長老一家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/06 07:06 UTC 版)
「ながされて藍蘭島の登場人物」の記事における「長老一家」の解説
九尾の狐…こと…きん-正宗(妻つらら)-みちる・みさき こと(琴) 声 - くじら(磯部万沙子) 通称“オババ”。きん、みちると美咲は直系の子孫。安政元年生まれ。130年前のアイランド号遭難時の乗員・乗客の最後の生き残りで、西の村の初代村長であり、現在も村長を務める村の長老。西洋の医学などを究めるため欧羅巴へ渡航し、日本に帰国途中で嵐に巻き込まれ藍蘭島に流れ着いた。月見亭の温泉の霊力で少し若返っているがほとんど変わらない。 南のぬしであるしまとらや北のぬしである大牙とは、彼らが妖怪化する前からの付き合いで面倒も見ていた。大牙に北の岬の桜を守護するように命令した上に、稽古をつけたのもオババである。 連載開始時点は白髪で日本髪を結っているが、若い頃は黒いストレートのロングヘアーの和風美人であった。故郷には許婚がいたらしい。かなりの才媛で、今も知識が豊富。医術の心得があり、病人の診断や簡単な薬の調合なども行う。自宅では大抵、薬研で薬の調合をしている。ただし、妖怪や半妖の治療は専門外。 怒鳴り声はすさまじく大きい。また体術の心得もあり、サボっている者は遠慮なく投げ飛ばす。時々(特に周りの人物にツッコミを入れる時などに)九州の方言を使う。 なかなか特定の女の子と恋仲にならない行人には歯がゆさを感じていて、行人を繰り返し「タマなし」呼ばわりする。だが、そう言う彼女自身は18歳の時点で(故郷にいいなずけが居たが)未婚だった。 行人を指して「あの東方院家の」と考えていることから東方院家とは何らかの関係があるらしい。 実は伝説の大妖、九尾の狐の子孫。100歳を超えたあたりから妖怪化の兆候が出始め、祭りの後は一時的に妖狐の姿になるようになっていた。そのため北の雷山で元に戻るのを待っていたが、年々姿が幼く、尻尾の数も増えていった。25巻で完全な転生をしたが、その際に幼児退行を起こしてしまった。まちには「妖怪化して若返るなんて反則」と言われている。 みちる 声 - ? オババ直系の末裔で医術の継承者。16歳。B型。身長161cm。体重48kg。赤紫色のロングヘア。頭の左右で2本の三つ編みにして、おさげを作っている。おでこの真ん中に、1束のアホ毛がある。実はそれは、妖気を探るアンテナになっている。瞳は黒。制作段階ではツインテールだったが、あやねとカブるため現在の髪型にしたらしい。 身体が弱く引きこもりがち。雪女の血が流れている半妖であるために妖術が使えるが、日向に出るとすぐ貧血で倒れる。逆に寒いと元気で、寒ければ寒いほど力が増す。雪の精「小雪」をパートナーにしたことで妖力が増幅され、暑さに耐えるためにまとう妖力を長時間保てるようになり、身体的には普通に外出できるようになった。だが、外に出るのが面倒くさいので、相変わらず引きこもり気味で、もともと怠け者である上に屁理屈をこねるのも得意。おばばとまちによって島一周肝試しツアーに行かされても、訳のわからない妖怪に襲われるからということでさらに引きこもりになった。 行人が氷冷式の冷蔵庫を開発し、瞬く間に村中に普及してからは、妖力で冷蔵庫用の氷を作るのが毎日の仕事になっている。 弓の腕は達人級。一度に4〜5本の矢を放ち、力によって自在に操ることができる。何十本の氷の矢で見越し入道を倒した。この腕を活かし、第2回婿殿争奪杯の告知の矢文を村中に届けた。しかし、飛ばす度になぜかあやねをかすめるらしい。 初登場は第50話。もっと早く出るはずだったが、作者にすっかり忘れられていた。設定上は、行人が流れ着いた時から登場していたが、影が薄いため忘れられていたことになっている。初めて行人を見たときから彼に想いを寄せていたが、暑さに弱いのが災いして思うように外に出られずにいた。常に敬語で話す。 話が進むごとに、忘れられキャラが定着し、幼少の頃から遊び友だちのりんたちにまで名前を忘れられるのがネタと化している。メインキャラクターの中でみちるの名前を覚えていて、気にかけるのは行人とあやねだけ。なお、最初に名前を忘れたのは、実はすずである。 一人称は「私」。行人のことは「行人クン」と呼ぶ。アニメ版では「行人さん」と呼んだ。 行人によると妹の美咲の面影があるらしい。唯一にして最大の違いは美咲が貧乳、みちるが巨乳であること。そのせいで3ヶ月間も妹似であることに気付かず、会う度に注視して誤解を招いていた。美咲の実姉であるがつららを含めた血縁関係については初登場時から伏線を張ってあったものの、作中で明言されたのは25巻である。実妹の美咲からは初対面にしてダメ人間臭がすると内心思われている。 妖力の精度、持久力に関しては美咲よりも遥かに上であり、現在は(一応)彼女の師匠となったが、家事を美咲に押し付けて本人は相変わらずぐうたらしている。 アニメ版では、最終話のラストにて『新キャラ』という吹き出し付きで一瞬だけ登場、名前も設定も明かされることはなかった(第11巻で作者が言っている「サプライズゲストキャラ」は彼女と美咲のことらしい)。行人を追いかけていたようだが、半妖なのが災いしてふらついていた。台詞もあったが声優も不明である。小雪(こゆき) みちると契約している雪の精霊。この精霊の存在のおかげで、みちるは長時間の外出ができるようになった。精霊としては、かなり強い。妖力を消費しすぎると溶けてしまい、元に戻るには一晩かかる。その間はみちるも力を失い、以前同様、暑さに弱くなる。妹と違い小さな雪だるまのような簡単な容姿だが、それは外見より言語能力を優先した結果。 きん 政宗の母でみちるの祖母。オババの直系の子孫。外見は非常に若く、みちるの母親ぐらいにしか見えない。優秀な医者で薬師であり、村人には“きん様”と慕われているが、みちるは“小ババ様”と呼んでオババに次いで苦手としている。 143話(24巻)役者そろってから登場。それまでは半年間の島めぐり温泉ツアー(“温泉同好会”という隠居したお年寄りの集まりの催し)に出ていて村を不在にしていたが、村の医者であるオババの不在が長引いているため、村に戻ってきている。
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