海の家「南風」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 10:12 UTC 版)
隣町の海水浴場(モデルは藤沢市江ノ島東浜海水浴場)にある海の家。店名は「みなみかぜ」と読む。 舞台ステージがあるなど「れもん」よりも規模が大きく、店長曰く「うちはここ(「れもん」)と違ってメニューが多いのが売り」であると豪語している。また従業員も「れもん」よりも多く、「一人ひとりが店長レベルに達しているので、店長がいなくても店を任せられる」という。営業時間は「れもん」より長く、夜間も開いている。 南風の店長(みなみかぜのてんちょう) 声 - 小山力也 本名不明。「れもん」でのイカ娘人気に便乗してイカ娘の頭を模した被り物を作り、自分の娘に被せて客寄せに使う。 被り物のメカニズムによる手際の良い料理作りを披露したりして、自分の造形師としての腕前を誇示する態度をとる。被り物の実用性を重視しているもののセンスが伴っていないので見た目がひどいことになるパターンが多い。3バカとすれ違った際「クリエイターの魂が共鳴した」とのことでクラークと友人になり、新型の開発に技術提供してもらっている。 周囲との協調を全く意に介さず、突発的、断定的、一方的に物事を仕切ったり指図したりして、しばしば周囲を戸惑わせる。例えば「れもん」一同を思いつきで自宅に招待するが、その事は当然鮎美さえ知らされておらず、また座ったとたんに「何か話せ」と命令したり、栄子たちが帰ろうとすると「誰が帰って良いと言った?」などと言う一方で、時間になったからと「今すぐ帰ってもらおうか!」と何かと自分ルールで無茶振りをする。本人曰く「無駄な事が大嫌い」とのこと。 公式ファンブックでは「娘が無茶ぶりにもかかわらず実家のために働いたのに本物のイカ娘と交換しようとした無情な生き物」扱いされているが、一応娘の鮎美に対してそれなりに思うところはあり、被り物も本人の意向を汲んだものである。また、鮎美が「れもん」で働く事で恥ずかしがりの性格を改善できた事には感謝している。アニメ2期第2話ではコスプレによって客と対等に接することができるようになった鮎美に対し「それでは被り物と変わらない」と一喝している。一方、「れもん」の一同が鮎美のためによかれと思ってやった行動が裏目に出ていることもあり、それに対する誤解も相まって娘との距離が徐々に遠のき始めている。 「南風」の経営の他に、祭の際に夜店の出店も行っている。原作では偽イカ娘のお面を売っているが、全く売れていない。早苗からも「イカ娘ファンとしてこれは買うべきか怒るべきか」と迷われるほど。アニメでは金魚すくいの出店をやっており、イカ娘を挑発して金魚すくいをさせている一方、偽イカ娘にたこ焼きの屋台もやらせている。 性格面や造形のセンスなどで難のある部分は多いが、料理人としての能力は非常に高く、客の顔を見ただけで欲しい料理を把握しかつ期待以上の出来で出すことが可能。千鶴も彼の家に招待された際にはその味付けを参考にしようとしていたほどである。 犬が苦手(本人曰く「怖くない犬などいない!」「犬にかまれて喜ぶ奴がどこにいる?」)。野良犬相手に偽イカ娘4号で立ち向かったときも自分は高い木に上っている。 常田鮎美(ときた あゆみ) 声 - 川澄綾子 店長の娘で「南風」で店員として働いている。 赤いビキニ姿でイカ娘型の被り物をかぶり、「偽イカ娘」として子供たちの人気を集める。 非常に美人でスタイルが良く、栄子は「素顔の方が良い」と言っている。その美貌はとあるドラマでエキストラ出演した際に出演女優に認められたほど。 名前を呼ばれただけで赤面してしまうほどの内気な性格。素顔では口数が極端に少なく、相手の目を見て話すのが苦手なため、被り物をしないと落ち着けずまともに話せない位だった。「海の家れもん」で働く事によって徐々に声が出せるようになり、表情も良くなった。原作第255話ではその性格の原因が本人の劣等感にあると気づいた栄子により、アイドルとして仕立て上げられ、周囲の男性客を人間以外のものだと思い込むことで克服した。しかし未だ「れもん」の外では人が苦手。 当初は内気な性格の改善のために時々「海の家れもん」で働き、その時はイカ娘が代わりに「南風」で働くという約束を父親と相沢姉妹の間で交わしていたが、連載が進むにつれ彼女が働いているときでもイカ娘が「海の家れもん」にいるときが多くなった。 人間ではないもの(犬のアレックスなど)とは「優劣を気にしなくていい」という理由で普通に接することが可能で、本人いわくアレックスとも会話可能。人型でも「人間でない」と認識している人物には緊張せず接することができ、イカ娘と二人きりになった時にはやたら饒舌になったほか、人間離れした能力を披露した千鶴や早苗に対しても同様に接することができるようになっている。イカ娘と違い、お化け屋敷なども平気。 髪はブラウンのセミロング。2本のアホ毛を生やし、前髪をシャギーにし、サイドとバックはボリュームの多い髪を、先端部のみフロントで2箇所、バックで5箇所、それぞれ短い縦ロールでまとめた独特のヘアスタイルをしている。 イカ娘の呼び方は「イカさん」。 被り物をしている時、普段の恥じらい様とは対照的に、普通に声を発する。アニメではさらにおどけた仕草をしたり、爪楊枝でビーチバレーの対戦相手を攻撃したりと態度が大胆になる。 アニメの描写では、被り物の種類で声の調子が変わる。偽イカ娘(子供に人気のあるバージョン) 偽イカ娘第1作でプロトタイプ。顔がギャグアニメのキャラクター調で、触手が動くほか、鼻を押すと口からイカ墨状の液体が出る。機能を詰め込んだため異様に大きい(他の偽イカ娘も同様)。頭との固定が甘いらしく、走った時に被り物が回転して視界ゼロとなり、転んで外れた。そのため顔が裏返しの姿や、触手をうごめかしながら生首状態で砂浜に転がる頭が子供たちにトラウマを生み付けてしまった。アンパンマン調のコミカルな声色になる。 偽イカ娘(リアルバージョン) 偽イカ娘第2作で改良版。「仕事が出来る事」をテーマに作られた。造型は中国のかぶり面そのもの。瞳は左右に動き、色も赤と青に変化可能。主に厨房での活動を念頭に置き、触手から包丁、眼からオイル、鼻から青海苔、口からはソースを出せるほか、バーベキュー用に火を吹く事もできる。しかし口から火を吹いた際に消すことが出来ず、眼から出ていたオイルに燃え移って壊れてしまった。 偽イカ娘3号・4号・5号 3バカトリオの一人、クラークが技術協力して作られた偽イカ娘。このタイプのみ鮎美が被るのではなく、頭部に直接触手が接続された形態で自律して動く。眼と頬がまるくて大きく、某機関車のキャラクターにそっくり。また顔の色も肌色ではなく、緑がかった色になっている。いずれも同型で顔もほぼ同じだが、4号だけ左目の下に泣きぼくろがある。 TVのリモコンで操作することもできる(専用のリモコンは「たくさんあったらどれか絶対なくす」という理由で作られていない)。護身用に自爆装置が搭載されており、TVのリモコンの電源ボタンがそのキーになっている。3号はイカ娘のリモコン操作により自爆してしまい、4号は野良犬撃退のために爆破された。 偽イカ娘(気が利くバージョン) アニメでのみ登場。造型は黒いおもちゃのロボット。触手は温かいおしぼり(冷たいおしぼりも可)、口からは食べるラー油と爪楊枝を出せるが、それら全てを使って相手を攻撃する事もできるようになっている。せりふが無いため声色は不明、ただし動く際にロボットのようなガシャガシャとした動作音が鳴る。ビーチバレー大会に参戦するも、「れもん」チームに敗退して機能停止。 偽イカ娘(アニメEDバージョン) アニメ第1期最終話のエンディングで登場。テディベア型・こけし型・鎌倉大仏型の3種が登場。それぞれ一瞬姿を見せたのみのため、詳細な機能は不明。
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