再隔離
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 18:30 UTC 版)
「釈放」されてしばらくの間、メアリーは衛生局との取り決めを守って、洗濯婦など食品を扱わない家事使用人としての職に付き所在を定期的に連絡していたが、やがて連絡が途絶えて消息がつかめなくなった。そして次に彼女の居場所が明らかになったのは、釈放から5年後の1915年、再び腸チフス流行の感染源として見つかったときであった。そのとき彼女は調理人として、しかもニューヨークの産婦人科病院で、偽名を使って働いていたのである。そこで引き起こした腸チフスで25人の感染者と、2人の死者を出した。この事件をきっかけに、彼女は再びノース・ブラザー島の病院に隔離され、亡くなるまでの23年間そこから出ることはなかった。普段は健常者と何ら変わらないままに隔離された彼女の、その後の人生を知る手掛かりは少ないが、病院内で看護師、介護人、研究室の技術補佐員としての仕事をしていたことが記録に残っている。1932年に心臓発作から身体麻痺になり、その6年後の1938年、子供たちの声が聞こえる小児科病棟の近くに移されたベッドで息を引き取った。
※この「再隔離」の解説は、「メアリー・マローン」の解説の一部です。
「再隔離」を含む「メアリー・マローン」の記事については、「メアリー・マローン」の概要を参照ください。
- 再隔離のページへのリンク