宵越し編とは? わかりやすく解説

ひぐらしのなく頃に 宵越し編

(宵越し編 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/25 23:47 UTC 版)

ひぐらしのなく頃に 宵越し編
ジャンル ミステリー
漫画
原作・原案など 竜騎士07
作画 みもり
出版社 スクウェア・エニックス
掲載誌 月刊Gファンタジー
レーベル Gファンタジーコミックス
発表号 2006年7月号 - 2007年8月号
巻数 全2巻
話数 全14話(第0話を含む)
テンプレート - ノート
ポータル 漫画

ひぐらしのなく頃に 宵越し編』(ひぐらしのなくころに よいごしへん)は、スクウェア・エニックス刊『月刊Gファンタジー2006年7月号に予告編(第0話)掲載の後、8月号から2007年8月号まで連載された漫画。原作・竜騎士07、作画・みもり

07th Expansion同人ゲームひぐらしのなく頃に』の外伝作品としては『コンプエース』(角川書店)連載の『鬼曝し編』(作画・鬼頭えん)に続く2本目の作品である。

概要

芥川龍之介の短編『藪の中』がモチーフ。シリーズ初の平成を舞台とした、後日譚的作品である。作画担当のみもり特有のダークな絵柄に加え、レナ、梨花といった「部活メンバー」がほとんど登場しないため、いわゆる「萌え」やラブコメ要素が少なく、全体的にシリアスで重厚な作風となっている。サブタイトルの付け方など『SIREN』やドラマ『24』の影響が見られる場面もある。また、登場人物が「嘘だっ!!」等の本編『ひぐらしのなく頃に』の登場人物の名言を言う場面も多い。『ひぐらしのなく頃に絆 第三巻・螺』にて、初めてゲーム化。

TIPS

ゲーム本編に倣い、TIPS携帯電話向け情報サイト「ガンガンモバイル」(i-modeEZwebYahoo!ケータイ)で配信されていた(会員制・月額315円。現在は配信終了)。

連載の経緯

『Gファンタジー』ではで2005年6月号より2006年6月号までゲーム本編の漫画化作品である『祟殺し編』(作画・鈴木次郎)が連載されていたが、出題編『祟殺し編』に対応する解答編である『皆殺し編』へそのまま連載を移行した場合、姉妹誌『月刊ガンガンWING』及び『ガンガンパワード』で連載されている解答編『目明し編』(作画・方條ゆとり)及び『罪滅し編』(作画・鈴羅木かりん)のネタバレを多分に含む内容であるため不都合が生じる懸念が発生した。そのため、原作者・竜騎士07とスクウェア・エニックス側の協議により新エピソードの外伝である本作が連載されることになった[1]。『皆殺し編』は本作の連載終了後、2008年7月号から桃山ひなせの作画で連載されている。

ストーリー

昭和58年(1983年)6月に発生した火山性ガスの噴出により、一夜にして住民の大半が死亡・行方不明となった雛見沢村。その後もガスの噴出が不定期で観測されたため、村の一帯は厳重に閉鎖されていたが時代は平成へ移り、20年余りを経てようやく閉鎖が解除された。

大災害から23年が経過した平成18年(2006年6月21日。乙部彰は雑誌の記事を見て決意し、車で雛見沢の近郊を訪れる。雨の中、一人で車を離れた乙部は暗闇の中で車を見失ってしまい、ぬかるんだ地面に足を取られて崖から転落してしまう。そして、誰もいるはずのない村の方角から歩いて来た和服を着た謎の女性と遭遇する。その女性は自らを村の生き残り・園崎魅音と名乗り、乙部のことを昔の知人に似ていると言い意気投合。共に村へ行くこととなる。

乙部と魅音は誰もいないはずなのに灯りのついている古手神社の集会所で、やはり何かに惹かれるように雛見沢村を訪れた工・八重の2人、そしてフリーライターの荒川と遭遇。夜闇の中で集った4人の男女は、やがて数奇な運命に巻き込まれていく。

登場人物

宵越し編の登場人物を参照。

用語

集会所(しゅうかいじょ)
古手神社の境内にあり、かつては村の集会所として使われていた建物。
祭具殿(さいぐでん)
古手神社の祭具を収納する蔵。かつては部外者の立ち入りが固く禁じられ、禁を破った者には「オヤシロさまの祟り」が降りかかると信じられていた。
玉弾きの刀(たまはじきのかたな)
祭具殿に保管されていた刀。魅音の探し物の一つ。
巻物(まきもの)
玉弾きの刀と同様、祭具殿に保管されていた魅音の探し物の一つ。
振鈴(しんれい)
園崎家の家宝。一族の間で揉め事が生じた際、頭首がこの振鈴を鳴らした場合は、一族郎党頭首に絶対服従することが義務付けられている。雛見沢の園崎本家に隠されているが、隠し場所は一子相伝の極秘事項とされており現在は所在不明。

単行本

  1. ISBN 978-4-7575-1931-2 2007年2月27日 初版発行
  2. ISBN 978-4-7575-2094-3 2007年8月27日 初版発行

1・2巻と同時期に発売された『目明し編』や『罪滅し編』などの同時購入特典で、ゲーム本編の未公開シーン集『蔵出し編』1・2巻が刊行されている。応募方法などの詳細は単行本の帯を参照。

脚注

  1. ^ 07th Storming Party「ひぐらし製作日記」2006年5月24日

外部リンク


宵越し編

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 10:13 UTC 版)

ひぐらしのなく頃にの登場人物」の記事における「宵越し編」の解説

以下はスクウェア・エニックス刊『月刊Gファンタジー』で連載され番外編「宵越し編」で新規に登場する人物である。同作品をベースとするDS版「絆」の新規シナリオ「宵越し編」のメインキャラクターでもある。 乙部 彰(おとべ あきら) 声 - 宮田幸季 主人公都会憧れて都会での生活を満喫する後先考えない金遣い荒さにより大変な金額借金背負ってしまう。借金取り追い回され友人たちに愛想を尽かされるものの、大見得切って都会出たため両親にも相談できず、練炭で命を絶とうとする集まり参加して雛見沢訪れる。ところが同行者大金持ち主であることを知り皆が命を絶った後で自分だけ生き残るよう計画。その企み成功し大金下ろせ預金通帳を手に逃亡を図るものの地理疎い雛見沢という地で迷ってしまう。の中でぬかるんだ地面に足を取られて崖から転落。そこへ通りかかった魅音と遭遇し同行者はぐれたというとっさの嘘により雛見沢脱出する活路見出そうとする。 魅音曰く24年前「鬼隠し」に遭って行方不明となった北条悟史に似た面影を持つらしい。 東京大学進学し一人暮らし始めるが多重債務苦しみ大学中退以後経済的に精神的に極限状態まで追い詰められ自殺系サイト入り浸っていた。本当自殺サイト知り合った芥川マチ千秋と共に自殺するはずだったが、千秋多額預金のある銀行クレジットカード所持していたことを知り死んだ振りをしてカード盗み車から逃げ出した真実知った魅音には軽蔑され厳しく窘められるが、魅音たちと知り合ったことで一生懸命生きること大切さ知りカード千秋元に返すクライマックスでは、園崎組乗っ取り阻止のために活躍するまでになる。 荒川 龍ノ介(あらかわ りゅうのすけ) 声 - 前野智昭週刊セブン編集部出入りしているフリーライター心霊スポット特集雛見沢取り上げ23年前の大災害を「オヤシロ様の祟り」とする説に疑問を呈する新説真偽確かめるべく現地取材強行するが、車の中で練炭により一酸化炭素中毒死した複数人死体発見救援求めるべく灯りが点いていた古手神社集会所駆け込み乙部たちと遭遇する極度見栄っ張り臆病者だったが、次第乙部たちと親しくなり、物語後半では怖じ気づくどころか毅然とした態度乙部たちを援護している。 ラスト近く雛見沢に関する一連の謎は解けたものの、記事にする際、魅音の件をどう説明するかで悩んでいる。 「絆」に収録された「宵越し編」では、ストーリー都合上乙部代わり主人公となっている。立ち絵は「奉」から登場また、父・龍一同じくフリーライターであり、「祟殺し編」のラスト登場した記者同一人物であることが示唆された(「絆」の「宵越し編」での龍一雛見沢大災害から生き残った人物取材し、その十数年後水難事故死亡している)。 十和田 八重(とわだ やえ) 声 - 新谷良子 閉鎖解除され雛見沢興味持ち同棲相手の工と車で訪れた女性就職せずに夢を追う工と心がすれ違い日常的に暴力振るわれていた。 精神的に追い詰められた末に工を雛見沢誘い出し集会所酔い潰れ眠っている工を殺害その後、魅音たちに工を殺した犯人自分であることを告白するが、工が就職先を見つけて二人の関係をやり直そうとしていたことを知り殺害したことを後悔。魅音に諭され自分の選ぶべき道を考えた結果自首をして新し人生やり直すと誓う。 黒澤 工(くろさわ たくみ) 声 - 石田彰 八重同棲している男。大学時代八重付き合い始めたプロミュージシャンになることが夢。 八重運転する車に同乗して雛見沢村訪れ古手神社集会所ビール飲み明かす酔い覚ましに外へ出た忽然と姿を消し直後集会所布団の中から死体として発見される死因絞殺仲間がどんどん夢を諦め就職していく中で、近所人間が「黒澤工は十和田八重ヒモ」と噂しているところに遭遇してしまい、それがきっかけ八重暴力振るううになる八重から雛見沢への旅行誘われたことをきっかけに、八重との関係を修復するため、夢を諦めて就職することを決意就職先を見つけ、雛見沢への旅行採用通知をこっそり持参していた。 芥川あくたがわ乙部乗って来た車を運転する初老の男性23年前の大災害発生時、雛見沢村だけでなく日本中で起きた騒動について昔語りをする。知人借金連帯保証人として肩代わりしていた。 千秋(ちあき) 芥川運転する車に乙部同乗していた若き未亡人資産家の夫に先立たれ莫大な遺産受け継いでいる。 「絆」ではフルネームは堀千秋(ほり ちあき)となっている。 マチ 芥川運転する車に乙部同乗していた若い女性他人に知られたくない過去抱えているらしいマチというハンドルネーム本名の「真知子」からとったもの。 「絆」では、家族全員交通事故亡くしたことになっている三船(みふね) 声 - 柴田秀勝 園崎組組長(魅音の父)の片腕だった男。 組長病死後、組の乗っ取り画策し頭首代行であった(魅音の母)を謀殺。 魅音を狙い徒党組んで雛見沢村急襲するが、最後は魅音(詩音)に刀で斬り殺される

※この「宵越し編」の解説は、「ひぐらしのなく頃にの登場人物」の解説の一部です。
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