2010年 - 2度目の引退
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「ショーン・マイケルズ」の記事における「2010年 - 2度目の引退」の解説
2010年1月4日のRAWで12年ぶりにWWEに復帰したブレット・ハートに呼び出され、モントリオール事件以来、確執が続いていると思われた両者が握手をして抱き合い、和解した。 1月11日のRAWのゲストホストを務めたマイク・タイソンに対して、1998年のレッスルマニアXIVにてタイソンがDXを裏切ってマイケルズを引退に追い込んだ件の和解を求めたが拒否され、そこにDXによってRAWを追放されたクリス・ジェリコが割り込み、同日のメインイベントとしてDXvsジェリコ&マイク・タイソンのタッグ戦が実現。しかし、試合中にタイソンが自分の着ていたTシャツを脱ぐとその下にはDXのTシャツを着ており、ジェリコを裏切ってフック一撃でKOし、DXが勝利。12年前のレッスルマニアXIVでタイソンがマイケルズを裏切ってKOした後にオースチンのTシャツを着た場面を思い起こさせる決着で、試合後はタイソンとタイソンの息子と共に勝利を喜び合った。 2009年12月14日のRAWにおける2009年度WWEのスラミー賞授与式典において、レッスルマニアXXVのショーン・マイケルズ対ジ・アンダーテイカー戦が年間最高試合に選ばれ、受賞スピーチにてショーンが「俺はミスター・レッスルマニアだ! 次こそ俺はテイカーをレッスルマニアで倒せる! 俺とレッスルマニア26で再戦しろ!」と発言して以降、レッスルマニアでのアンダーテイカーへのリベンジに執念を燃やすようになる。 2010年1月18日のRAWに現れた世界ヘビー級王者ジ・アンダーテイカーはショーンに対して、「たしかにお前はレッスルマニアで俺に挑んできた者の中でミスター・レッスルマニアに相応しく最も俺を追い詰めたが、それでも俺はお前を倒した。俺がもう一度お前に勝って何を得られると言うのだ? レッスルマニア26での再戦はしない。その代わりに今夜お前と戦ってやる」と返答。それに対してマイケルズは「今夜ではなくお前のレッスルマニア無敗記録を破らなければ、俺のミスター・レッスルマニアとしての誇りが許さない! お前が俺との再戦を望まないなら、俺はロイヤルランブルで優勝してレッスルマニア26でお前の世界ヘビー級王座に挑戦する!」と宣言。 翌週のRAWにてDXの相棒であるトリプルHに対して「俺達は友達だろ? 今年だけでいいから俺に優勝を譲ってくれ」と言うが、「お前の気持ちは痛いほど分かるが、WWEの全てのレスラーがレッスルマニアのメインイベント出場と世界王座を欲しがってるし、その目標を持たない奴はWWEから去るべきだ」と拒否され、納得こそしたものの、以降はギクシャクした関係になる。そしてロイヤルランブルで18番手として登場し、相棒のトリプルHを退場させるなど非情に徹するものの、30番目に登場したバティスタに落とされ、失格した直後は制止してきたレフェリーに八つ当たりのスウィート・チン・ミュージックを浴びせた。翌日のRAWでは完全に意気消沈してモチベーションを失い、エリミネーション・チェンバーでのWWE王座戦出場出場を懸けたランディ・オートンとの一戦では優勢に戦いながらも一瞬の隙を突かれて敗れた。試合後に心配して声をかけてきたトリプルHに対して、「テイカー以外に戦うべき相手なんていない」とだけ答えて去った。 2月8日のRAWでは、統一タッグ王座の防衛戦の試合前にトリプルHに対して「俺達はまだDXとしてレッスルマニアに出場したことがないから、レッスルマニア26では統一タッグ王座の防衛戦をやろうぜ!」と持ちかけるも、「俺はエリミネーション・チェンバーでのWWE王座戦に勝ってレッスルマニアのメインイベントに出場するつもりだから、お前とのタッグ戦をやるためにチェンバー戦にわざと負けるわけにはいかない」と拒否され、同日の防衛戦では自暴自棄になったショーンが勝利目前にブラインドタッチで勝手に交代した隙を突かれてビッグ・ショー&ザ・ミズに敗れて統一タッグ王座を奪われる。試合直後にテイカーが所属するSmackDown!のゼネラルマネージャーのセオドア・ロングに対して「エリミネーション・チェンバーでSmackDownの世界ヘビー級王座戦に出場させてくれ!そこで俺が世界王者になってレッスルマニア26でテイカーと防衛戦ができるなら俺はDXを捨ててSmackDownに移籍してもいい!」とまで必死の形相で懇願するが、既に出場メンバーが決まっていると拒否され、かけつけたトリプルHに「テイカー戦にこだわってDXとお前のキャリアまで捨てるのか!?」と問い詰められると、「俺のキャリアはもう終わりだ」と吐き捨ててロングGMにスウィート・チン・ミュージックを浴びせて立ち去った。 2月21日のエリミネーション・チェンバーで行われたエリミネーション・チェンバー・マッチ方式での世界ヘビー級王座戦にて、アンダーテイカーの世界王座防衛目前でリング下から突如としてショーンが乱入してテイカーにスウィート・チン・ミュージックを浴びせてテイカーを王座から陥落させた。翌日のRAWでテイカーに対して「俺に復讐したいだろ? ならレッスルマニア26で俺と再戦すればいい」と語ると、テイカーが「いいだろう。しかし一つ条件がある。俺に負けたら現役を引退しろ!」と返答し、ショーンが「勘違いするな。最初から俺はレッスルマニアでお前を倒すことにすべてを懸けてるんだ!」と応じたため、再戦が実現。 3月1日のRAWの冒頭でリングに上がったショーンは「控え室にいる連中が“引退を懸けてテイカーの無敗記録に挑むなんてクレイジーだ”と小声で話してやがる。だが、この地球上の誰もが知ってる通り俺はミスター・レッスルマニアだ! 俺がレッスルマニアでテイカーに勝てないと思う奴は叩き潰してやるから今すぐ出て来い!」とマイクアピールすると、親友のトリプルHが登場し、ショーンは呆然としながら「15年来の親友のはずのお前が俺を信じないのか!?」と詰め寄ると、トリプルHは「お前がレッスルマニアでテイカーに勝てるかだって? 絶対に勝てる!! 観客やテレビカメラのことは忘れて俺の目を見てよく聞け! 俺は今まで15年以上も数々の強敵と戦ってきたが、間違いなくお前が最強だ!! 控え室の連中やファンから勝つと信じてもらえなきゃ不安か? そんなものが無くても、あの祭典の夜に立ったお前は“真のミスター・レッスルマニア”だ!! 俺達はレッスルマニアに向けて別々の道を歩むが確信を持って言えるのは、DXは決して死なない!! だが、これから祭典まで俺達はタッグを組めなくなる。だから俺は今夜WWE統一タッグ王座戦の再戦権を行使した。俺はタッグ王座奪回にこだわってるわけじゃない。タッグ王座を獲得したら30日以内に防衛戦を戦わなければならない。だから28日後、つまりレッスルマニア26翌日のRAWで、テイカーに勝って現役続行してるお前と一緒にタッグ王座防衛戦をやってDX流の祝勝会をやろうぜ!! 俺がお前とタッグ王座獲得を目指すのは、お前が絶対にレッスルマニアでテイカーに勝つと信じている証だ!!」と熱い友情と信頼を示し、ショーンも承諾したため同日のメインイベントでビッグ・ショー&ザ・ミズとの統一タッグ王座戦での再戦が実現。試合はDXが息の合った連携で優勢に進め、勝利を目前とした瞬間にタイタントロンにテイカーが映り、ショーンに向かって白目を剥いて睨みつけて心理戦を仕掛けられ、その隙を突かれて丸め込まれて3カウントを奪われて敗北、統一タッグ王座奪回はならなかった。 3月28日、レッスルマニア26でアンダーテイカーのレッスルマニア無敗記録とショーンの現役引退を懸けた反則裁定無しの試合が行われた。この試合はWWE王座戦と世界ヘビー級王座戦を差し置いてメインイベントとして行われ、前年の対戦に勝るとも劣らないプロレス史上最高の名勝負を繰り広げた。終盤、アンダーテイカーの必殺技ツームストーン・パイルドライバーを浴びてもショーンはキックアウト。テイカーが首を掻き切るポーズでもう一発ツームストーンを放つ意思を示そうとしたが、敗れれば引退することになるショーンに対してトドメを刺すことを躊躇する。しかし、ショーンは「情けは無用だ!」とばかりにテイカーの代名詞である首を掻き切るポーズで挑発して張り手を浴びせ、激怒したテイカーのジャンピング・ツームストーン・パイルドライバーを浴びて敗北、引退が決定する。 翌日のRAWの放送で、引退セレモニーが行われ、ファンへの感謝を述べた。ファンは「Please, don't go!」「One more match!」など留意を促すチャントを何度も飛ばし、ショーンへの敬意を表すために顔を見せたアンダーテイカーに対して途中までブーイングを浴びせるなどした(極悪ヒールを演じていてもブーイングをほとんど浴びないアンダーテイカーにブーイングが飛ばされるのは異例のこと)。そして番組の最後でトリプルHと抱き合い、DXが3度目の終焉を迎えた。 以降もテレビに出演したり、地元サンアントニオでのRAWのバックステージに遊びにきたりと、元気な姿を見せている。
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