改訂稿とは? わかりやすく解説

改訂稿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 14:18 UTC 版)

交響曲第4番 (シューマン)」の記事における「改訂稿」の解説

初稿10年後、1851年交響曲第3番ライン』を完成したシューマンは、ニ短調交響曲改訂取りかかり、数日完成させた。オーケストレーションもかなり書き換えられたが、本人ヨーゼフ・ヨアヒムの手紙に「それが主目的じゃなかった」と書いているように、元の構成はほぼそのまま活かしながらも全体として統一性をより高め変更取り入れ楽章毎の区分なくして全曲休みなく続けて演奏されるようになったことが最大相違点である(ただし、2003年ブライトコプフ社から出版されたジョン・フィンソン校訂版においては第1楽章第2楽章終止線いずれも複縦線置き換えられており、アタッカ扱いとなっている)。改訂後のこの作品シューマンは「交響的幻想曲」と呼んだこともあり、後述する自筆譜にはそのタイトルつけようとしたが、それを消して結局現在のタイトルしたことが残されている。 改訂版1853年12月30日デュッセルドルフにおいてシューマン自身指揮によって初演され、翌1854年出版された。シューマン初演について、「以前作品より充実していて、効果十分だったと書いている。この曲の楽譜には正式な献辞はないが、シューマン自筆譜ヨアヒム贈っている。 シューマン死後、その楽譜編集当たったヨハネス・ブラームス初稿優位性主張してクララ意見対立したといわれる結局ブラームス尽力初稿版は1889年10月22日ケルンフランツ・ヴュルナー指揮再演され、ブラームスとヴュルナーの校訂版として1891年には出版されるのだが、ヴュルナーは自筆従った校訂を、ブラームスシューマンによる最終稿要素取り入れた校訂主張し最終的に部分的に最終稿採用する形でまとめられたため、厳密な意味での初稿版ではない。現在では改訂稿が一般的に演奏されるが、このヴュルナー版(1891年版と表記されることもある)や後に出版され1841年初演版による演奏録音もある。 この曲の日本初演は1926年12月11日福岡市記念館にて、佐野伴治・荒川文六指揮九大フィルハーモニー・オーケストラによって行われた

※この「改訂稿」の解説は、「交響曲第4番 (シューマン)」の解説の一部です。
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