京の市井
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:02 UTC 版)
駒(こま) 演:門脇麦(幼少期:田中乃愛) 望月東庵の助手。戦災孤児。 幼いころの戦による大火で両親を失い、自らも「手の大きな侍」(演:白畑真逸)に救出される。その後は旅芸人一座に預けられて諸国を巡り、京にて東庵に引き取られる。 侍から「いつか平和になると顕れるという麒麟がくる世になる」と慰められており、その話を光秀にしている。その後も縁があって、たびたび共に過ごすうちに光秀を想うようになる。また、助けてくれた侍が明智家家紋の桔梗紋を染めた布を持っていたことを、再会した伊呂波大夫の昔話から知り、明智家と自分の因縁に感じ入っている。その後、その侍が度々諸国を旅していた光秀の父・光綱であることが判明する。 東庵の美濃行きにも同行した際には帰蝶の怪我を治療し、また光秀が京の争乱で負った重傷を手当てしたことなどから、帰蝶や牧とも親しくなる。牧からは礼として桔梗紋の入った扇を贈られている。 駿府を離れる際に、芳仁から彼が編み出した丸薬の製法を託され、貧しい人々を救いたいとの思いから、京で自ら丸薬を作り始める。当初は貧しい人々のために無償で配布していたが、「良く効く丸薬」として評判になり、伊呂波太夫からの申し入れで寺社から受注するようになるうちに薬を「芳仁丸」と名付ける。さらに光秀の政治的交渉を助けるために宗久にも薬を卸すようになる。 療治の行き来や旅、知人を介した巡り合わせにより、太源雪斎、松平元康、木下藤吉郎、還俗前からの足利義昭、近衛前久、今井宗久らとも知己を得る。特に義昭とは親しく交わり、義昭の悲願である救済施設「悲田処」の建設を共に語らうまでとなる。義昭の追放後には光秀の娘・たまと親しくなり、たびたび助言を行う。 望月東庵(もちづき とうあん) 演:堺正章 京の医師。上中流層からも招かれる名医。被災した貧しい庶民からは治療しても代金を取らない方針でいる。 過去の出来事から、乱世にも人にも頓着のない有様の支配層を嘆いて上中流層からの招聘を断るようになり、庶民の中に身を置いて双六や闘鶏などの博打に明け暮れる日々を送る。 当初は光秀の美濃での治療の願い出も断ったが、知り合いの子供を光秀が身を挺して火災から救出したことなどから美濃行きを承諾し、小見の方の治療をする。 上中流層との交流があることを見込まれ、利政や信秀からも諜報活動の手助けを要請される。当初は守秘義務を理由に断ろうとしたが、利政に駒を人質とされたため、信秀が今川との戦傷の後遺症から余命が短いことを伝える。その後も、主に医療行為の費用目当てに信秀や駿河の雪斎などの招聘に応えるため、諸国を旅することもある。 将棋に関しては「将棋の東庵」と呼ばれたほどと豪語しており、松平元康と将棋を指した際はほとんどの対局で勝利している。 正親町天皇の親王時代に侍医を務めており、即位後は政情の話をしながら親しく対局する間柄となっている。 伊呂波太夫(いろはだゆう) 演:尾野真千子(幼少期:田中悠愛) 旅芸人一座の女座長。子どものころの駒が一時期身を寄せていた一座におり、再会した際には座長として諸国を巡りながらの興行を行っている。 京の遊廓で生まれたがすぐに捨てられ、摂家である近衛家に拾われて育つ。その後、近衛家を離れてはいるが伝手と人脈が豊富な様子が見受けられ、依頼があると傭兵や武器を用意して斡旋したり、遠方からの要請に対して人を仲介するなどの仕事も引き受けている。 近衛家を離れる際に、荒廃した御所で方仁親王(のちの正親町天皇)に出会い、温石を譲り受けている。親王の優しさに感じ入っており、京、特に美しい御所の復活が宿願ともなっている。 牛蔵 演:綾田俊樹 京の質屋。 過去に望月東庵から腰痛の治療を受け完治した恩を忘れ、診療所の備品を安値で買い取っている。 竹造(たけぞう) / ミキ / ウメ 演:やべきょうすけ(竹造) / 安藤聖(ミキ) / 苑美(ウメ) 京の酒屋一家。ミキは竹造の妻。ウメは2人の娘で、東庵に歯の治療を受けるだけでなく、双六遊びなどをして可愛がられている。 ウメが内乱による火災に巻き込まれたところを光秀に救出される。 伊平次(いへいじ) 演:玉置玲央 本能寺の鉄砲鍛冶師。明智荘の出身。 刀鍛冶としての腕は優れているが酒癖が悪く、美濃関では鍛冶屋を転々としたが、近江で鉄砲鍛冶の職人となり、のちに本能寺で将軍・義輝の密命により鉄砲を製造する。 幼いころに藤田家の井戸で冷やしていた瓜を盗もうとして転落し、光秀に助けられたことがある。その恩返しのため、光秀に鉄砲の仕組みや長慶の暗殺計画を教える。 タケ 演:町田マリー 京の遊女。 遊廓で伊平次とともに長慶の暗殺計画を盗み聞きする。 トメ吉 演:濱津隆之 茶の振売。娘(演:野澤しおり)がいる。 京の町で茶を売り歩いており、東庵や駒とも懇意である。 平吉(へいきち) 演:込江大牙 京に住む少年。貧民街で母親(演:異儀田夏葉)や幼い弟妹と暮らしている。 寺社を通じて貧しい人々に渡していた丸薬を、母の病気という偽りの理由で手に入れ転売したことを駒にとがめられるが、その利益で窮乏する家族の糧としていたことから、駒にそれまでの丸薬の流通の仕方に迷いを与えることになる。 売られた妹を救い出すため、駒に懇願して手に入れた丸薬を売り歩くが、比叡山の戦に巻き込まれて命を落とす。 日海(にちかい) 演:佐々木睦 棋士。 本能寺の変の前夜、信長の碁の相手をする。
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