近代における陰陽師排除政策と現代の陰陽師とは? わかりやすく解説

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近代における陰陽師排除政策と現代の陰陽師

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 00:36 UTC 版)

陰陽師」の記事における「近代における陰陽師排除政策と現代の陰陽師」の解説

大政奉還がなされ明治時代になると、明治維新混乱乗じて陰陽頭土御門晴雄陰陽寮への旧幕府天文方接収要望してこれを叶え天文観測地図測量権限全て収用した。その後明治政府西洋式太陽暦グレゴリオ暦)の導入計画していることを知った土御門晴雄は、旧来の太陰太陽暦維持のため「明治改暦」を強硬に主張したものの、晴雄本人薨去によりこの案が取り上げられることはなかった。晴雄夭折のあとに就任した陰陽頭晴栄はまだごく幼少であり、自発的な反論できない状況にあった。 その期に乗じて明治政府明治3年1870年)に陰陽寮廃止強行し、その職掌であった天文・暦算を大学校天文暦道局や海軍水路局文部省天文局、天文台移管した。旧陰陽頭であった土御門晴栄大学星学御用掛に任じられたが同年末にはこの職を解かれ天文道陰陽道暦道は完全に土御門家の手から離れることとなった同年10月17日1870年12月9日)には天社禁止令が発せられ、陰陽道迷信であるとして民間に対してもその流布禁止された。古く後陽成天皇ころから江戸時代最後天皇である孝明天皇の代まで必ず行われてきた、天皇代替りのたびに行われる陰陽道儀礼天曹地府祭」(これは天皇家倣って武家徳川将軍家においても新将軍将軍宣下を受ける度に代々欠かさず行われていた)も、明治天皇に対してはついに行われなかった。土御門家陰陽諸道司る官職失い免状独占発行をも失うこととなり、やむを得ず土御門神道を更に神道的に転化させたものの、各地民間陰陽師への影響力奪われることとなった明治政府による禁止以降公的行事において陰陽道由来のものは全く見られなくなり民間においても陰陽道流行見られなくなった。ただ、実質的に陰陽道由来の暦は依然として非公式に流布し暦注人気博して独り歩きする状況であり、特に十二直重用され儀礼や行規範際し参照していた人が多数存在した第二次世界大戦後、旧明治法令通達廃止にともない陰陽道禁止する法令が公式に廃止され以降、かつて陰陽師用いていた暦注のひとつである六曜(本来は「六輝と言う先勝友引先負仏滅大安赤口のこと)が、十二直よりも好まれカレンダー手帳などのスケジュール表示一部として広く一般に用いられているようになっているが、これはあくまで補助的な暦注としての使用されるとどまっている。占術や暦については九星占術基本とする神宮館(東京都上野区)による高島易断高島暦が比較的よく使用されているが、この術式陰陽道とは言い難い。 現在では、自分自身行動指針全般陰陽道または陰陽師術式に頼る人はほとんど見られず、かつて興隆誇った陰陽道または陰陽師権威面影はなく、土御門家旧領若狭国名田庄にあたる福井県西部おおい町天社土御門神道本庁の名で、平安時代中・後期陰陽道とはかけ離れてはいるものの陰陽道要素色濃く残す宗教団体として存続しているほか、高知県香美市旧物)に伝わるいざなぎ流などの地域陰陽師名残若干存続しているのみであるが、平安時代宗教化・呪術化した陰陽師が持つオカルトイメージをもとに、その超人性や特異性誇張した様々な創作作品キャラクター生まれてとりわけ平成初頭10年間(1990年代後期から2000年代前期)にかけては陰陽師ブームとなり、多く作品作られた(具体例は「陰陽師に関係する創作一覧」を参照)。また、政界陰陽師名乗った富士谷紹憲がいる。

※この「近代における陰陽師排除政策と現代の陰陽師」の解説は、「陰陽師」の解説の一部です。
「近代における陰陽師排除政策と現代の陰陽師」を含む「陰陽師」の記事については、「陰陽師」の概要を参照ください。

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