ジェノワーズ (ケーキ)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/20 21:14 UTC 版)
ジェノワーズ(フランス語: génoise)、パータ・ジェノワーズ(pâte à génoise)は、フランスのスポンジケーキ、スポンジ生地の一種[1][2][3]。
概要
油分を含む卵黄を卵白と分けずに泡立てて作る共立て法によって作られたスポンジ生地であり[2]、ショートケーキとして使用されるほか、モンブランなどのケーキの土台としても使われる[1]。共立て法のことをジェノワーズ法とも呼ぶ[3]。
なお、卵黄を卵白と分けて作る別立て法で作るスポンジ生地は、パータ・ビスキュイ(pâte à biscuit)と呼ばれて区別されている[2]。
特徴
スポンジ生地がきめ細かくなるのが特徴[3][4]。バタークリームなどの濃厚なものとの相性が良い[4]。
作るうえでの注意点
全卵を泡立てる際には湯煎にして人肌程度の温度で行う[1][4]。全卵を泡立てる際に湯煎するのは、泡が大きく、かつ消えやすくするためであり、温度を一定に保つために湯煎と、湯煎から外して泡立てることを繰り返す[5]。湯煎のまま泡立てると卵のこしが完全に切れてしまい、泡が安定しなくなってきめが粗くなる[5]。
泡立てが不足だと形よく膨らまず、生地の目が詰まってくる[5]。逆に泡立てが過剰だと生地が膨らみすぎて、中央部が凹んでしまう[5]。
由来
「ジェノワーズ」は「ジェノバ風の」の意味であり、フランスにはイタリアのジェノバ(当時はジェノヴァ共和国)から伝わってきたことに由来する[5]。
ジェノバではパン・ディ・スパーニャ(イタリア語: pan di Spagna)と呼ばれている[5]。これは「スペインのパン」の意であり、ジェノワーズの製法は元をただせばスペイン発祥と推測される[5]。
以下のような説がある。
18世紀中ごろ、ジェノヴァ共和国の駐スペイン大使に雇われていた料理人Giobatta Cabonaが、大使の開いた晩餐会で披露したケーキはスペインに敬意を表してパン・ディ・スパーニャと呼ばれるようになり、考案した料理人がジェノバ出身ということからジェノワーズと呼ばれるようになった[6]。このケーキがポルトガルを経由して日本に伝わり、カステラとなった[6]。
出典
- ^ a b c フジノシン「ケーキのパーツ」『暮らしの図鑑ケーキ知って味わう楽しみ×基礎知識×食べたいケーキ33』翔泳社、2022年、169頁。ISBN 978-4798178288。
- ^ a b c 中川二郎、堀江新、佐藤均「スポンジケーキいろいろ」『スポンジ・パウンドケーキと焼き菓子 人気パティシエが教える』PHP研究所、2008年、111頁。 ISBN 978-4569704081。
- ^ a b c 大森由紀子「フランス菓子用語辞典」『小麦粉なしでおいしいフランス菓子 :グルテンフリーでカラダにいいことはじめました』誠文堂新光社、2016年、12頁。 ISBN 978-4416716656。
- ^ a b c 金子美明、藤生義治、魵澤信次、森本慎、菅又亮輔「パータ・ジェノワーズ」『プロのための製菓技法生地』(増補改訂版)誠文堂新光社、2021年、93頁。 ISBN 978-4416521236。
- ^ a b c d e f g 山崎正也「パータ・ジェノワーズ」『お菓子 生地づくりに困ったら読む本』池田書店、2017年、60-65頁。 ISBN 978-4262130293。
- ^ a b “Foreign Foods in Japan –Kasutera!” (英語). 象印アメリカ (2019年5月20日). 2024年11月15日閲覧。
外部リンク
ジェノワーズ (Génoise)
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「DOG DAYS」の記事における「ジェノワーズ (Génoise)」の解説
ガウル直属親衛隊の少女たち。マルチに活躍するトリオユニットであり、ガレット内でも上位に入る実力者であるが、何かと問題を起こしており、エクレールやガウルから『3バカ』とも呼ばれている。3人ともガウルの幼馴染で、幼いころからガウルと常に一緒に行動しており、恋愛感情を超越した固い絆で結ばれている。非常に気さくで、王族だろうと誰だろうとすぐ仲良くなれるが、ゴドウィンからは『お前らは柔らかすぎる』と言われている。 ノワール・ヴィノカカオ (Noir Vinocacao) 声 - 花澤香菜 「ジェノワーズ」のセンターを務める軽装戦士。愛称はノワ。自身の胸の大きさにコンプレックスを持っている。無口で無表情な少女だが、短剣とナイフの能力に秀でている上に、意外とおちゃめな面を持った戦士である。機嫌を損ねてすね始めると長引く。非常に負けず嫌い。ガウルとの付き合いはジェノワーズの中で一番古く、幼年学校の同級生であり、ガウル曰く昔は生意気で、かつてはよく喧嘩していたという。インテリであり、シンクの帰還後に勇者召喚に関する詳しい資料をリコッタに提供している。第2期では第1期に出た魔物の対策としてレオンミシェリとガウル双方からガレットの魔物対策機関の立ち上げを打診され、第3部では魔物対策部署にも兼任で所属している。その関係でシンクやエクレール、ユキカゼの合宿に参加するなど、ジェノワーズとしての活動以外に単身での国外活動も多い。リコッタとは親友であり、エクレールとは同い年で良きライバル。他にもシンクをはじめ、ビスコッティ国内の若手騎士たちとも普通に仲良しである。武器は短剣だが、第2期以降では尻尾を先端に刃が付いた伸縮自在の七又の尾に変化させる輝力武装「セブンテール」を使用する。また、魔物との戦闘ではイスカが使用するものと同形の退魔の札を併用する。 ジョーヌ・クラフティ (Jaune Clafoutis) 声 - 永田依子(第1・2期)→ 巽悠衣子(第3期) 「ジェノワーズ」の重装戦士。愛称はジョー。巨大な武器を振り回すほどの怪力を持ち、力任せの戦いを得意とする少女。第1期では自分の身長以上の大きさの戦斧を使用、第2期以降は長大なハルバードも併用する。西方の訛りとされる関西弁のような口調で喋る。性格は基本的に元気で明るい子。ジェノワーズの3人の中では一番の恥ずかしがりで、戦場で脱がされるのを嫌がっている。 ドラマCD三巻では、彼女がバナード・ゴドウィンに次ぐ第三の将軍に近い位置にいると、レオンミシェリやビオレから評価を受けている。 ベール・ファーブルトン (Vert Far Breton) 声 - 寿美菜子 「ジェノワーズ」の弓術士で最年長。ジェノワーズ1の胸の持ち主。北方の聖ハルヴァー王国の出身。愛称はベル。弓矢の扱いに秀でている。何もないところで転ぶほどのドジっ娘で、背後に立たれることは危険と恐れられている。おっとり系で怖い話が苦手。「立ち耳」と呼ばれるウサギのような長い耳をしており、聴力が非常に優れている。
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