再開発計画の頓挫、バスセンターの閉鎖へ
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「盛岡バスセンター」の記事における「再開発計画の頓挫、バスセンターの閉鎖へ」の解説
2008年2月9日の岩手日報によると、老朽化したバスセンターを建て替える際に、バスターミナルの他にマンション、商業施設、福祉施設、公共的機能を持った複合ビルにする計画があることが明らかになった。事業主体は盛岡バスセンターおよび盛岡市、盛岡まちづくり会社であり、盛岡市の中心市街地活性化基本計画の一部になっていた。しかし、計画発表後に経済情勢の悪化や東日本大震災後の建設資材高騰の影響により、計画は見直されることになった。 その後、2013年に第2期盛岡市中心市街地活性化基本計画に盛り込まれ、2014年から建て替え工事を着手する予定であったが、盛岡バスセンターの経営権を持つ国際興業の経営変化や建設資材の高騰により着手の目途が立たないまま、老朽化が激しくなった事もあって上記の通り2016年3月14日に閉鎖が決定、同年9月30日で閉鎖された。その後、10月20日から解体工事が始まり、翌年2月までに完了した。 閉鎖後は、跡地周辺に停留所と仮設の待合所を設置して周辺に用足しする利用客の便を図っているが、バスセンターを始発地及び終点とする高速バス路線は、盛岡駅東口または盛岡駅西口止まりとなっている(東京都を結ぶドリーム盛岡 (らくちん) 号と仙台市を結ぶアーバン号は、先立つ2016年7月31日の便を以てバスセンター乗り入れを中止し、翌日からはドリーム盛岡号は盛岡駅東口止まりに、アーバン号は盛岡駅西口止まりになっている)。また、今後の代替となる施設などについては現時点では白紙の状態で、盛岡市とバス運行会社を含めた協議が行われているが、市は跡地を買い取った上でそこに複合施設を建設してバスターミナルの機能を維持させる方針を打ち出している。閉鎖後の2016年10月1日からは上記の通り仮設の乗り場と待合所を設置し、乗車券・定期券売り場をななっく1階に設置して対応している。ななっく内のバス乗車券・バス定期券売り場は、岩手県交通窓口は毎日営業しているが、岩手県北バス窓口は平日のみの営業で、土曜・休日は休業する。この乗車券・定期券売り場は上記の通り、2019年6月のななっく閉店後は「プラザおでって」1階の交流プラザ内に再移転している。 これに対して、市民有志の「盛岡バスセンターから考える会」は建物の保全・補修と継続使用を求めて市長と市議会に要望書と陳情書を送付しており、市はこれを受けてバスセンターの外壁の一部(上記写真のロゴ部分)と出入り口に設置されていたステンレス製看板を後継となる複合施設で保存展示する方針を打ち出している。 2017年7月には、跡地を取得した盛岡市が後継施設建設開始まで2年間の予定で地元住民団体「盛岡バスセンターおよび周辺地区活性化協議会」に無償貸与することを決定し、協議会は貸与された跡地を「地域活用ゾーン・SIDE-B(サイド・ビー)」と命名し、市民広場のほか音楽や工芸などの活動発表、ビアフェスなどの飲食イベントの開催場として活用する方針を発表している。
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