代表的なクイズ形式
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「全国高等学校クイズ選手権のクイズ形式」の記事における「代表的なクイズ形式」の解説
本項では、地区大会で行われる代表的なクイズ形式について述べる。全体的な流れはおおむね最初に○×クイズ(YES-NOクイズ)で人数を絞り込み、2回戦以降は各地区にちなんだ形式のクイズになることが多い。最初の○×クイズから決勝まで1つの会場内で行う場合とバスを利用して違った場所で決勝を行う場合とがあるなど、地区や回によって内容はバラバラである。 第28回から第32回は「知力の甲子園」というコンセプトや「地区会場の大幅増加」もあってか、体力を要するクイズ(特に決勝)を廃止し、知力のみで戦う形式に変わっていた。回ごとの詳細は全国高等学校クイズ選手権#全国大会の形式の一覧も参照のこと。 ○×クイズ 長年にわたり各地区大会の1回戦で実施されてきた(第31回を除く)、出場チームを急速に絞り込む形式。 第1回 - 第20回は『YES-NOクイズ』の名称で実施。第33回は地区大会のみYES-NOクイズになった。全参加者が司会者の掛け声に合わせて「YES・NOコール」「○×コール」を起こすシーンは、高校生クイズの代名詞ともいえる毎年恒例のシーンである。 基本的には1問不正解で即失格。規定のチーム数に絞り込まれるまで、あるいは規定の問題数が終了するまでクイズに正解し続ける必要がある。 第1問のみ正解発表の方法が地区大会ごとにまちまちである。例えば沖縄大会では司会者が運転するジェットスキーで正解である「YES」か「NO」の壁を破るのが恒例であり、また近畿大会では大量の水の入った巨大な風船の下に各サークルに入った代表の1チームが立ち、正解の方の風船が割れて下の3人は水浸しになるという演出があったりもした。 関東大会は他の地区大会に比べ参加人数が膨大になることから、第24回までは第1問・第2問が同時に発表され、2問とも正解したチームのみがグラウンドに下りて第3問以降に参加できる形式を取っていた。 第31回大会では、○×クイズの代わりに3択クイズを1回戦で実施。3問中1問でも正解すれば勝ち抜け。このルールにより、多くのチームが1回戦を突破した(参加全チームが勝ち抜けた地区もある)。○×クイズでまま見られた有力校の敗退を防ぎ、不確定要素を無くした改変となっている。 ペーパークイズ 紙に印刷された問題を制限時間以内に解く、予選・全国大会問わず多く行われる形式。地区大会では準決勝に行われることが多い。 「3択のマークシートを使用」「問題数100問」「制限時間10分」「書き直しは無効」が一般的なスタイルとなっているが、問題用紙が巨大な風船や知恵の輪のかかった箱の中に入っている、新聞から答えとなる数字を切り取って解答用紙に貼る、などといったアレンジが施されることもある。 第6回 - 第16回ではほとんどの地区大会の2回戦で全国統一問題のペーパークイズが実施され、チームの力量を示すものとしてその成績が話題に上がることもあった。第28回以降、すべての地区大会の準決勝でペーパークイズが復活した。 不測の事態で予定のクイズができない場合に備えて、ペーパークイズは常に用意されている。最近では第27回の北九州大会で台風で大幅にクイズ開始が遅れたため時間短縮のため準決勝の企画をとりやめ、ペーパークイズにした。また後のクイズの組み合わせや並び順などを決めるために、放送されないペーパークイズで実力を測ることもある。 前進3択クイズ 横一線に並んだ参加者が出題される3択クイズに番号札を挙げて答える。正解すると1歩前進、不正解ならばその場に留まる。規定問題数を正解できれば勝ち抜け。 第17回以降、上記のペーパークイズに代わる形で多くの地区大会の2回戦で行われるようになった形式である。 前進3択以外にも1対1の対決形式(第25回)やノックアウト方式(主に敗者復活戦)など、他の地区大会や全国大会でもさまざまな形で札上げ3択クイズが用いられる。 書きクイズ ボードに解答を記述して答えていく。文字が答えになるとは限らず、地図記号などを回答として求められることもある。 第25回 - 第27回で、多くの地区大会の2回戦で行われた形式。第25回はチームで相談して答えていたが、第26回ではチームの3人がそれぞれ答えて3人とも正解していないと正解として認められなかった。どちらも、1問不正解で即失格のノックアウト方式だった。第27回はあらかじめチーム内で解答順を決めて1人がクイズに挑戦し、正解なら次の人に交代して3番手が正解したチームが勝ち抜けというルールだった。 地区大会決勝 第29回 - 第32回は1県ずつ純粋な早押しテーブルを用いた早押しクイズが行われている。それ以前は長年にわたり観光名所やその地区にちなんだ大道具や小道具を使用したクイズが行われてきた。2都府県以上が参加する地区大会では決勝を1県ずつ実施する場合と、数県(全県の場合も)ずつまとめて実施する場合の2種類があった。 かつてはまず全県を対象にした通常の早押しクイズを行い、そこで規定の問題数を正解したチームがさらに通過問題と称されたクイズに正解すれば全国大会進出となる「通過権クイズ」が多く行われてきた。 その後、以下のような「体力系クイズ」の要素が多くの地区で加えられてきた。体力系クイズでは大声を出す、何かを叩いたり回したりする、走って目的物を奪取するなどして条件を満たすと解答権を得ることができ正解した人がクイズから抜けていき、最初に3人とも抜けたチームが全国大会進出決定となるルールも多かった。北海道大会では体力系クイズが多かった。名産の馬鈴薯を使用したクイズ(規定の重さの馬鈴薯を解答席まで手押し車で運ぶ、荷カゴに積むなど。途中さまざまな障害物があり、転倒する挑戦者が全国大会放送時のオープニングを飾った)、雪だるまの着ぐるみを着ての絶叫クイズ、牧草の山を掻きわけて早押しボタンを目指すクイズなど。 東北大会では「通過権クイズ」として仮名で書かれた俳句の一部から全体を推理する「俳句クイズ」が2度行われたが、なぜか2度とも福島県立相馬高等学校の生徒が大ボケの解答を連発し一躍有名になった。第6回のメンバーはこれがきっかけで、フジテレビ系『欽ドン!ハッケヨーイ笑った!』のレギュラー出演者になった。 九州大会では有明海を使用して、干潟の泥の中に埋められた早押しボタンへ飛び込む「干潟ドロンコクイズ」がよく行われる(収録時間が長引き、満潮時間を迎え“海水浴クイズ”と司会者が皮肉ったこともあった)。 沖縄大会では砂浜が会場に指定されることが多く、その砂浜に特設されたプールの上を滑る「ウォーターヘッドスライディングクイズ」がよく行われる(そのため、「海岸でクイズを行うので濡れても構わない服装で来て下さい」と大会要綱・注意事項に示されている)。 関東大会は参加者数が多く決勝開始が遅い時間になることから、普通の早押しクイズで決勝を行っている。ただし回によっては正解した人が座席から抜けていって3人抜けで勝ち抜ける方式や早押しボタンの代わりにリーダーの頭を一定回数打つなど、ルールにアレンジを加えて実施することもある。 その他の形式 第23回はまず全チームがクイズに挑む「知力枠」を行って1チームだけ代表を選び、敗れた全チームは「バランス」「パワー」「ガッツ」の中から1コースを選んでコースにちなんだ体力ゲームとクイズを合わせた関門に挑戦して各コースからも代表を選出した。 第24回は第23回を改変し、地区大会では先に頭脳・肉体バランス・肉体パワーといった趣向の異なる3種類のコースを選択した。まずは3コース共通で○×クイズに挑んで、そこを通過したチームがコースごとに異なるクイズに挑んで代表枠を争った。
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