ひぐらしのなく頃に 宵越し編
ひぐらしのなく頃に 宵越し編 | |
---|---|
ジャンル | ミステリー |
漫画 | |
原作・原案など | 竜騎士07 |
作画 | みもり |
出版社 | スクウェア・エニックス |
掲載誌 | 月刊Gファンタジー |
レーベル | Gファンタジーコミックス |
発表号 | 2006年7月号 - 2007年8月号 |
巻数 | 全2巻 |
話数 | 全14話(第0話を含む) |
テンプレート - ノート | |
ポータル | 漫画 |
『ひぐらしのなく頃に 宵越し編』(ひぐらしのなくころに よいごしへん)は、スクウェア・エニックス刊『月刊Gファンタジー』2006年7月号に予告編(第0話)掲載の後、8月号から2007年8月号まで連載された漫画。原作・竜騎士07、作画・みもり。
07th Expansionの同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に』の外伝作品としては『コンプエース』(角川書店)連載の『鬼曝し編』(作画・鬼頭えん)に続く2本目の作品である。
概要
![]() | この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2023年6月) |
芥川龍之介の短編『藪の中』がモチーフ。シリーズ初の平成を舞台とした、後日譚的作品である。作画担当のみもり特有のダークな絵柄に加え、レナ、梨花といった「部活メンバー」がほとんど登場しないため、いわゆる「萌え」やラブコメ要素が少なく、全体的にシリアスで重厚な作風となっている。サブタイトルの付け方など『SIREN』やドラマ『24』の影響が見られる場面もある。また、登場人物が「嘘だっ!!」等の本編『ひぐらしのなく頃に』の登場人物の名言を言う場面も多い。『ひぐらしのなく頃に絆 第三巻・螺』にて、初めてゲーム化。
TIPS
ゲーム本編に倣い、TIPSが携帯電話向け情報サイト「ガンガンモバイル」(i-mode・EZweb・Yahoo!ケータイ)で配信されていた(会員制・月額315円。現在は配信終了)。
連載の経緯
『Gファンタジー』ではで2005年6月号より2006年6月号までゲーム本編の漫画化作品である『祟殺し編』(作画・鈴木次郎)が連載されていたが、出題編『祟殺し編』に対応する解答編である『皆殺し編』へそのまま連載を移行した場合、姉妹誌『月刊ガンガンWING』及び『ガンガンパワード』で連載されている解答編『目明し編』(作画・方條ゆとり)及び『罪滅し編』(作画・鈴羅木かりん)のネタバレを多分に含む内容であるため不都合が生じる懸念が発生した。そのため、原作者・竜騎士07とスクウェア・エニックス側の協議により新エピソードの外伝である本作が連載されることになった[1]。『皆殺し編』は本作の連載終了後、2008年7月号から桃山ひなせの作画で連載されている。
ストーリー
昭和58年(1983年)6月に発生した火山性ガスの噴出により、一夜にして住民の大半が死亡・行方不明となった雛見沢村。その後もガスの噴出が不定期で観測されたため、村の一帯は厳重に閉鎖されていたが時代は平成へ移り、20年余りを経てようやく閉鎖が解除された。
大災害から23年が経過した平成18年(2006年)6月21日。乙部彰は雑誌の記事を見て決意し、車で雛見沢の近郊を訪れる。雨の中、一人で車を離れた乙部は暗闇の中で車を見失ってしまい、ぬかるんだ地面に足を取られて崖から転落してしまう。そして、誰もいるはずのない村の方角から歩いて来た和服を着た謎の女性と遭遇する。その女性は自らを村の生き残り・園崎魅音と名乗り、乙部のことを昔の知人に似ていると言い意気投合。共に村へ行くこととなる。
乙部と魅音は誰もいないはずなのに灯りのついている古手神社の集会所で、やはり何かに惹かれるように雛見沢村を訪れた工・八重の2人、そしてフリーライターの荒川と遭遇。夜闇の中で集った4人の男女は、やがて数奇な運命に巻き込まれていく。
登場人物
宵越し編の登場人物を参照。
用語
- 集会所(しゅうかいじょ)
- 古手神社の境内にあり、かつては村の集会所として使われていた建物。
- 祭具殿(さいぐでん)
- 古手神社の祭具を収納する蔵。かつては部外者の立ち入りが固く禁じられ、禁を破った者には「オヤシロさまの祟り」が降りかかると信じられていた。
- 玉弾きの刀(たまはじきのかたな)
- 祭具殿に保管されていた刀。魅音の探し物の一つ。
- 巻物(まきもの)
- 玉弾きの刀と同様、祭具殿に保管されていた魅音の探し物の一つ。
- 振鈴(しんれい)
- 園崎家の家宝。一族の間で揉め事が生じた際、頭首がこの振鈴を鳴らした場合は、一族郎党頭首に絶対服従することが義務付けられている。雛見沢の園崎本家に隠されているが、隠し場所は一子相伝の極秘事項とされており現在は所在不明。
単行本
- ISBN 978-4-7575-1931-2 2007年2月27日 初版発行
- ISBN 978-4-7575-2094-3 2007年8月27日 初版発行
1・2巻と同時期に発売された『目明し編』や『罪滅し編』などの同時購入特典で、ゲーム本編の未公開シーン集『蔵出し編』1・2巻が刊行されている。応募方法などの詳細は単行本の帯を参照。
脚注
- ^ 07th Storming Party「ひぐらし製作日記」2006年5月24日付
外部リンク
- 07th Expansion 公式サイト
- 百±一 作画担当者・みもりのサイト
- 月刊Gファンタジー
宵越し編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 10:13 UTC 版)
「ひぐらしのなく頃にの登場人物」の記事における「宵越し編」の解説
以下はスクウェア・エニックス刊『月刊Gファンタジー』で連載された番外編「宵越し編」で新規に登場する人物である。同作品をベースとするDS版「絆」の新規シナリオ「宵越し編」のメインキャラクターでもある。 乙部 彰(おとべ あきら) 声 - 宮田幸季 主人公。 都会に憧れて都会での生活を満喫するが後先を考えない金遣いの荒さにより大変な金額の借金を背負ってしまう。借金取りに追い回され友人たちにも愛想を尽かされるものの、大見得を切って都会へ出たため両親にも相談できず、練炭で命を絶とうとする集まりに参加して雛見沢を訪れる。ところが同行者が大金の持ち主であることを知り皆が命を絶った後でも自分だけ生き残るよう計画。その企みは成功し大金を下ろせる預金通帳を手に逃亡を図るものの地理に疎い雛見沢という地で迷ってしまう。雨の中でぬかるんだ地面に足を取られて崖から転落。そこへ通りかかった魅音と遭遇し「同行者とはぐれた」というとっさの嘘により雛見沢を脱出する活路を見出そうとする。 魅音曰く、24年前「鬼隠し」に遭って行方不明となった北条悟史に似た面影を持つらしい。 東京の大学に進学し、一人暮らしを始めるが多重債務に苦しみ大学を中退。以後、経済的にも精神的にも極限状態まで追い詰められ、自殺系サイトへ入り浸っていた。本当は自殺サイトで知り合った芥川、マチ、千秋と共に自殺するはずだったが、千秋が多額の預金のある銀行のクレジットカードを所持していたことを知り、死んだ振りをしてカードを盗み車から逃げ出した。 真実を知った魅音には軽蔑され厳しく窘められるが、魅音たちと知り合ったことで一生懸命生きることの大切さを知り、カードを千秋の元に返す。クライマックスでは、園崎組乗っ取り阻止のために活躍するまでになる。 荒川 龍ノ介(あらかわ りゅうのすけ) 声 - 前野智昭 「週刊セブン」編集部に出入りしているフリーライター。 心霊スポット特集で雛見沢を取り上げ、23年前の大災害を「オヤシロ様の祟り」とする説に疑問を呈する新説の真偽を確かめるべく現地取材を強行するが、車の中で練炭により一酸化炭素中毒死した複数人の死体を発見。救援を求めるべく灯りが点いていた古手神社の集会所へ駆け込み、乙部たちと遭遇する。 極度の見栄っ張りな臆病者だったが、次第に乙部たちと親しくなり、物語後半では怖じ気づくどころか毅然とした態度で乙部たちを援護している。 ラスト近くで雛見沢に関する一連の謎は解けたものの、記事にする際、魅音の件をどう説明するかで悩んでいる。 「絆」に収録された「宵越し編」では、ストーリーの都合上乙部に代わり主人公となっている。立ち絵は「奉」から登場。また、父・龍一も同じくフリーライターであり、「祟殺し編」のラストで登場した記者と同一人物であることが示唆された(「絆」の「宵越し編」での龍一は雛見沢大災害から生き残った人物を取材し、その十数年後水難事故で死亡している)。 十和田 八重(とわだ やえ) 声 - 新谷良子 閉鎖が解除された雛見沢に興味を持ち、同棲相手の工と車で訪れた女性。 就職せずに夢を追う工と心がすれ違い、日常的に暴力を振るわれていた。 精神的に追い詰められた末に工を雛見沢へ誘い出し、集会所で酔い潰れて眠っている工を殺害。その後、魅音たちに工を殺した犯人が自分であることを告白するが、工が就職先を見つけて二人の関係をやり直そうとしていたことを知り、殺害したことを後悔。魅音に諭され自分の選ぶべき道を考えた結果、自首をして新しい人生をやり直すと誓う。 黒澤 工(くろさわ たくみ) 声 - 石田彰 八重と同棲している男。大学時代に八重と付き合い始めた。プロのミュージシャンになることが夢。 八重の運転する車に同乗して雛見沢村を訪れ、古手神社の集会所でビールを飲み明かすが酔い覚ましに外へ出た際忽然と姿を消し、直後に集会所の布団の中から死体として発見される。死因は絞殺。 仲間がどんどん夢を諦め就職していく中で、近所の人間が「黒澤工は十和田八重のヒモ」と噂しているところに遭遇してしまい、それがきっかけで八重に暴力を振るうようになる。 八重から雛見沢への旅行に誘われたことをきっかけに、八重との関係を修復するため、夢を諦めて就職することを決意。就職先を見つけ、雛見沢への旅行に採用通知をこっそり持参していた。 芥川(あくたがわ) 乙部が乗って来た車を運転する初老の男性。 23年前の大災害発生時、雛見沢村だけでなく日本中で起きた騒動について昔語りをする。知人の借金を連帯保証人として肩代わりしていた。 千秋(ちあき) 芥川の運転する車に乙部と同乗していた若き未亡人。 資産家の夫に先立たれ、莫大な遺産を受け継いでいる。 「絆」ではフルネームは堀千秋(ほり ちあき)となっている。 マチ 芥川の運転する車に乙部と同乗していた若い女性。 他人には知られたくない過去を抱えているらしい。マチというハンドルネームは本名の「真知子」からとったもの。 「絆」では、家族全員を交通事故で亡くしたことになっている。 三船(みふね) 声 - 柴田秀勝 園崎組組長(魅音の父)の片腕だった男。 組長の病死後、組の乗っ取りを画策し頭首代行であった茜(魅音の母)を謀殺。 魅音を狙い、徒党を組んで雛見沢村を急襲するが、最後は魅音(詩音)に刀で斬り殺される。
※この「宵越し編」の解説は、「ひぐらしのなく頃にの登場人物」の解説の一部です。
「宵越し編」を含む「ひぐらしのなく頃にの登場人物」の記事については、「ひぐらしのなく頃にの登場人物」の概要を参照ください。
- 宵越し編のページへのリンク