天体・地理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 23:46 UTC 版)
アストラ 地球に酷似した青い惑星。世界統一政府が統治する。 国家の概念を無くして資源は共有の財産、言語は英語に統一、武器と宗教は戦乱を招く火種であるとして撲滅されている。大規模な引っ越しで世界をリセットすることで平和を手に入れた。書籍は電子書籍のみであり、紙の本は博物館にしかない。住民は移住した地球人類の末裔だが、B5班を含めてアストラ人類の大多数はその事実を知らなかった。知っていたのは政府要人数名とヴィクシア王、少数となった第一世代の老人に限られる。 地球滅亡と移住の混乱が引き金で民族・宗教・国家間の力関係などの諸問題が噴出し、移住先の領土を巡る戦争が起きた。その結果、2ヶ月間で全人口の半数が失われ、生存者は自分たちの愚行を後悔して今度こそ平和な世界を築くことを誓った。その後、4年かけて移住を完了させ開拓が軌道に乗り始めた頃、2063年に世界統一政府が発足し、戦乱を激化させた人工ワームホールを技術ごと永久封印とし、次世代に伝わらないよう存在を抹消した。ワームホール無しでは移住が不可能になるため、つじつまを合わせるために、1962年(キューバ危機)までの地球史をアストラのものとして繋げ、開拓初期の文明レベルの低さを誤魔化そうと西暦を100年戻し、開拓を架空の第三次世界大戦からの復興にすり替えた。また、過去の歴史に関心を持たぬよう教育機関では「過去を振り返るよりも未来に目を向けよう」と教えており、アストラ人は総じて歴史に関心が薄い。B5班と歴史に疑問を抱いた人々により、政府は歴史の真実を公開した。 B5班とポリーナはお互いにアストラ人、地球人という思い込みにより母星の名を口にする必要性を感じずにいたが、アストラの映像を見て初めてお互いの認識の食い違いに気づく。それを機に、クローン犯罪隠滅による一斉殺処分計画を乗り越えてアストラと地球の秘密に辿り着く伏線となる。ケアード高校 (Caird High School) B5班の母校。惑星アストラのムーサニッシュ地区にある高校。 転入・編入を広く受け入れている。学校行事として大自然の中に生徒数人の班を作って5日間滞在させ、その期間に与えられた課題をクリアするイベント「惑星キャンプ」が設けられている。アリエスが性別を間違えて「おじさん」と呼んでしまったOGの女性(声 - 八百屋杏)の証言によれば、数十年前から行われている。 ヴィクシア王政地区(VIXIA) 世界統一政府が樹立した中で、唯一王政が認められた地区。 人々の暮らしも中世の王国然としており一種の観光施設になっている。さらにその中の閉鎖区域では王族・貴族といった身分制度が未だに存在し、平民は貴族エリアに立ち入りを許されない。英語表記の「VIXIA」は上下反転して反対から読んでも同じ表記になる。 人工ワームホールの製造・廃門を行った功績で新天地の自治権を得た「ヴィクス工業」を祖とするヴィクシア王家ヴィクス一族が支配しており、秘密の番人でもあるので王城の保管庫に「アーク4号」や秘密の数々がある。地区内で絶大なる権力を持ち、権力闘争が絶えず王女セイラも犠牲となった。シャルスの即位により、貴族エリアの壁は取り払われる。 マクパ(MCPA) 9光年の距離にあり、超光速宇宙船で4時間かかる自然豊かな惑星。 ケアード高校では伝統的に「惑星キャンプ」と称して、生徒だけで5日間過ごすというプログラムが組まれており、そのための宿泊施設がある模様。 「キャンプ(CAMP)」のアナグラム。 ヴィラヴァース(VILAVURS) アストラ号が最初に上陸した惑星。 広大な森と川を有する。ドラポンの他にも、変わった形態の動物、変わった生態の植物が繁殖している。 「サバイバル(SURVIVAL)」のアナグラム。過酷な環境の惑星であり、困難な状況を越えて生き残る状況を示唆している。 シャムーア(SHUMMOOR) アストラ号が2番目に上陸した惑星。名前は「マッシュルーム(Mushroom)」のアナグラム。キノコに似た菌類が食物連鎖の頂点に立っている状況を示唆する 地表面に水面は見られず、苔むした荒野が広がっている。毒性のある植物、保存に向かない植物が生息している。毒の胞子が届かない場所に地底湖がある。ただし、TVアニメ版では地底湖描写はカットされた。 アリスペード(ARISPADE) アストラ号が3番目に上陸した惑星。名前は「パラダイス(PARADISE)」のアナグラム。水・食料の入手が比較的容易な状況を示唆する。 惑星のほとんどが海で覆われている。鳥類・魚類は豊富だが陸上動物が生息していない。全ての生物が単為生殖である。地震・津波が頻発するため、陸上動物が進化しなかったのでは、とシャルスが分析する。 イクリス(ICRISS) アストラ号が4番目に上陸した惑星。名前は「クライシス(CRISIS)」のアナグラム。突風で船体が破損して航行不能になる危機的な状況を示唆する。 自転周期と公転周期が一致し、太陽に向いた面は常に灼熱、向いていない面は常に極寒で、両面の境界上のみ生物が生息できる。不安定な大気で局所的に嵐が吹き荒れており、地上は移動能力を持ち巨大化した食虫植物が支配する。 ガレム(GALEM) アストラ号が5番目に上陸した惑星。「光る(GLEAM)」のアナグラム。発光生物が多く生息している状況を示唆する。 広大な森や洞窟が存在する。 地球 アストラ人の故地。アストラを5012光年離れた惑星。 2049年、「2057年に巨大隕石が衝突して地球は滅亡する」と予測された。それを受けて4年越しの移住が完了した直後の2057年7月5日、巨大隕石(小惑星)の衝突により舞い上がった土砂が太陽光を遮断し、光と熱を長期間失って氷河期に突入。無人だった地球は「生体反応の無い氷の惑星」となった。 西暦2063年(2163年)、B5班が人工ワームホールで未知の惑星の周回軌道上に放り出され、運良く無人の宇宙船(アーク12号)にカナタたちが避難した。後にポリーナと出会い、未知の惑星は滅んだ地球だと判明する。
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