパロディに、ダグラス・アダムスの『銀河ヒッチハイク・ガイド』に登場する、「レストラン内での数の非絶対性」を用いたレストラン数論ドライブ」がある。 それ以外超光速航法には、高次元空間亜空間二次元空間などの相対性理論適用されない空間通過する方法などがある。 宇宙船装置による超光速航法以外に、宇宙特定の場所の間にはワームホール虫食い穴)という抜け道があって、そこを通ることによって超光速達成するというものもある。ワームホール宇宙出来た時から自然に存在していた場合や、超文明持った宇宙先住種族技術によって作られ場合人類技術によって作成した場合などがある。前者の「宇宙ができたときから自然に存在していた」という設定では野尻抱介の『クレギオンシリーズが、「超文明持った宇宙先住種族技術」としてはアーサー・C・クラーク『2001年宇宙の旅』登場するスターゲートがある。なお、後者人類によって作製されたワームホールゲートを利用したものとして、『太陽の牙ダグラム』にて地球-デロイア間の移動用いられているものがある。これは後述通りそのままの名称を用いている。 ニュアンス違ってくるかも知れないが、アメリカSFドラマスターゲイトシリーズ登場する「スターゲイトシステム」や藤子・F・不二雄『ドラえもん』秘密道具どこでもドア」もワームホール一種であるといえる。 なお、相対性理論との関係で、超光速航法タイムトラベルは結びつけて考えられることも多い。例えば、事故によって意図せぬ時間跳躍起こしてしまう、などといったストーリーSF良く登場するものである。 もう少し突っ込めば超光速航法自体相対性理論的にはタイムトラベル一種である。超光速航法が可能であれば同時にタイムトラベル可能になってしまうのである。『スペーストラベラー・タイマニック』はこれを転用し通常では天文学的時間が掛かる超超距離間移動攻撃ウラシマ効果及ぼさないようにする為の工夫なされている。 劇中では、理論の詳細よりも「宇宙船単独で、普通の水上船のようにそれなりの時間かければ超光速航行が可能」、「普通の航行ではなく任意の場所に瞬間移動できる」、「宇宙船自体超光速航行能力はないが、特定の外部施設ワープゲート位相差空間ゲートなど)を通過することで超光速航行が可能」、「宇宙船単独超光速航行可能だが、いつでもどこでもではなく悪条件下では航行不能陥る」などの制約条件の方が、ストーリー上で重視される。 なお、特異な利用例として、『勇者王ガオガイガー』における超光速航法一種であるESドライブは、その原理応用して「瞬間移動」的な攻撃方法転用した「ESミサイル」という派生系を持つ。

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