3DCGアニメーションの登場とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 3DCGアニメーションの登場の意味・解説 

3DCGアニメーションの登場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 06:51 UTC 版)

デジタルアニメ」の記事における「3DCGアニメーションの登場」の解説

1993年全編3DCGよるアニメ番組『ネオ・ハイパー・キッズ』(日本テレビ内の4週連続アニメ番組先駆けとして登場したアニメ業界からは、1995年全編コンピューターによる色塗りが行われたテレビシリーズビット・ザ・キューピッド』が制作された。なお、アーケードゲームでは既にリアリティ体感できる水準フル3DCG作品制作されており、『バーチャファイター』や『リッジレーサー』等がヒット作となっていた。また家庭用ゲーム機3D特化したプロセッサ光ディスク採用した第5世代機が登場しアーケード3DCGゲーム遜色ないレベルで遊ぶことが可能となっていた。3DCGゲームヒットによりCG技術有するゲーム会社多く登場しCG業界ゲーム中心に活性化していった。 1998年GONZO制作OVAシリーズ『 青の6号』当時珍しかった3DCG多用したことでも注目されOVA初のフルデジタルアニメとして宣伝された。 2000年代以降市販PCでも高性能モデルであれば3DCG取り扱えるようになり、1台数百万円の専用機使用していた時代比べコスト低下したものの、ソフトウェア高度化により学習時間長くなったことから、フルCGアニメ単独制作できるのはポリゴン・ピクチュアズなどノウハウ人材揃った会社限られるこのため3DCG部分のみサンジゲングラフィニカオレンジなどの専門業者委託したり、自動車銃器など正確な描写求められる機械類市販CGモデル利用するなど部分的な導入普及している。 2000年1月全編3DCG製作された「ポピーザぱフォーマー」は、少人数低予算短期間という条件ながら、DVD売上12万枚記録する人気番組となった2014年の『シドニアの騎士』では、人物のCGモデル原作デザインに近いモデルキャラクターデザイン担当の絵をモーフィングして作成多数登場する同型ロボット形状は全く同じだテクスチャ変更することでキズ汚れ異なる、CGモデル配置したシーン作成した後にカメラアングル位置決める、作品完成後もカメラ移動追加ができるためパッケージ版では同じシーンでも放送時とは異なアングル収録される、など3DCG利点生かした工程制作が行われた。 日本では手描きアニメ需要があるため、あえて背景など一部手描きにする(シドニアの騎士)、フル3DCGであってもキャラクター手描きに近い仕上がり目指す蒼き鋼のアルペジオ)、パーツ一部変形させることで手描き誇張表現再現する表情強調するため顔のみ手描き激しダンスなど手描きでは負担が多いシーンにのみ使用するなど、様々な手法模索されている。特にダンスに関してダンサー動きモーションキャプチャCGモデル適用することで振り付け忠実な再現が可能となる他、口の動き歌唱忠実な形にしたり、カメラワーク詳細なコントロールが可能となるなど演出面でのメリット大きい。また『Wake Up, Girls!新章』では実際に行われたライブでのパフォーマンス再現するため、声優ダンス担当するキャラクター適用している。 プリティーシリーズアイカツ!など、3DCG使用したゲームアニメ化作品においてはゲーム使用されるCGモデル流用とどまらずゲーム開発側がアニメ向けの調整を行うなど連携行われている。 3DCGディテール追求したモデル劣化なしで使い回せるため、描きでは避けられない絵のばらつき作画崩壊が無い、カメラアングル変更が容易であるなどメリット大きい。ただし2017年時点ではCGモデル構築作業があるため手描き比べ製作開始時に時間がかる、プロ仕様ソフトウェアライセンスと処理性能の高いCG向けワークステーション人数必要などの理由で製作費用手描きの倍というコスト面の問題スーツ白衣などの布の質感表現日本のアニメ的な感情演出難しい、モーションキャプチャしただけでは「人形感」が出てしまうた細かな調整が必要という技術的な課題CGに関する知識を持つアニメーター少なくプロ用のソフトウェア使いこなせCGデザイナー専門業者集まっているため後発会社では人材確保難しいという人的な問題があるという。人材不足解消目指し2017年7月にスタジオカラー・ドワンゴ・学校法人麻生塾の3社により人材育成重視したプロジェクトスタジオQ設立された。 アニメ制作分業化進んでいたが、デジタル化により作画担当者が自ら彩色するなど、他工程補助作業分野横断した交流が行われている。 機材揃えてソフトウェア使いこなせれば少人数個人フルCGアニメを製作できるようになり、会社所属せず作品製作する者も現れている。しかしマリンポストCGデザイナーだった粟津順は独立してフルCG映画惑星大怪獣ネガドン)の製作を始めたが、一部協力受けて25分の本編完成させるまで2年4ヶ月要しているなど、商業レベル作品作るには経験者であっても長い時間がかかる3DCG制作のソフト以外にも、2010年代からゲームエンジンプログラミングによりリアルタイム表現作業自動化可能ながら、専用ソフトよりも低価格市販パソコン動作する軽量汎用エンジン登場しており、背景エフェクトなどに活用されている。 手描きアニメにおいてもデジタル化によりソフトウェア処理が可能となったことや、撮影時ズレ無くなるなど3DCGとの相性良くなっている。また自動彩色中割り自動生成など省力化技術の開発行われ一部使われている。また『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』ではモーションキャプチャ3DCG動かした映像元に手描き作画するなど、3DCGモデル作画参考として利用する例もある。逆に3DCG表情パターン手描き設定資料ベース作成される

※この「3DCGアニメーションの登場」の解説は、「デジタルアニメ」の解説の一部です。
「3DCGアニメーションの登場」を含む「デジタルアニメ」の記事については、「デジタルアニメ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「3DCGアニメーションの登場」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「3DCGアニメーションの登場」の関連用語

3DCGアニメーションの登場のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



3DCGアニメーションの登場のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのデジタルアニメ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS