大野事務所関係者
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広島県広島市中央区に事務所を持つ行政書士事務所。経営については『特上カバチ!! -カバチタレ! 2』終盤に資金繰りに困る描写があり、重森は「無駄な人員を入れる必要のない零細企業」と語っている。 田村 勝弘(たむら かつひろ) 主人公。大野事務所の補助者。登場人物の中では珍しく、広島弁で話さない。モデルは田島事務所のT村氏。 ビルメンテナンス会社で働くごく普通の青年だったが、理不尽な理由で懲戒解雇され、途方に暮れていたところ大野と知り合い、退職金と未払い分の給料が支払われるようにしてくれた事に驚き、行政書士に興味を持ち補助者として大野事務所に入所した。 【特上カバチ!! -カバチタレ! 2-以降】 行政書士試験に合格した後に大野の好意により所内で開業した「開業行政書士」となり、最終回では業務停止処分を受けた大野に代わり、大野より事務所の新所長に任命される。 大野 勇(おおの いさむ) 大野事務所の所長。トラックドライバーの前は事件屋であったがある理由により裏の世界から離れ、のしあがってきた苦労人。外車を複数所持しているなどかなり儲けており、仕事の成功率は極めて高い。田村や住吉、金田は「大野先生」と呼ぶが、栄田や重森からは「ダイ」或いは「大センセ」と、検備沢からは「イサムちゃん」と呼ばれている。 普段は常に飄々としているが、いざ事件に臨むと強いカリスマ性のもと、駆け引きと法理論を駆使する事務所の責任者である。ただし書面作成や提出といった作業は普段している描写がなく、金田の独立直後で田村も金田の手伝いに行っていた時にやっていた程度である。この時も栄田や重森より作業効率が悪く、栄田には事務所の経営者であるにもかかわらず「真っ先にリストラすべき」と言われている。 所員には厳しく接することも多く、栄田が依頼人の相手を騙して脅そうとしたときに「どんな相手でも法律職たるもの誠心誠意で対しなさい」と注意したり、また、栄田や重森が大野の怒りを買うことを恐れて競売妨害まがいのことをするシーンも描かれている。 善人とも悪人とも言えない人物で、顧客から依頼されたという理由で過失致死罪に問われそうになり、泣きついた男を罪に問われないようにその罪をもみ消したり、そのせいで風俗に身を落とす事になった遺族女性の姿を見て不満を持った田村に対し「彼女にとっての不幸はうちに依頼する事を知らなかった事」「もし彼女が先に依頼してきたら全力で助けた」と発言している。 法的な行動力は六法全書にとどまらず役所の手続きなどにも精通していて、詐欺師を罠に嵌めたり、弁護士相手に勝利することもあった。 【特上カバチ!! -カバチタレ! 2-以降】 『特上カバチ!!』終盤では依頼人の親族が死亡する交通事故に関与、その調査方法と集めた証拠の扱い方が原因で行政書士会から業務停止処分を受けてしまう。そこで事務所を存続させるため田村を所長に任命した。 重森 寛治(しげもり かんじ) 一貫して大野事務所の補助者で、事務所では一番の古株。通称は「重さん」だが、田村や住吉、金田からは「重森さん」と呼ばれることも多い。 大野とは20年来の付き合いであり、広島の商業高校を卒業し、大阪で働いていた時に当時トラック運転手をしていた大野と出会い意気投合。引き抜かれる形で大野事務所の補助者となった。補助者であるにもかかわらず有資格者(田村、金田、住吉)を差し置いて事務所の管理を任されるなど大野の信頼も厚い女房役である。法律家としてのスタンスは、正しいことが現実と違った時には、不本意ながらも現実に合わせ、落としどころを探っていくことも考えるべきというスタンスである。 アンモナイト柄のスーツを愛用。通勤などの移動には主にスクーターを使用している。 栄田 千春(さかえだ ちはる) 一貫して大野事務所の補助者であり、大野事務所に入社して間もない田村の先輩で教育係として2人で同じ事案を扱うこが多い。 度々遅刻寸前で駆け込んでくる場面が描かれるなど大雑把なキャラクターではあるが、田村の良き先輩であり、田村が暴走した際には上司の重森と板ばさみになりながらも田村をかばうシーンも多い。また、過去の経験から小規模な店舗などの経営者、貧しい家庭などに対しては思い入れが強く、離婚事案を手がけた際に暴走して退職覚悟で有印私文書偽造をやろうとしたこともある。 若い時は行政書士資格を取るべく試験勉強に励んでいたが、今は「補助者の方が気楽」と、資格試験を受ける気は余り無い模様。 金田 銀四郎(かねだ ぎんしろう) 『カバチタレ!』では当初は大野事務所の補助者であったが、後に大野の師匠に当たる坂本行政書士の後継者含みでもみじ行政書士事務所を預かることになり、そのまま所長に就任した。『特上カバチ!!』以降は引き続きもみじ行政書士事務所所長を務めている。通称は「金ちゃん」だが、実際に呼んでいるのは栄田だけである。田村と同じく広島弁を使わず、標準語を使っている。 行政書士と社会保険労務士の有資格者であるが、独立するまでは行政書士会、社会保険労務士会に登録していなかった。事務所に入ったのは栄田より早く、重森に次ぐ古参であるが、田村に条文暗記の重要性を語った際には重森に「学生の勉強」「本の知識がすんなり通るほど現実は甘くない」と一蹴され、補助者時代は現実と理想のバランスという点で重森と対立することも多かった。 プレイボーイとして振舞っており、田村にデートのアドバイスなどもしていた。 住吉 美寿々(すみよし みすず) 『特上カバチ!!』から登場。田村と借金事案で争った後に入社した。普段は広島弁を使わないが、故郷に住む友人や家族と話す時は広島弁となる。モデルは田島事務所のS吉氏。 東京の大学を卒業後、銀行員、司法書士補助者を経て行政書士事務所に勤務。行政書士事務所を退職後、広島に帰郷した際に大野事務所と争ったことがきっかけとなって入所した。事務所のメンバーには普段は敬語で話すが格下に見てる節もある。仕事は基本的にドライに事務的にこなし転んでもタダでは起きない性格。 仕事の依頼が女性へのセクハラ問題、離婚問題、人権差別問題が絡むと熱心に取り組み、どんな相手でも手段を択ばず全く引かない強い信念を持つ。事務所内から見てもやや行きすぎた行動を取ることもあり、他の所員とは意見が対立することもしばしばである。 離婚歴があり(バツイチ)、元夫は不倫を行っていた上に共働きにもかかわらず家事を一切しない上、手料理を捨てるなどのモラルハラスメント行為で住吉を家政婦のように扱っていたことから離婚している。 加葉 礼文(かよう のりふみ) 『カバチ!!!』から登場。不動産会社に勤めていたが、不動産業界の知識はなく、田村と一緒に仕事をした時には「法律なんか馬鹿馬鹿しい」という考えで顧客に犯罪を教唆して証人を顧客の金で買収した上で、顧客や自分の会社を脅迫しようとするなど手段を選ばぬところがありそこを田村に必要とされて大野事務所にバイトとして入所、現在では正所員になっている。 検備沢 太郎(けびさわ たろう) 大野の旧友の弁護士。行政書士として駆け出しの時代の大野とは対立したこともあったが、現在では友好な関係を築いている。 行政書士の業務範囲外の問題が起きた際に協力を依頼する弁護士である。大野同様普段は飄々としており、その性格のため当初は重森、栄田は苦手意識を持っている描写がなされていた。
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