「金ちゃん」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 00:55 UTC 版)
「金ちゃん」の名称は徳島製粉で製造していた小麦粉の商品名「鳴門金鶴」(なるときんつる)に由来する。徳島製粉が1965年(昭和40年)に発売した最初のインスタントラーメンは「キンツルラーメン」だったが、他社が既に同名のラーメンを発売していたため「ナルトナミキンツルラーメン」に名称を変更し、1967年(昭和42年)にはテレビコマーシャル放映に合わせ名称を短くする必要が生じ「金ちゃんラーメン」に改められた。「金鶴」の名残として、金ちゃんラーメンの包装には鶴を模ったロゴマークが描かれている。 徳島製粉が徳島県に本社を置く企業であることから生じる営業体制や輸送コストの都合上、徳島製粉の即席めんの公認の販売エリアとしては静岡県以西で主に中四国地方等の西日本が中心となっており、特に四国、静岡県、沖縄県での販売が多く、静岡県と沖縄県では本拠地である四国地方や関西地方、東海地方をも凌ぐシェアを誇る。反面、静岡県以外の東日本と九州南部では殆ど流通していないが、非公認の販売エリアではあるが関東地方や東北地方のスーパーマーケットや日用品店等でひっそりと売られているケースもある。徳島製粉は「金ちゃんヌードル」の、静岡と沖縄でのシェアが高い理由として、静岡県には「マルちゃん」の即席めんで知られる東洋水産の工場があり県民に即席めんを食べる習慣が根付いていたことを、元々本土のそばやうどんを食べる習慣のない沖縄県では味付けが沖縄県民の味覚に合っていること、カップが熱さの伝わりにくい二重構造かつ開閉可能な蓋がついていて、畑仕事の合間に食べやすいこと、麺ののびにくさを、それぞれ挙げている。なお、沖縄県については、「金ちゃんヌードル」が1972年(昭和47年)5月15日の沖縄返還の翌年(1973年(昭和48年))に県内で発売され、国内販売数首位である日清食品のカップヌードルよりも沖縄進出が早かったことからシェアを伸ばしたという説があるが、これは徳島製粉側が否定している。他、静岡県は同社製品に加え東日本中心に展開しているまるか食品のペヤングブランドと東海地方中心に展開している寿がきや製品の3ブランドが入手可能となっている。 金ちゃんヌードルは、2004年(平成16年)放送のフジテレビのバラエティ番組『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』のトリビアの種のコーナーで、中華人民共和国の高級宮廷料理人(中国が国賓を招いた際に起用される料理人、中国全土で数人しかいない高級厨師、特級レストラン総料理長の3人)が一番美味しいと思うカップラーメンは何かという企画で、620種類あるカップラーメンの内で2004年(平成16年)上半期の売れ筋20商品の中から、ベスト5に残った(1位は日清食品のシーフードヌードル)。
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