エフライムシェイによる開発とライマ社による製造とは? わかりやすく解説

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エフライム・シェイによる開発とライマ社による製造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 06:07 UTC 版)

シェイ式蒸気機関車」の記事における「エフライム・シェイによる開発とライマ社による製造」の解説

シェイ式蒸気機関車ミシガン州在住のエフライム・シェイ(1839 – 1916)の考案による歯車蒸気機関車である。彼は、教師南北戦争時病院勤務林業商人などの職業経て鉄道所有者発明家となった人物である。彼は、林業営んでいた1860年代切り出した材木通年製材所まで運ぶため、冬季のそりよりも効率良い機材導入することを計画し1875年軌間660mmの森林鉄道建設していた。この鉄道木製レール使用した簡易的なものであり、通常の機関車ではレール折損破損多かったため、こういった路線でも運用ができるような機関車として彼により考案され機関車シェイ式機関車である。 1877年ごろ考案されシェイ式機関車は、平床台枠ボイラー縦型蒸気機関歯車転向できる台車設置した構造で、最初シェイ式機関車2気筒蒸気機関搭載し前部台車通常のボギー台車であったが、後部台車台枠固定され転向できないものであった機関車中央部には直径3フィート、高さ5フィート縦型ボイラー搭載され水タンク前部台車上、蒸気機関後部台車上に搭載されており、当初蒸気機関からの動力チェーン床下車軸伝達駆動されたのが片方のみの車軸両方車軸かは不明)していたが、この方式は上手くいかず、ベルト駆動変更されている。 一方シェイ式機関車生産したオハイオ州ライマライマ機関車製造会社は、1869年にカーネス・ハーバー商会ライマ機械工場として創業し、後にカーネス・アルゲター社となって林業用機械製造していたもので、1877年ライマ機械工場と改称し蒸気機関車の製造開始し1880年にはシェイ最初機関車製造してミシガン州のボンド・オブ・ボンド木材工場納品している。 1881年シェイシェイ式機関車基本設計特許アメリカ合衆国特許242,992号を取得し製造ライマ工場付与するとともに同社株主となっている。1884年まで、ライマ製のシェイ式機関車は、重量10から15ショートトン2気筒、2台車クラスA)のものであったが、同年初め3気筒、2台車クラスB)が納入され1885年には初め3気筒、3台車クラスC)のシェイ納入された。その後、彼は1901年には改良され歯車式台車の特許アメリカ合衆国特許706,604号を取得したライマ最初にシェイ概念受け取った時、ジョン・カーンズ(John Carnes)が後に基本的なシェイ設計になるその概念使用して広めるまでは、社内見向きもされなかったが、その後シェイ式機関車成功ライマ組織の拡大再編繋がった1903年ライマ重量140トンの"動輪上重量で世界最重の機関車"とされる、初の4台車クラスD)のシェイ式機関車製造した。この機関車は、アラモゴードからコックス峡谷までの31マイルの急曲線と6%の勾配の続くEl Paso Rock Island 路線のために発注されたもので、沿線水質悪く給水施設が不十分であったため、十分な量の運搬する目的炭水車大型化して2台車したものであったその後次第大型機体主流となり、1911年カタログでは10ショートトンクラスのものが最小であったが、1921年カタログでは13ショートトンのものが最小となって生産主流クラスBもしくはクラスCとなっており、1928年にはクラスA生産終了している。なお、ライマ社のLewis E. Feightnerはシェイ式機関車出力強化のため、1908年から1909年過熱器特許取得している。 1922年ウィラミット アイアン アンド スティール ワークス類似の機関車製造開始している(後述)が、この機関車当時新技術取り入れたものであった。これに対抗するためライマ社においても同社ウィリアム.E.ウッドアードによるいくつかの新し特許などを基に近代化図った新シリーズであるパシフィック・コースト形(クラスC 3-PC-13)を開発し最初の1両が1927年製造されワシントン州タコマ開催され太平洋林業会議展示された後、1938年までに24両が生産されている。その後同年ライマ社はシェイ式機関車製造を一旦終了したが、1945年ウェスタン・メリーランド鉄道(The Western Maryland Railway、以下WM)が急勾配区間90パーミル)の路線の運炭用機関車発注し製造された同鉄道6号機新造では最後シェイ式機関車であり、同時に最大シェイ式機関車でもあった。最終的にクラスAが686両、クラスBが1480両、クラスCは580両、クラスD20両と2シリンダ・3台車機体2両が生産されている。また、シェイ式機関車大半アメリカで使用されたが、一方で日本を含む約30ヶ国に輸出され、その一部アメリカ国内での使用終了した後も使用された。 クラスB初期生産され機体シリンダー機関車内側傾斜して装備される T型ボイラー搭載した1902年製のクラスA 15ショートトンNorth Mount Lyell Copper Co.5号機 1921年製、クラスC150ショートトンのウェストヴァージニア・パルプ&ペーパー/ムウアー・ランバーの12号機、後にテンダー延長して台車増設しシェイ式最大クラスD197ショートトン機体となっている 近代化図ったパシフィック・コースト形の1両である1929年製のKlickitat Log & Lumber Co.鉄道7号機 1945年製の最終生産機で、新造最大機体である旧ウェストバージニア鉄道6号機 シェイ式機関車特許標記(上)と製造銘板(下)

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