故地とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 場所 > 土地 > 故地の意味・解説 

こ‐ち【故地/古地】

読み方:こち

もと所有していた土地

昔からの縁故のある土地。「文豪の—を訪ねる


故地

作者上林暁

収載図書上林暁全集 第7巻 小説 増補決定版
出版社筑摩書房
刊行年月2000.12


原郷

(故地 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 00:08 UTC 版)

印欧語族の推定される原郷(濃緑)と現在の分布(薄緑)

原郷(げんきょう、ドイツ語: Urheimat, 英語: Homeland)とは言語学において、ある語族祖語の拡散の始まった場所をさす。いわば語族の故郷、起源地というべき場所のことである。ホームランド故地祖地などともいうが、日本語訳が必ずしも定まっている訳でない。

語族系統樹モデルにより仮説がたてられ、分岐年代、原郷などが想定される。原郷は不確かなことが多いが、言語学的、考古学的、遺伝学的証拠を基に、学際的に解明が試みられる。

名称

ドイツ語の Urheimat は、Heimat (故郷)に接頭辞 Ur- (源)を加えることによって作られたもので、祖語を意味するドイツ語の Ursprache (源+言語)と同じ構成である。他のヨーロッパの言語でもドイツ語を借用して使っているが、これは19世紀後半以来インド・ヨーロッパ語族の故地に関する議論がドイツで盛んであったことを反映している。

方法

言語学的に原郷を求める方法として伝統的なものに、各語派に共通する語彙を集め、どのような語彙があるか(ないか)を根拠に、それらの語彙がある(ない)条件を満たす場所を探すというものがある。しかし、語彙の意味は変化するものなので、この方法で決定的な判定をするのは難しい。かつてインド・ヨーロッパ語族の原郷を知るために「ブナ」を意味する語を根拠とすることが盛んに行われたが、あまりうまくいかなかった[1]

別な方法として、他の語族からの借用語を利用する方法がある。ウラル語族にはインド・ヨーロッパ語族からの古い借用語が多いことを根拠に、その原郷がインド・ヨーロッパ語族の住む土地と隣り合っていたという説が唱えられた(詳細は Proto-Uralic homeland hypotheses を参照)。

言語の分布も原郷を判断する根拠になる。たとえばアメリカ合衆国では広い土地で英語が話されているが、その方言差はイギリスよりもずっと小さい。一般に言語の差が大きい地方では、その言語から古くから話されていると考えられる。オーストロネシア語族の原郷を台湾とするひとつの根拠は、この地域の言語分岐が非常に大きいことにある。バントゥー語群の原郷はカメルーンあたりとされるが、これも言語の差が大きいことが根拠のひとつになっている[2]

主な原郷の例

言語学以外での使用例

言語学以外でも例えば分子人類学では遺伝子ハプログループに対し、原郷・ホームランドを用いることがある。「Y染色体ハプログループNのホームランドは中国北東部である」といった用法である。また人種民族組織に対して用いる場合もある。

脚注

  1. ^ 高津春繁『比較言語学入門』岩波文庫、1992年、197-199頁。 
  2. ^ 鈴木秀夫『気候の変化が言葉をかえた』NHKブックス、1990年、36頁。 

関連文献


故地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 08:08 UTC 版)

ウラル祖語」の記事における「故地」の解説

ウラル祖語の故地は定かではないが、ウラル山脈付近または西シベリアあたりと考えられてきた。 しかし近年遺伝子調査ウラル語族関連するY染色体ハプログループN1N1*を高頻度に含む)が遼河文明時代人骨から60%以上の高頻度観察されたことから、新たな可能性として遼河地域浮上している。Y染色体ハプログループN1ユカギール人など北東シベリア極北部でも高頻度であり、ユカギール語族合わせたウラル・ユカギール語族原郷地として遼河地域想定できる可能性がある。[独自研究?]フィン・ウゴル諸語関連する櫛目文土器遼河文明から最も古く発見されている。 この考えは、創世神話一類型であり、ウラル諸族や北アジア諸民族広くみられるアースダイバー説話(en:Earth-diver)に関する研究例えばウラジーミル・ナポリスキフ(en:Vladimir Napolskikh)による)とも合致する

※この「故地」の解説は、「ウラル祖語」の解説の一部です。
「故地」を含む「ウラル祖語」の記事については、「ウラル祖語」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「故地」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「故地」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



故地と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「故地」の関連用語

故地のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



故地のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの原郷 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのウラル祖語 (改訂履歴)、日琉祖語 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS