寄宿学校編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 18:06 UTC 版)
校長 ウェストン寄宿学校の校長。 生徒や教員らから絶対的存在として扱われる人物。デリックの寮の編入などを決定したとされ、寄宿学校編のキーパーソンだが、シエルがデリックの件で学校に潜入した当初は多忙につき不在で、学校運営をアガレスとP4にすべて任しており姿を現さない。校長と会える機会があるのは、彼が主催する「真夜中のお茶会」のみであり、シエルは茶会に参加するため画策することとなる。 作中での正体は「葬儀屋」であり、P4の依頼を受けてアガレスやデリックを「歪んだ肉人形」にした張本人。編の最終盤で正体を現すとセバスチャンと交戦し、再び行方をくらます。 なお、本物の校長は世界一周旅行の旅に出ているとされ、作中には登場しない。 ヨハン・アガレス ウェストン寄宿学校副校長。 多忙で不在な校長に代わり、学内の一切を執り仕切っている若めの男性教師。普段は冷静沈着だが、よく転んでしまうため、頭から血を流している。 実は「歪んだ肉人形」の一体で、それまでの人形と異なり、一目には普通の人間と変わらない言動が行える(ただし、先述のよく転ぶなどの不自然な挙動をしてしまう)。デリックが行っていたイジメなどの非道の影の擁護者であり、デリックの本性がP4にバレた際、デリックとの利害の一致と教師特権で彼を庇った。これによって逆上したP4に殺害され、事件隠蔽のため、「歪んだ肉人形」にされていた。葬儀屋曰く、エピソードが充実していたとしてほぼ生きた人間に近く、寄宿学校編時点での最高傑作と評される。 P4 ウェストン寄宿学校の自治を任された4つの寮の監督生4人。 →#P4(S4) モーリス・コール 「深紅の狐寮」所属。5年生。レドモンドの寮弟。 学園一と称される美少年。寮弟としての仕事(料理から勉学まで)も完璧に仕上げることから、次期監督生と見なされ、他寮の生徒からも尊敬される。しかし、実態は自分が受けた仕事を後輩達にやらせ、その成果を自分が行ったかのように見せかけていただけであった。さらには自分以外の真に有能な者が監督生に目を掛けられることを妨害するため、監督生の招待の時間を嘘つくなどしてシエルや、過去にはハーコートなどの評判を貶めていた。 シエルを妨害したことで彼の報復を受けることとなり、その実態をバラされた挙げ句、さらにはその美少年という素顔も化粧の力であったことを白日のもとに晒され失墜する。 ジョアン・ハーコート 「深紅の狐寮」所属。2年生。レドモンドの寮弟(モーリスの後任)。 ヘーゲルの『論理学』の原書を読めるほど学識に通じた大人しい美少年。またクリケット大会はスポンボールを放つなど、運動能力も良い。その才幹は他の者にも知られており、かつて白鳥宮に呼ばれるもモーリスの妨害にあってP4の誘いを断った形となり、以降、寮の仲間たちからも距離を置かれ、孤立していた。同様にモーリスに嵌められたシエルが報復のために情報収集を始めた際に、セバスチャン扮するミカエリス先生が見つけ出した彼の被害者であり、告発者の一人としてモーリス追放に一役買う。この一件によってモーリスの後任のレドモンドの寮弟に選ばれ、再び学友達とも親しく過ごせるようになる。この経緯からセバスチャンに多大な恩義を感じている。 「青の教団編」ではファントム・ファイブの一員に選ばれる。キャラ設定は弟系小悪魔。かなり役に馴染んで過ごす。 クレイトン 「紺碧の梟寮」所属。ブルーアーの寮弟。後にP4。 ガリ勉とも称されるいかにも堅物なキッチリとした眼鏡の青年。ただし、実は容姿が整っており、眼鏡を外して髪型を整えた姿は男前。ブルーアー不在時に事実上、寮を取り仕切り、新参のシエルを迎え入れる。その後、任せた仕事を完璧にこなすシエルに目をかけるようになり、モーリスの一件解決後に、完全に名誉回復したシエルを寮弟に指名する。同編の終わりにおいて放校されたブルーアーに代わり新たな監督生となる。 「青の教団編」ではファントム・ファイブの一員に選ばれる。キャラ設定は冷徹なインテリ。不向きに見えたが、上記の通り、素顔は男前であり、また前監督生の汚名をすすぐとして無難に役柄をこなす。ただし、女性は苦手。 チェスロック 「紫黒の狼寮」所属。バイオレットの寮弟。後にP4。 モヒカン頭でピアスを付けた粗野な性格の青年。見た目に反し、音楽の天才でピアノやヴァイオリンを得意とする。他寮の生徒に対して特に敵意を見せるなど、凶暴にも見えるが、しばしば善良と思われる本性を見せる。同編の終わりにおいて放校されたバイオレットに代わり新たな監督生となる。 「青の教団編」ではファントム・ファイブの一員に選ばれる。素のままでも十分インパクトがあるとしてキャラ設定はない。 マクミラン 「紺碧の梟寮」所属。シエルのルームメイト。 年相応の善良な少年。シエルの同級生として彼に親しく接し、新参の彼が知らない寮の情報について教える。 デリック・アーデン ウェストン寄宿学校の生徒。5年生。女王のいとこにあたるクレメンス侯爵家の嫡男。 寄宿学校編のきっかけとなる青年。女王の縁戚という出自のみならず、端正な顔立ちにクリケット・刺繍・レポート・作詩と何をやらせても完璧にこなす朗らかな好青年。寄宿学校編の1年ほど前から長期休みでも実家に帰らなくなってしまったために親から心配され、女王の命令によってシエルに捜査が依頼される。 本性は悪辣であり、学校生活のストレスを解消するために取り巻きと共に酷いイジメを行っていたり、飲酒などの不良行為も日常的に起こしていた。さらにその実績や才能も、すべて他人の成果を奪い取ったものであった。P4への目安箱に投書されたイジメの告発も、P4から信頼されている自分が担当して握りつぶし、さらにはアガレスを買収した上で互いに味方として繋がるなど、万全の状態で悪事を続けていた。しかし、目安箱に投書された暗号詩の告発状を見抜けず、P4に悪事がバレてしまう。それでもアガレスが味方であることもあってまったく悪びれることのない態度を取り、何事もなかったかのように居直ったため、相当の罰則も受けることなく順当に監督生に任命される事実に激怒したグリーンヒルによって衝動的に撲殺されてしまう。
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