オペラ、楽劇作品とは? わかりやすく解説

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オペラ、楽劇作品

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/17 05:34 UTC 版)

リヒャルト・ワーグナー」の記事における「オペラ、楽劇作品」の解説

主なオペラ楽劇作品: 『さまよえるオランダ人』 (Der fliegende Holländer )3幕歌劇1842年完成ワーグナー遺志により1幕形式上演される救済のない荒々しい音楽初稿と、救済のある幾分穏やかな音楽改訂稿がある。 『タンホイザー』 (Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburgタンホイザーワルトブルク歌合戦』)3幕主人公ミンネゼンガー(恋愛歌人) タンホイザーと、ワルトブルク領主の姪 エリーザベト(Elisabeth )との愛の物語1845年完成初演ドレスデン初版の他に改訂経たドレスデン版」や、1861年パリオペラ座上演されフランス語による「パリ版」とそのドイツ語版、更に事実上最終稿である「ウィーン版」などがあり、それぞれ曲の構成などが微妙に異なっている。今日では、序曲管弦楽作品として単独で、第2幕一場面が管弦楽などに編曲されタンホイザー行進曲」などとして演奏されるまた、第3幕歌われる「ああ、我が優しい夕星よ」は、バリトン独唱の曲として「夕星の歌」の名で親しまれる。 『ローエングリン』 (Lohengrin )3幕歌劇1848年完成1850年ヴァイマル初演初稿には「グラール語り」が入っているが普通は演奏されない。白鳥の騎士ローエングリン窮地追い込まれブラバント王女エルザ救って結婚するが、のちに自らの素性明かして去ってゆくという筋書き前記バイエルン国王ルードヴィヒ2世主人公ローエングリン憧れ、自らをローエングリン空想し逃亡中の作者ワーグナーエルザみなして保護した音楽的には「第1幕への前奏曲チャップリンの「独裁者」で有名)」「第3幕への前奏曲」「婚礼の合唱」がとくに知られる。なお、本作におけるライトモティーフ質問禁止動機」とチャイコフスキーバレエ白鳥の湖』(1877年)の旋律的に延長され主題に、類似性指摘されている。 『トリスタンとイゾルデ』 (Tristan und Isolde )1857年から1859年にかけて作曲1865年6月10日ミュンヘン宮廷歌劇場初演され3幕楽劇。「楽劇」は世称であり、実際ワーグナー唯一のジャンル無銘作品トリスタンコーンウォール国王マルケの甥で、王妃となるイゾルデ迎えに行くが、その帰路、彼女の媚薬により2人愛し合うようになり、最後悲劇で終わる。ヴェーゼンドンク夫人マティルデとの悲恋投影されていると言われる音楽的に半音階和法を徹底し前奏曲第2幕の愛の二重唱最終場面の「イゾルデの愛の死」がよく知られるまた、本楽曲は音楽史変え調性崩壊引き金になったトリスタン和音使われている曲としても有名。 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』 (Die Meistersinger von Nürnberg )1867年完成3幕楽劇実在ニュルンベルク詩人ハンス・ザックス主人公とした喜劇調の楽劇だが、内容的にショーペンハウアー哲学色濃く反映されている。前作トリスタンとイゾルデとは異なり音楽的に全音階和法を展開しライトモティーフ使用円熟している。「第1幕への前奏曲」「愛の洗礼式」「ヨハネ祭場面」が有名。 『ニーベルングの指環』 (Der Ring des Nibelungen )4つ独立した楽劇からなる連作で、4夜にわたって上演される壮大な作品ワーグナー自身意図は4夜での通し上演だが、演奏家聴衆疲労考慮し最近はバイロイトでも2日休み入れ6日間で、一般歌劇場では更に間隔をあけて上演される実質的に音楽史最大規模作品ワーグナー自身本作品群をみずからのライフワーク定め26年間にわたって作曲し続けたその間作曲休止してトリスタン』や『マイスタージンガー』を作曲している。 内容的には、それを手にした者は世界支配できるという「ニーベルングの指環」をめぐり、小人族(アルベリッヒほかニーベルング族)やヴァルハラ神々ヴォータンほか)、巨人族(ファーフナーほか)、人間英雄ジークフリートほか)が争うというもの。『ヴァルキューレ第3幕冒頭における「ワルキューレの騎行」が音楽的に有名。序夜『ラインの黄金』 (Das Rheingold ) 第1夜ヴァルキューレ』 (Die Walküre ) 第2夜ジークフリート』 (Siegfried ) 第3夜神々の黄昏』 (Götterdämmerung ) 『パルジファル』 (Parsifal)3幕神聖舞台祝典劇でワーグナー楽劇では最も重々しく荘厳であり、初演に際しては全幕の拍手禁止した。現在でもウィーンバイロイトでは、第1幕終わり拍手をしてはならない本作キリスト教救済思想色濃く反映されており、これによってニーチェ最終的にワーグナー決別した。 なおライトモティーフ聖杯動機」は、古いコラール旋律「ドレスデン・アーメン」をそのままドミナントまで使用しており、この旋律メンデルスゾーン交響曲第5番宗教改革』の冒頭でも使用されている。音楽的には「聖杯行進曲」「花の乙女たち踊り」「聖金曜日奇跡」が有名。 その他の舞台作品オペラ婚礼 WWV.31(2つ断片のみ現存妖精 WWV.32 恋愛禁制、またはパレルモ修道女 WWV.38 貴き花嫁 WWV.40(未完)この作品台本のみで作曲はしなかったが、ボヘミア作曲家ヤン・ベドルジフ・キットル(ヨハン・フリードリヒ・キットル)が歌劇ビアンカジュゼッペ、あるいはニース攻め寄せるフランス軍』として完成させた。 リエンツィ最後護民官 WWV.49 サラセンの女 WWV.66(未完ファール鉱山 WWV.67(未完フリードリヒ1世 WWV.76(未完ナザレのイエス WWV.80(未完アキレウス WWV.81(未完鍛冶屋ヴィーラント WWV.82(未完勝利者たち WWV.89(未完劇付随音楽: ロイバルト WWV.1(未完新しい年1835年迎えて WWV.36 プロイセンにおける異教徒最後陰謀 WWV.41(断片) その他: 牧歌劇 WWV.6(未完喜歌劇 女の浅知恵に勝る男の知恵 WWV.48(断片) 1幕の喜劇 WWV.100(未完喜劇 降伏 WWV.102(未完

※この「オペラ、楽劇作品」の解説は、「リヒャルト・ワーグナー」の解説の一部です。
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