チシマザサとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > チシマザサの意味・解説 

ちしま‐ざさ【千島×笹】

読み方:ちしまざさ

ネマガリダケの別名。


千島笹

読み方:チシマザサ(chishimazasa)

イネ科高山植物

学名 Sasa kurilensis


チシマザサ イネ科

チシマザサ
イネ科
収穫時期 食べられる部位 清見町での呼び名
5月6月 タケノコ若芽

ネマガリタケ・ヒジク


芽 葉 花 実

採取法・注意とマナー

タケノコ5月ごろ、地面から顔を出した若芽根本からポキンと折るようにして採ります。

味わう

ササ食べ物を包むのに利用する笹だんご、ちまきなど、笹の葉に包むと食べ物長持ちするといわれる
タケノコはゆでて皮をむき、さらして味噌汁の実、煮物にする。

根本からポキンと折る

薬効

特にはありません


DATA
チシマザサという名前よりも、タケノコ聞いたほうが馴染みがある。山中群生し代表的な山菜として食卓飾っている。
タケノコ山菜王者として珍重されるほか、昔からカゴザルアジカ作ったりスノコやタケゾリに編まれたり、明治から大正にかけては洋傘として大量に利用されるなど、人間と深い関わりがあった。
【清見情報
ササ仲間見分けが非常に困難で清見町内ではチシマザサの他にミヤマクマザサ、ヒダノミヤマクマザサが多く分布している。

チシマザサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/20 09:07 UTC 版)

チシマザサ
栽培
ロシア極東部のサハリン州樺太)にて撮影。
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
亜科 : タケ亜科 Bambusoideae
: タケ連(広義) Bambuseae
: ササ属 Sasa
: チシマザサ S. kurilensis
学名
Sasa kurilensis
(Rupr.) Makino et Shibata
和名
チシマザサ
ロシア極東部のサハリン州にて撮影。

チシマザサ千島笹学名Sasa kurilensis)は、イネ科タケ亜科ササ属英語版に分類される、大型のササ(笹)の一種。

[1]の基部が状に曲がっていることからネマガリダケ根曲竹根曲がり竹[2])の別名があるほか、コウライザサ(高麗笹)、アサヒザサジダケ(地竹)、ササダケササマゴ、などとも呼ばれる。

生態・形態

ササの仲間では最も北部に分布し、主な分布域は、朝鮮半島日本列島四国愛媛県本州鳥取県以北の日本海側、および、東北地方北海道)、千島列島南部、樺太(サハリン島)

山地に群生し、笹としては大型の高さ1.5- 3メートル、稈の上部でのみ枝分かれする。花は穂状で、約60年に一度とめったに咲かないが、咲くときは群落全体が咲き、結実後、枯死する。

日本では、モウソウチク(孟宗竹)が全国規模で普及する時代以前、すなわち、薩摩藩支配下にあった琉球王国経由でモウソウチクが移入されるより前の時代には、チシマザサは日本を代表する竹・笹類の一つであった[2]

分類

下位分類

チシマザサの、変種を含む品種を列記する。

フォーム
  • キアケボノネマガリ(黄曙根曲竹) f. kiakebono Muroi & Y. Tanaka ex Muroi & H. Okamura
葉の先端が黄色の曙状。
  • ギンタイチシマ(銀帯千島笹) f. albostriata Muroi
  • キンタイチシマ(金帯千島笹) f. aureostriata Muroi
  • キンメイチシマ(金明千島笹) f. kimmei Muroi & Y. Tanaka ex H. Okamura & al.
稈が金明型(黄地に緑の縦筋)のタカラネマガリ。
  • シモフリネマガリ(霜降根曲竹) f. Simofuri H. Okamura & al.
1968年昭和43年)、兵庫県にある氷ノ山で、開花後の実生中から得られたものであり、葉に微小白点が霜降り状に無数に散在する。
  • タカラネマガリ(宝根曲竹) f. takara Muroi & Y. Tanaka
稈や葉に黄緑条斑を持つ。
  • チャボコンシマチシマ(矮鶏紺縞千島笹) f. chabokonshima Muroi & Y. Tanaka
矮性のキンメイチシマ。
  • チャボマキバ(矮鶏巻葉) f. chabomakiba Muroi ex H. Okamura & Y. Tanaka
矮性のマキバネマガリ。
  • チャボシモフリチシマ(矮鶏霜降千島笹) f. chaboshimofuri Muroi & Y. Tanaka
矮性のシモフリネマガリ。
  • ノチザエキフネマガリ(後冴え黄斑根曲竹) f. notizaekifu Muroi & Y. Tanaka ex H. Okamura & Y. Tanaka
  • マキバネマガリ(巻葉根曲竹) f. makiba Muroi & Y. Tanaka
葉がねじれる。
  • ミイロチシマ(三色千島笹) f. tricolor Muroi & H. Okamura
変種
  • エゾネマガリ(蝦夷根曲竹) var. gigantea Tatewaki
  • ナガバネマガリダケ(長葉根曲竹) var. uchidae (Makino) Makino

利用

[1]農作物の支柱や竹細工に利用される。

チシマザサの筍(タケノコ)は5- 6月に収穫でき、伝統的には筍といえば初夏の食べ物であった。本種の筍は山菜として特に人気がある。灰汁が少ないので、皮を剥いて灰汁抜きせずに味噌汁煮物にしたり、皮付きのまま焼いたあと皮を剥いて食べたりする。北海道や富山県では、おでんの具として親しまれている。富山県では、すすたけと呼ばれ、富山おでんの具材として使われている[3][4]

長野県北信地方新潟県上越地方の山間部では、根曲竹(長野県側の呼称)または筍(新潟県側の呼称、姫竹とも)と呼ばれるチシマザサの新芽が採れる時期(=5月から6月にかけて)に、サバ(鯖)の水煮缶詰と一緒に味噌汁にして食べる習慣がある。作り方や材料は各家庭によって違うが、基本は沸騰した鍋の中に、チシマザサと、缶詰から取り出した鯖を入れ、しばらくしてから地元特産の信州味噌あるいは越後味噌を入れ、ひと煮立ちさせて完成する。この味噌汁は、当該地域では春の特産として風物詩として親しまれている。

また産地の一つ青森県津軽地方の山間部で採取されるものは筍と呼ばれ、当該地域では身欠にしんとワカメのみをともにした素朴な味噌汁として同様に親しまれている。

チシマザサは、アイヌ語ではトㇷ゚と呼ばれる。アイヌ民族はチシマザサをの素材として用いた。鏃にトリカブトの根から得た矢毒を塗りこめ、アマッポ(仕掛け弓)に仕掛けてヒグマなど大型の獲物を狩った。また、アイヌ音楽の楽器のひとつ・ムックリ口琴)はチシマザサから作られていた(現在では本州産の竹が使われる)。

シャープのラジカセでスピーカーに採用されていた「ホロファイン振動板」には、チシマザサの幼稈パルプが用いられていた[5]

脚注

  1. ^ a b (かん)とは、イネ科植物などに見られる、中空構造の
  2. ^ a b 食彩の王国』”. tv asahi (ウェブサイト). テレビ朝日 (2012年7月14日). 2012年7月14日閲覧。 “夏にタケノコ?と驚きますが、実は春に出回る孟宗竹は18世紀に中国から伝来した外来種。古来、日本の山林に自生していたのはこうした笹類のタケノコだったのです。”:第434回「夏たけのこ」 7月14日放送回(紹介記事は「食材のリスト」経由で閲覧可能)。
  3. ^ 孤独のグルメ10 第8話【舞子・富山市】かに面おでん!メニュー・口コミ紹介|ひだまりブログ”. ひだまりブログ. 2023年1月30日閲覧。
  4. ^ vfc_toyama. “すすたけ(ネマガリタケ)採りへ”. 野菜ソムリエコミュニティ富山(旧称ベジフルコミュニティ富山). 2023年1月30日閲覧。
  5. ^ 大林国彦、鈴木晶久、廣島幸美「スピーカ用振動板素材ホロファイン」『シャープ技報』第51巻、シャープ研究開発、1991年12月、55-58頁、ISSN 02850362 

参考文献


チシマザサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 21:16 UTC 版)

ソウナンですか?」の記事における「チシマザサ」の解説

Case.62に登場朝鮮半島日本列島中北部分布する大型のササ1種。チシマザサのタケノコ5~6月収穫でき、灰汁少なくそのまま食用にできるが、本作では既に旬を過ぎているため食材として使われなかった。節を抜き、火で炙って曲げ即席のシュノーケルとして利用された。

※この「チシマザサ」の解説は、「ソウナンですか?」の解説の一部です。
「チシマザサ」を含む「ソウナンですか?」の記事については、「ソウナンですか?」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「チシマザサ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チシマザサ」の関連用語

チシマザサのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チシマザサのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ひだ清見観光協会ひだ清見観光協会
(C)2023 ひだ清見観光協会
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのチシマザサ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのソウナンですか? (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2023 GRAS Group, Inc.RSS