永浦家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 07:18 UTC 版)
永浦百音(ながうら ももね) 演 - 清原果耶(2歳時:池村碧彩、幼稚園時:吉田帆乃華、小学2年生時:池村咲良、小学高学年時:櫻井歌織) 本作の主人公。愛称「モネ」は、妹の未知が「モモネネエちゃん」を縮めて「モネ」と呼んだことに由来する。劇中では多くの人物にこの名で呼ばれる。 1995年9月17日、台風で海が荒れた日に誕生し、気仙沼の離島・亀島で育つ。父・耕治の影響で幼い頃からの音楽好きだった。 中学校では吹奏楽部を一から立ち上げアルトサックスを担当し、仙台の高校の音楽コースを受験するが不合格。合格発表の帰りに父と仙台のジャズバーに寄り道するなかで東日本大震災に遭遇。数日後、父と共に亀島に戻ったが、家族や同級生がそれぞれの立場で懸命に生き抜く中、被災経験を共有できず、何の力にもなれなかったことに苦悩を抱え続けることになる。 大学受験に失敗した後、祖父と親交がある新田サヤカの家に下宿し、登米市の米麻町森林組合に就職する。誰かの役に立つ生き方を模索する中、朝岡と出会い、漁業(家業)にも、林業(森林組合)にも役立ち、命を守る仕事という点に惹かれ気象予報士を志すようになる。 3回目の挑戦で気象予報士試験に合格した後、上京して朝岡が勤めるウェザーエキスパーツに入社。テレビ局で報道番組の気象コーナーの制作に加わった後、中継キャスターとして出演するようになるが、その後、マスコミよりも地元での仕事を志すようになり、気象予報士を地域に派遣する事業を提案し、営業所への転勤という形で故郷に戻る。 気仙沼ではコミュニティFMで天気予報を伝えつつ、気象情報を地域に役立てようと様々な取り組みを進める。 登米で出会った菅波と心が通じ合い、結婚する意志を伝えられたが、それぞれまずは自分の仕事に取り組む道を選ぶ。 永浦耕治(ながうら こうじ) 演 - 内野聖陽 百音の父。 みやぎ銀行の気仙沼支店に勤め、2020年4月からの本店営業部長への異動を打診されるが、その頃、父の龍己が家業を畳もうとしていることを知り、銀行を辞めて後を継ぐ道を選ぶ。 若かりし頃はジャズトランペット奏者を目指していたが、自身の発する音質に暗さや哀愁が無く適性が無いことを悟り断念。大学卒業時のバブル景気末期、日々命がけで仕事をする漁師よりもやりたい仕事として銀行に就職した。百音の音楽の才能を見抜いており、幼少期の未知をあやしていた百音を絶賛し、百音の中学時代は吹奏楽部の指導者を買って出た。百音が音楽の道を断念する際も最初は説得を試みるものの最終的に彼女の意思を尊重して受け入れた。百音の高校受験の合格発表を一緒に見に行き、不合格に落ち込む彼女を励まそうと昔馴染みのジャズバーに寄り道中、東日本大震災に被災した。 家族だけではなく、実家の寺を継ぐことに葛藤を抱える三生を励まし、震災で生活の基盤を失った及川家を助けようとするなど、周囲の人々にも力を尽くそうとする一面がある。 永浦亜哉子(ながうら あやこ) 演 - 鈴木京香 百音の母で元教員。牡蠣の養殖業を手伝っている。 仙台出身で、若かりし頃は、耕治が奏でる明るいトランペットの音に心奪われ彼に恋をした。交際を申し込むも「島に忘れられない女がいる」と断わられるが、彼のトランペットの音を肯定し音楽界に怒りをぶつけたことを機に彼の心を掴むこととなった。東日本大震災発生時は、亀島を離れて職場である気仙沼の小学校にいた。第21週で、この学校での避難のため自宅に戻れず、自分の娘たちへの心配が募るあまり、娘たちよりも幼い生徒たちを置いての職場放棄を考えた「10分間」があり、その罪悪感と震災後の対応の大変さから教員をやめる決意をしたことを初めて家族たちに告白する。 亀島と本土(気仙沼の市街地)を結ぶ亀島大橋が開通したのを機に、再び子供と接する仕事をしたいと考え、耕治の提案を受けて塾を始める。 永浦未知(ながうら みち) 演 - 蒔田彩珠(乳児期:作間夏南、5歳時:寺田藍月) 百音の2歳年下の妹。愛称は「みーちゃん」。 中学時代は百音と亮に勧誘され吹奏楽部に入部、クラリネットを担当した。 卒業コンサートの練習中に東日本大震災に遭遇。他の家族は島にいなかったため、雅代を避難させようとしたが、雅代が動こうとしないために一人で逃げたことを、9年後に百音に告白する。 その後、水産高校を卒業し、宮城県の公務員となって水産研究科(気仙沼水産技術センター)に配属されるが、ワカメに関する研究が評価され、東京の大学教授から本格的に研究をするよう誘われたことをきっかけに、大学へ通うことを選ぶ。 子供の頃から亮に好意を抱いていたが、百音の上京後、苦境にある亮のそばに居続けることを決め、やがてその思いが通じる。 永浦龍己(ながうら たつみ) 演 - 藤竜也 百音の祖父。気仙沼で牡蠣の養殖業「永浦水産」を営んでいる。かつては遠洋漁業をしていた。 サヤカが催した植樹祭に孫の百音や未知を連れて訪ねるなど、以前からサヤカと親交があった。 その理由について、登米の山から北上川を流れる水が石巻で育てる種牡蠣の養分になり、それを買って育てている気仙沼の養殖業にもつながるからと百音に語る。 年齢による身体の衰えと、竜巻で牡蠣棚の一部が被災したことから事業を畳もうと考えるが、亜哉子や未知の説得で考え直し、残った牡蠣棚で続けることを決める。 永浦雅代(ながうら まさよ) / 語り 演 - 竹下景子 百音の祖母で、本作の語り手。 かつては永浦家で民宿を営み、「島の里親制度」の受け入れも行っていた。 劇中では故人で、死後は牡蠣に生まれ変わって登場人物たちを見守り続けていたが、龍己が汐見湯でふるまったカキとして食べられた後、百音が持つ小さな木の笛(百音が米麻町森林組合に就職した頃、連れ戻そうとした耕治が百音のために作ったもの)に転生して芽を出す。 百音がそれを育て、鉢植えとなって帰郷する。
※この「永浦家」の解説は、「おかえりモネ」の解説の一部です。
「永浦家」を含む「おかえりモネ」の記事については、「おかえりモネ」の概要を参照ください。
- 永浦家のページへのリンク