流行作家となるとは? わかりやすく解説

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流行作家となる

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 10:13 UTC 版)

長谷川海太郎」の記事における「流行作家となる」の解説

帰国後は松本泰主宰探偵文芸』に参加し森下雨村を知る。東京では弟の潾二郎のいる下宿住んだが、函館新聞阿多児のペンネームで、アメリカ話題コラム風「納涼台」などを連載田野郎、迂名気迷子などのペンネームでも作品掲載した。同じ下宿にいた函館時代友人水谷準紹介で、1925年に『新青年』に谷譲次名で「海外印象詩」、続いてヤング東郷」「ところどころ」などの、滞米中実体験に基づきアメリカで生きる日本人日系人単純労働者生き方ユーモラスに描いためりけんじゃっぷ」ものを掲載し始め、また牧逸馬名でコラム海外探偵片聞」、オルチー夫人「謎の貴族」などの翻訳掲載続いて探偵文芸』に林不忘名で時代物釘抜藤吉捕物覚書」、『探偵趣味』『苦楽』誌などに、メリケンもの、現代探偵小説発表し始める。当時刊行中平凡社現代大衆文学全集35巻の「探偵小説 新人作家集」にも「釘抜藤吉捕物覚書」が5編が収録された。 松本泰の英語の翻訳研究グループ香取和子知り合い1927年結婚鎌倉向福寺一室借りて新生活始める。当初和子は生活のために、鎌倉高等女学校教鞭取った。しかしこの年嶋中雄作認められて、『中央公論』に「もだん・でかめろん」を連載し一躍人気作家となる。『サンデー毎日』『女性』などにも作品発表し千葉亀雄依頼東京日日新聞大阪毎日新聞に、林不忘筆名時代小説新版大岡政談」(後に「丹下左膳」)の連載を開始する。片目片腕ニヒル剣豪ヒーロー丹下左膳冒険談はたちまち人気小説となり、早くも連載中1928年には最初映画化なされた。 この「新版大岡政談」の映画化は、東亜キネマ團徳麿)、マキノ・プロダクション(嵐長三郎)、日活大河内伝次郎)の3社競作となる過熱ぶりで、中でも日活伊藤大輔監督の『新版大岡政談第一篇)(第二篇)(解決篇)』は、1928年キネマ旬報ベストテン3位になるなど評価高く大河内の「シェイ(姓)は丹下、名はシャゼン左膳)」という独特の台詞回しとともに強い印象与えた。 また1928年から1年超にわたって中央公論社特派員名目夫婦で、釜山からシベリア鉄道経てヨーロッパ14か国を訪問し、その旅行記谷譲次名の「新世界巡礼」として同誌に連載された(単行本化時に「踊る地平線」)。この時夫人和子も『婦人公論』にロンドンパリ滞在記を掲載している。 ロンドン滞在時には第一次世界大戦後ヨーロッパにおけるノンフィクション流行触発され古本屋犯罪者資料を買い漁り1929年から33年にかけて『中央公論』に「世界怪奇実話」を牧逸馬名で連載その後牧逸馬名では、欧米犯罪小説怪奇小説翻訳・翻案物や海外怪事件扱ったノンフィクション昭和初期都市風俗小説などを著し女性読者層にも人気博したこの中でタイタニック号沈没事故描いた一話「運命SOS」により、海難信号である「SOS」が流行語となり、淡谷のり子水町昌子)「S・O・S」(1931年)といったレコード発売された。帰国後は帝国ホテル缶詰めとなったが、1929年鎌倉材木座に移る。この頃中央公論社出版部新設するにあたり嶋中雄作はその責任者長谷川打診した執筆多忙のため叶わなかった。また1930年に『婦人公論』に掲載したエッセイ貞操アメリカ化を排す」の末尾部分作者無断削除するという事件があり、これに激怒して以後同誌への執筆はほとんど無くなった

※この「流行作家となる」の解説は、「長谷川海太郎」の解説の一部です。
「流行作家となる」を含む「長谷川海太郎」の記事については、「長谷川海太郎」の概要を参照ください。

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