小牧昌業とは? わかりやすく解説

小牧昌業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/28 18:40 UTC 版)

小牧昌業

小牧 昌業(こまき まさなり[1][2] / しょうぎょう[3]1843年10月5日天保14年9月12日[4])- 1922年大正11年)10月25日[1][2])は、幕末から大正期の薩摩藩士、漢学者官僚政治家内閣書記官長、官選県知事貴族院議員学位は、文学博士[2][3]。幼名・善次郎[5]、字・偉卿[1]、号・桜泉[1]

経歴

大隅国大隅郡田代郷大禰田村[3]鹿児島県南大隅郡田代村、肝属郡田代村、田代町[3]を経て現錦江町)で、薩摩藩士・小牧良助の二男として生まれた[3][4]江戸塩谷宕陰に学び[1]藩校造士館の教員を務めた[1][3]

1869年(明治2年議政官史官試補に就任し、小史、権大史を歴任[2]。その後、官僚として黒田清隆に仕え、開拓幹事、文部大臣秘書官、内閣総理大臣秘書官[6]内閣書記官長などを歴任[2]。1889年(明治22年)12月、奈良県知事に就任し[2][5]、1890年(明治23年)11月、帝国奈良博物館長を兼任[2][7]十津川流域の大水害復興、鉄道の整備などに尽力[5]。1894年(明治27年)1月、愛媛県知事に転じ[7]、道路・河川の改修、治水事業の実施などに尽力[7]。1897年(明治30年)4月に愛媛県知事を退任し[7]、同年12月23日には貴族院議員に勅選された[8]。1898年(明治31年)11月、枢密院書記官長に就任した[2][7]1903年(明治36年)7月30日、錦鶏間祗候に任じられた[9]

宮中顧問官に就任し[2]大正天皇の侍講(漢学)も務めた[1]。墓所は青山霊園(1イ7-3)。

栄典

位階
勲章等
外国勲章佩用允許

著作

  • 『順聖公事蹟 附・年譜』講話会 1910 
  • 『薩藩史談集』重野安繹共著 求信堂 1912 
  • 『国訳漢文大成 経子史部 1 大学,中庸』校註、国民文庫刊行会 1920 
  • 『書経講義』行道学会 1916-20

親族

脚注

  1. ^ a b c d e f g 『日本人名大辞典』787頁。
  2. ^ a b c d e f g h i 『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』122頁。
  3. ^ a b c d e f 『鹿児島県姓氏家系大辞典』374頁。
  4. ^ a b c 『人事興信録 第4版』こ28頁。
  5. ^ a b c 『新編日本の歴代知事』712頁。
  6. ^ 『日本官僚制総合事典:1868 - 2000』25頁。
  7. ^ a b c d e 『新編日本の歴代知事』914頁。
  8. ^ 『官報』第4346号、明治30年12月124日。
  9. ^ 『官報』第6024号、明治36年7月31日。
  10. ^ 『官報』第1478号「叙任及辞令」1888年6月5日。
  11. ^ 『官報』第1650号「授爵叙任及辞令」1888年12月27日。
  12. ^ 『官報』第4051号「叙任及辞令」1896年12月28日。
  13. ^ 『官報』第1156号「叙任及辞令」1887年5月10日。
  14. ^ 小牧昌業『人事興信録』第4版 [大正4(1915)年1月]
  15. ^ 『対支回顧録・下』対支功労者伝記編算会、1936、p
  16. ^ 小牧茂彦『人事興信録』第8版、昭和3(1928)年
  17. ^ 『浪岡町史資料編, 第6巻』浪岡町役場, 1974、p127

参考文献

  • 人事興信所編『人事興信録 第4版』人事興信所、1915年。
  • 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
  • 歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
  • 鹿児島県姓氏家系大辞典編纂委員会編著『鹿児島県姓氏家系大辞典』角川日本姓氏歴史人物大辞典46、角川書店、1994年。
  • 上田正昭他『日本人名大辞典』講談社、2001年。
  • 秦郁彦編『日本官僚制総合事典1868-2000』第2版、東京大学出版会、2007年。

関連項目


公職
先代
平田東助
枢密院書記官長
1898年 - 1903年
次代
都筑馨六



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