校訂版
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「ドメニコ・スカルラッティ」の記事における「校訂版」の解説
スカルラッティの鍵盤作品を整理する作品番号は5種類ある。19世紀に編纂したカール・ツェルニーによる番号(Cz.)、20世紀初頭にアレッサンドロ・ロンゴ(英語版)によってつけられたロンゴ番号(L.)、1953年のラルフ・カークパトリックの著書によるカークパトリック番号(K. または Kk.)、1967年のジョルジョ・ペステッリ(英語版)の著書によるペステッリ番号(P.)、そして音楽学者で鍵盤楽器奏者のエミリア・ファディーニ(イタリア語版)がつけたファディーニ番号(F.)である。かつてはロンゴ番号が広く使われたが、現在最も多く使われているのはカークパトリック番号である。 「Essercizi per gravicembalo」は唯一未出版の写本で伝承されたソナタ集ではなく、本人によってソナタと記されていないために別個の出版作品として扱われるべきであるものの、どのソナタ全集でもソナタとして出版されている。現時点でスカルラッティがどのくらいの鍵盤曲を完成させたのか詳しいことは不明で、カークパトリックが真作と認めなかったソナタも伝承の形で少なくとも15曲以上は残されている。 1839年にカール・ツェルニーによって、スカルラッティ作品が写本からようやく解放され再編纂された。 20世紀はじめに、当時知られていたスカルラッティのソナタの全集がアレッサンドロ・ロンゴ(英語版)の校訂によってリコルディ社から出版された。 ラルフ・カークパトリックの1953年の著書では、ロンゴの全集が勝手に曲の順序を並べ替えている上、ピアノによる現代的な演奏慣習にひきずられ、スカルラッティの本来の姿から離れていると批判した。しかしカークパトリック本人が校訂した曲は60曲だけであった。その後ケネス・ギルバートがウジェル社(フランス語版)より全鍵盤作品の校訂を発表した。 ジョルジョ・ペステッリは559曲まで真作と断じている。 エミリア・ファディーニ(イタリア語版)による、より忠実な版がリコルディ社によって出版されているが、1978年から1995年までかけて8巻(457曲)を出版したところで止まってしまった。その後マルコ・モイラーギを新たに編集者に加え、2016年に第9巻が発売され2021年に第10巻で完結した。モイラーギは、517番以降にチェンバロのための練習曲集を充てている。
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「マージェリー・ケンプ」の記事における「校訂版」の解説
The Book of Margery Kempe: A Facsimile and Documentary Edition, ed. Joel Fredell. Online edition. The Book of Margery Kempe, ed. Lynn Staley. Kalamazoo: MIP, 1996, and online via the University of Rochester. The Book of Margery Kempe, trans. Anthony Bale. Oxford World's Classics. Oxford: Oxford University Press, 2015. The Book of Margery Kempe, ed. Sanford Brown Meech, with prefatory note by Hope Emily Allen. EETS. Oxford: Oxford University Press, 1940. The Book of Margery Kempe: A New Translation, Contexts and Criticism, trans. Lynn Staley. New York: Norton, 2001. 『マージェリー・ケンプの書ーイギリス最古の自伝ー』石井美樹子、久木田直江訳、慶應義塾大学出版会、2009年。
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