第1番 ニ長調 K. 412/514とは? わかりやすく解説

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第1番 ニ長調 K. 412/514 (386b)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 16:09 UTC 版)

ホルン協奏曲 (モーツァルト)」の記事における「第1番 ニ長調 K. 412/514 (386b)」の解説

ホルン協奏曲第1番 (モーツァルト)(英語版)を参照 以下の2つ楽章から成るアレグロニ長調、4分の4拍子ロンドアレグロニ長調、8分の6拍子管弦楽編成は、オーボエ2本・ファゴット2本と弦楽合奏。ただしロンド楽章は「初稿」では管楽器なし(これは後述通り未完成のためと推測される)、「改訂稿」では、ファゴット使われないオーボエ2本のみ)。 緩徐楽章持たない2楽章形式は、古典派協奏曲としては極めて異例である。一般的な急-緩-急の3楽章形式意図して着手されたが、中間楽章作曲されずに終わったのだろうと考えられている。 「ロンド」の楽章には2種類譜面残されている。一方曲の構成最後まで完成しているものの、独奏パート以外の伴奏大部分未完成であり、初稿呼ばれる。もう一方伴奏含めてすべて完成しているもので、改訂稿呼ばれる従来研究では、1782年に「アレグロ」が作曲され同時にロンド初稿)」も着手されたが未完放置されその後1787年全面的に書き直す形で「ロンド改訂稿)」が完成された、と考えられてきた。最近の研究では、そもそもアレグロ」は1791年書かれ、「ロンド初稿)」も同時期に書かれとされる。「ロンド改訂稿)」については、モーツァルト没後1792年弟子フランツ・クサーヴァー・ジュースマイヤー補筆完成させたものである考えられている。これは現在ほぼ定説となっており、この説の普及と共に改訂稿ロンドは「ジュスマイヤー版」と呼ばれることがあるモーツァルトの4曲のホルン協奏曲のうち、ニ長調書かれたのはこれが唯一である。概要述べたように、モーツァルトがロイトゲープの技量衰え気遣って他の3曲より調号下げたという見解がある。 ロンド楽章速度記号は「アレグロ」であるが、独奏ホルンのみ「アダージョ」と記されている。通常これはモーツァルトユーモア解されるロンド初稿)の譜面には、独奏ホルン部分に、最初から最後までロイトゲープをからかうセリフ書かれているモーツァルトよるものである)。楽曲表情実況中継たようなセリフであると指摘されることが多い。 ロンド改訂稿ジュースマイヤー版)の譜面には、ジュースマイヤーにより「ウィーン聖金曜日1792年」という日付記されている。かつてこの改訂稿モーツァルト自身作曲だと考えられていた時期には、「モーツァルトふざけて未来の(本人死後の日付書いた」と解釈されていた。改訂稿中間部では「エレミヤの哀歌」の旋律奏でられ、ジュスマイヤーによるモーツァルトへの追悼の意の表れであるとされる。 古い時代録音はほとんどすべて「アレグロ」と「ロンド改訂稿)」によるものである。最近では、第2楽章として「ロンド初稿)」の伴奏部分補って演奏する機会増えている。録音では初稿改訂稿両方収録しているものも多い。

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