再開試合の例(試合記録継続の例)
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「Jリーグの試合中止例」の記事における「再開試合の例(試合記録継続の例)」の解説
打ち切りとなる時間までの試合記録を取り消さず、後日、中断時点から再開した試合。Jリーグでは6例ある。 2009Jリーグディビジョン1 第25節 鹿島アントラーズ v 川崎フロンターレ2009年9月12日19:04(中断前) 鹿島アントラーズ 1 - 3川崎フロンターレ マルキーニョス 30分 鄭大世 19分, 32分ジュニーニョ 66分 カシマスタジアム観客数: 22,323人主審: 岡田正義 鹿島アントラーズ v 川崎フロンターレ 2009年10月7日19:04(再開後) 鹿島アントラーズ 2 - 3川崎フロンターレ 岩政大樹 74分 公式記録 カシマスタジアム観客数: 3,895人主審: 岡田正義 74分(後半29分)1秒時点で、集中豪雨に伴うピッチコンディション不良のため、約30分の中断を経て打ち切り。当時の規約では「試合無効、90分の再試合」となるところだが、これに異議を唱えた川崎側からの申し入れにより、9月15日に行われた理事会にこの試合の取り扱いが諮られ(規約とは矛盾するが、試合実施要項は理事会で協議することになっていた)、「74分終わっている」「点差がついている」ことを理由に理事会にて中断時点からの再開が決定、10月7日に再開試合が行われた。理事会で鹿島側は当初、過密日程を理由に「(1-3で)試合成立でもいい」との意向を示し、川崎も一時はこれに同調していたという。 再開試合の鹿島・岩政のゴールは再開後最初のプレー(鹿島の相手陣内からのフリーキック)からの得点だった。 2012年Jリーグ ディビジョン2 第13節 栃木SC v アビスパ福岡2012年5月6日13:30(中断前) 栃木SC 1 - 0アビスパ福岡 チャ・ヨンファン 48分 栃木県グリーンスタジアム観客数: 3,718人主審: 中村太 栃木SC v アビスパ福岡 2012年5月17日19:30(再開後) 栃木SC 2 - 0アビスパ福岡 廣瀬浩二 73分 公式記録 栃木県グリーンスタジアム観客数: 1,984人主審: 山内宏志 雷雨のため、当初予定(13:03)より27分遅れでキックオフ。後半6分(51分)に25分の中断、試合再開後、後半24分(69分)38秒に2度目の中断で打ち切り。11日後に再開試合を行った。 この試合で、先発出場だった栃木GK武田博行が再開試合に出場できず、中止試合で控えだった柴崎邦博が出場。この交代は「選手変更」として交代枠に含めなかったため、栃木はこの試合で柴崎を含めて4人の交代選手を出場させている(本来は交代枠は3人まで)。さらに栃木は鈴木修人をベンチメンバーに追加登録(再開試合にはチームに帯同せず)、福岡も石津大介に代わって坂田大輔を再開試合のベンチメンバーに登録(出場せず)した。また、この試合では主審も中止試合と再開試合で交代している。 2018 明治安田生命J2リーグ 第15節 ファジアーノ岡山 v 東京ヴェルディ2018年5月18日19:03(中断前) ファジアーノ岡山 0 - 1東京ヴェルディ 藤本寛也 20分 シティライトスタジアム観客数: 6,709人主審: 福島孝一郎 ファジアーノ岡山 v 東京ヴェルディ 2018年6月27日19:35(再開後) ファジアーノ岡山 0 - 1東京ヴェルディ 公式記録 シティライトスタジアム観客数: 4,312人主審: 福島孝一郎 試合開始後から降り始めた雨が強まり、空に稲光が見え始めた 62分(後半17分)の時点で主審の福島孝一郎が試合を中断。選手を引き揚げさせて約1時間ほど回復を待ったが、最終的に中止が決定した。その日のうちに、後日中断時点からの再開試合を行うことを決定し、日程調整の結果、第20節と第21節の間のミッドウィークに再開試合を行った。 岡山はベンチメンバーのうち、U-19サッカー日本代表のロシア遠征に参加したDF阿部海大に替わりDF後藤圭太を差し替え、東京Vは試合に出場していたDF若狭大志が療養中につき出場できなかったことからベンチメンバーだったDF畠中槙之輔と交代(交代枠には含めず。これに伴いベンチメンバーにMF内田達也を追加登録)、またベンチメンバーだったFWカルロス・マルティネスが退団したことに伴い、FWアラン・ピニェイロと差し替えた。また、副審も変更されている。なお、得点を挙げた東京VのFW藤本寛也(中断前の60分にDF田村直也と交代)も岡山DF阿部同様U-19日本代表の遠征に参加していた。 2020 明治安田生命J3リーグ 第11節 福島ユナイテッドFC v FC岐阜2020年8月22日15:03(中断前) 福島ユナイテッドFC 0 - 2FC岐阜 橋本和 8分大西遼太郎 28分 郡山西部サッカー場観客数: 842人主審: 酒井達矢 福島ユナイテッドFC v FC岐阜 2020年9月9日15:03(再開後) 福島ユナイテッドFC 0 - 2FC岐阜 公式記録 とうほう・みんなのスタジアム観客数: 66人主審: 酒井達矢 後半開始直前に雷が鳴り始めたことから、主審の酒井達矢がピッチ上に出てきた両チームの選手を一旦引き上げさせ、キックオフを遅らせ天候回復を待ったが、会場の郡山西部サッカー場は照明設備がなく、天候回復後に試合再開させても試合時間が遅くなり続行困難と判断され、試合中止となった。同サッカー場は避雷針や埋め込み式ゴールがないなどJリーグの施設基準を満たしていなかったが、特例で開催が認められており、同会場では初のJリーグ公式戦であった。日程調整の結果、後半開始からの再開試合を福島の本来のホームであるとうほう・みんなのスタジアムで開催することを発表した。同会場にも照明設備がないことから、平日の日中開催となる。 再開試合では副審1名と第4審の交代はあったものの、それ以外は本来の規定範囲内での選手交代で行われた。 2021 明治安田生命J2リーグ 第3節 大宮アルディージャ v 京都サンガF.C.2021年3月13日14:03(中断前) 大宮アルディージャ 0 - 1京都サンガF.C. 武富孝介 18分 NACK5スタジアム大宮観客数: 2,234人主審: 高山啓義 大宮アルディージャ v 京都サンガF.C. 2021年3月24日19:03(再開後) 大宮アルディージャ 1 - 2京都サンガF.C. ネルミン・ハスキッチ 44分 公式記録 ピーター・ウタカ 85分 (PK) NACK5スタジアム大宮観客数: 2,531 人主審: 高山啓義 前半18分に京都MF武富孝介が先制ゴールを決めた直後、雷鳴を聞いた主審の高山啓義がキックオフ前に選手全員を引き上げさせ天候の回復を待ったが、天候が回復しないことから試合中止を決定した。その後の調整の結果、11日後に再開試合が開催されることが決定した。再開試合では、大宮でベンチ入りしていた大山啓輔が小島幹敏になった以外は両チームの選手はそのまま出場したが、役員は主審と第4審以外の副審及びマッチコミッショナーが交代となった。 2022 明治安田生命J2リーグ 第8節 モンテディオ山形 v ファジアーノ岡山2022年4月3日14:03(当初) モンテディオ山形 0 - 0ファジアーノ岡山 木村太哉 90+2分 NDソフトスタジアム山形主審: 清水修平 モンテディオ山形 v ファジアーノ岡山 (再開後) モンテディオ山形 vファジアーノ岡山 この試合の前半10分、山形DF半田陸のバックパスが山形GK後藤雅明の脇をかすめて自陣ゴールに向かったため、GK後藤がペナルティエリア内で手で掻き出したところ、主審の清水修平は後藤の反則を取り岡山に間接フリーキックを与え、加えてGK後藤に対して(ハンドにより相手チームの得点機会を阻止したと判断して)レッドカードを提示して退場処分とした。そのまま試合は一旦成立したものの、この時の取り扱いがサッカー競技規則に明記された「(GKがペナルティエリア内でバックパスを手で扱っても)懲戒の罰則は与えられない」とする処分と異なることから、試合翌日の4月4日付けで「勝敗の決定に影響を及ぼす、担当審判員による明らかな競技規則の適用ミスがあった」ことを確認したとして、JFAを通じて国際サッカー評議会 (IFAB) にも確認し、この試合の取り扱いについて協議。翌4月5日に臨時の実行委員会及び理事会を開催し、この試合の再試合を行うことを決定した。再試合の方法については慎重に検討が進められた結果、「競技規則の適用ミスが生じた時点」、すなわち、前半10分の山形GK後藤の反則に対する間接フリーキックの時点からの再開試合とすることとし、「出場・エントリーメンバーの制限は設けない」「出場・エントリー選手を変更する場合は、交代枠を使用したとみなさない」「前半10分のバックパス処理の反則までの記録は有効で、それ以降の記録は無効(従って、4月3日の90+2分に岡山MF木村太哉が挙げたゴールも無効)」と取り扱うことが決まった。
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