シルヴィア一派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 17:48 UTC 版)
テレビアニメ化の時点で原作には登場していたが、別の軍勢としての立場で登場したミカサとマドレーヌ以外はテレビアニメ版では未登場。 シルヴィア 王族の一員で、姫の姉に当たる第1王女。白いドレスを纏い、頭には王冠を被る。非常に豊満なスタイルの持ち主で、紗和々を超えるほどの巨乳。戦闘シーンなど、動きが激しい場合はかなりの乳揺れが見られる。キニスキーとは何らかの経緯で関係を持ち、最後には殺害をもくろむが、杭を打つ際に手違いで己の血を与えてしまい、復活したキニスキーによって捕らえられ、革紐と眼帯とボールギャグでSMチックに拘束された上、脇に蛇口を取り付けられて血を搾取されていた。キニスキーが姫を呪殺せんと夢中になるあまりに見せた隙に乗じて、フランセットとミカサにより救出され、その功労によってミカサに血を与える。 劇中の描写では姫と最も関わりの深い家族であるらしく、二人の間での出来事を回想するエピソードが多い。ただしそれらは姫を魔法で一晩屋敷に閉じ込めて弄んだり、姫が自分のために精一杯作った曲を彼女に捧げた際「ありがとう」「とっても嬉しいわ」と褒める一方で、「その曲は未完成である」「私のしなやかな美しさへの表現が充分でない」「まだまだこんな地点が姫の作曲能力の最終到達点である筈はない」といった内容の発言をして幼い姫を怯えさせるなど、姫への歪んだ愛情を窺わせるものしかない。姫に「外面的には王者らしい戦いを望み、謀殺するなら決して自分が疑われぬようにやる」と評価されている通り、穏やかで優しく気品にあふれた外見の陰に、深い狂気と底知れぬ冷酷さを持ち合わせている。 ただし、兄弟姉妹間でも姫を高く評価しており、未だに姫の動向を最も気にかけている様子で、自分以外の王族に姫が斃されそうになった際には姫を庇っているとも言える動きも見せている。また、幼い頃の姫に様々な心の傷を植え付けていた一方で、彼女の人格形成には大きな影響を与えているらしく、二人は所々似た形質を持っている(己の血の戦士に対する処遇・布陣は姫とは一見かなり異なる様子であるが、ある意味では非常に似ているとも言える)。「虜囚王女」にて魔導書で作り出したもう一つの屋敷に姫達を閉じ込めた際には、ヒロに自らの血の戦士になるよう誘惑したりもした。 王族と不死鳥の謎について強く興味を持っており、その解明のために王族の中でも積極的に動き、謎の核心まで迫っていた。 「裁定王女」にて王(ファラオ)の妻による裁定を受けた際に、肉体と配下の者たちを放棄して魂の姿になる。その後フヒトを自らの存在に統合し、姫を自らの精神世界に引き込んで決闘を行い、最後は互いの王族としての力を相殺しあって姫と共に王族の運命から外れることによって決着した。最終話「怪物王女」ではフヒトと共に人間として生活しているらしい描写がある。 フランセット シルヴィアに仕える人造人間。フランドルの姉妹機で、メイド服の成人女性の姿。黒目がちな瞳が特徴。破損した左前腕部の代わりに、武器として巨大なドリルを取り付けている。姫に一度は助けられたものの、再び放浪の中でスクラップ同然になったところを蠅男に助けられ、主であるシルヴィア救出後は再び主人と行動を共にしている。 キニスキー 公爵の爵位を持つ吸血鬼。荒々しい長髪と整えられた髭の怪人物。王国の辺境に城を構えており「人狼殺しのキニスキー」の二つ名を持つ。王国の王座を狙っており、王族の一人であるシルヴィアを捕らえて居城に監禁したが、リザと令裡によって妨害された。自身はツェペリに重傷を負わせておきながら、「同胞に刃を向けた罪」と称して令裡を吸血鬼社会から追放した張本人でもある。 キニスキー自身は王族の血を賞味しているとして虚勢を張ってはいたものの、前述の通り実はシルヴィアによって一度殺害されたが偶然によって復活しただけであり、彼女が救出され保護されてしまったため、王族からの血の補給が不可能になり自滅した。 その後は長らく生死が不明だったが、「百破王女」にて、デュケーン(フランケーン)の手でトライオキシンにより復活していたことが判明。かつてのように姫達を襲うも、炎の戦士として覚醒したヒロにより薬液を蒸発させられ、完全に死亡する。その後、彼の領地は吸血鬼互助会に召し上げられたことがグレタの口から語られている。 キニスキーがお払い箱になった後にもシルヴィアはツェペリを自陣に迎え入れているなど、吸血鬼を味方にすることに関して彼女なりに何かの理由があることを窺わせている。 ミカサ セブランに仕えていた血の戦士。彼の死後は蠅男の紹介を受けてシルヴィアの血の戦士として延命する。黒髪ロングヘアーの寡黙な少女。過去にセブランに殺されて血の戦士にされた。正真正銘の人間だが、兵器生物として創られた寄生生物を頭部に宿しており、高い戦闘能力を持つ。足に病気を患った妹がいる。 セブランの元では虐待同然の扱いを受けていたが、妹を養うために大人しく従う以外の選択肢がなかった。シルヴィアの傘下に入ってからは、ゼブランに仕えていた頃よりは遥かに良い待遇に変わっている。なおアニメ版にも登場したが、ヒロの独白によればセブランの死を見届けた後ひっそりと姿を消し、以後は生死不明。 魔術師 頭部が蛇のような姿をしている魔術師。素性や本名などは不明。マドレーヌに呪いをかけた張本人。「呪殺王女」「旋律王女」では怨霊を集め、魔導パイプオルガンによる姫の呪殺を目論むキニスキーに協力したこともある。その後、「箱入王女」にてシルヴィアの仲間として登場。姫の屋敷を迷路化し暗殺を目論むが返り討ちにあい死亡する。 所持していた魔導書は現在シルヴィアが所持している。所持していた魔導書や残して行った魔法陣などはクトゥルフ神話がモチーフに使われている。なお、本は「水神クタアト」であり、主に使っている魔法陣は「ナコト五角形」である。 マドレーヌ 「洋上王女」にて幽霊船に囚われていた人魚族の童女。「天命王女」にて、初めて名前が明かされた。 エミールの命を受けたキザイアと姫一派によって幽霊船とその怨霊から解放され、エミールに保護された。笛の音で船舶を呼び寄せる能力を持っている。魔術師によって人間の足を持つ姿にされ、引き換えに声を発すると死ぬ呪いを掛けられている。キザイアに危機を知らせようと声を発したことによってその命脈を絶たれるが、エミールの生き血を得て彼の血の戦士となった。 自らの死期を悟ったエミールによりシルヴィアへと引き継ぎが成され、その後はシルヴィアの血の戦士として戦っている。その後、シルヴィアの持つ魔導書により呪いが解かれ、元の姿に戻り声も出せるようになった。以降は呪いの力を封じたペンダントを使うことにより人間の足と人魚の尾とを使い分けて活動している。実はもともと彼女に呪いを掛けたのもシルヴィアの配下の魔術師であり、解呪に使われた魔導書も呪いを掛けた際に使われたものと同一と考えられるが、マドレーヌ自身はそのことを知らずシルヴィアに好意的な感情を持っているようである。 シルヴィアが配下の者達を手放した後は、炎の戦士として復活していたキザイアと再会し、命の炎を託されて不死身の炎の戦士となる。その後は蠅男やミカサ、初瀬と共に暮らすことを選んだ。
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