アントマン・スーツ(Ant-Man Suit)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 23:29 UTC 版)
「アントマン (スコット・ラング)」の記事における「アントマン・スーツ(Ant-Man Suit)」の解説
ハンク・ピムによって開発された特殊スーツ。赤と黒のツートンカラーと、後述のヘルメットを合わせてアリを意識したデザイン。 最大の特徴は、両手のグローブの人差し指の付け根部分に付いている赤いボタンでスーツのサイズを装着者の身体ごと変化させられる機能であり、通常時に右手グローブのボタンを押すと、スーツに装填されたピム粒子が揮発して装着者の身長は1.5センチに縮小する。縮小時は身体の質量が縮小前と同等に保たれたまま密度が高くなるため、飛躍的に頑丈なボディとなり、その際に放つ体当たりは拳銃弾に匹敵する威力となる。腹部の調整機を調節すると分子をすり抜けられるレベルへの縮小もできるが、下手をすると“量子世界”にまで縮小し、時間と空間の概念が曖昧になって、二度と元のサイズに戻れなくなる。また、調整機が破損するとピム粒子の調整ができなくなって体のサイズを変化させることが不可能となり、縮小中に破損した場合には延々と縮小し続けてしまうなど、かなりのリスクも存在する。縮小時に左手グローブについたボタンを押すと元通りの大きさに戻る。 現在のところ、本スーツはマーク3まで登場しており、マーク2以降には“ジャイアントマン”への巨大化機能も有するようになるが、一定時間以上の巨大化はスーツの着用者に後述の多大な負担がかかるほどの欠陥も存在する。 マーク1 1960年代にピムがS.H.I.E.L.D.での秘密ミッションのために開発した最初のアントマン・スーツ。素材は光沢処理を施した革製で、上半身部にはショルダー装甲と伸縮する胸部の戦闘用装甲プレート、両手の48ものパーツで構成されるグローブが、両足首にはアリたちを従順にさせる“フェロモン・アンクレット”が、そして全身には ピム粒子循環チューブがそれぞれ付属している。スーツのベルトにピム粒子が入った瓶とダイヤル式の調整機が付いており、これを回転させてピム粒子の放出量を決めることができる。ピム曰く、「これはアイアンマン・スーツのような可愛らしいものじゃない、科学の常識を変えてしまうかもしれない代物だ」。一方で耐寒性は高くないのか、これを着用したスコットが信号デコイを奪取するために乗っていた旅客機から飛び降りる際には寒がっていた。 かつて冷戦時代に、ピムがこのスーツを装着し、アントマンとして様々な活動に身を投じてきた。そしてピムのS.H.I.E.L.D.退職に伴い、このスーツもピム邸に長年秘蔵されていたが、ダレン・クロス/イエロージャケットの野望を食い止めるためにピムは、その素養を見込んだスコットに託すことを決意。現代のアントマンとなったスコットは、このスーツを訓練と“イエロージャケット”奪取作戦で装着・使用する。 マーク2 ダレン打倒後に最新テクノロジーで新開発されたアップグレード版アントマン・スーツ。“アベンジャーズの内乱”におけるライプツィヒ・ハレ空港での大乱戦時にスコットが装着・使用した。スーツ本体の生地はより柔軟なものを採用しており、腹部の調整機や上半身の粒子チューブが洗練され、スーツ本体の数ヶ所には縮小時に赤・巨大化時には青にそれぞれ発光する表示光が、左前腕部にはタッチパネルが搭載され、ヘルメットのデザインも相まって若干スマートで現代的な外観となった。 縮小・拡大能力も健在だが、タッチパネルと左手の拡大ボタンの操作で身長約20メートルまで巨大化が可能になった。だが過去のテスト時に一度だけ巨大化を試みた際、スコットは巨大化を解いた直後に気絶してしまった模様で、空港での大乱戦時でも彼は巨大化から元のサイズに戻ると頭痛を訴えていた。 内乱後にスコットは、“ソコヴィア協定”の廉からFBI当局に押収されることを防ぐために、縮小して祖母から貰ったというトロフィーの内側に隠していた。以降スコットはこれを直接着用することはなく、エイヴァ・スター/ゴーストに奪われた“モバイル研究所”を探知するために回折部が必要とビル・フォスターから知らされたことで、苦労しながらもこのスーツを取り戻し、背部の回折部を取り外す。 マーク3 スコットがアベンジャーズの内乱の末にマーク2を紛失したと思い込んだピムによって新開発されたアントマン・スーツ。デザインはマーク1を彷彿とさせるが、現代的でよりタイトなフィット感あるイメージとなっており、胸部はアリの顔面を意識したものとなっている。全ての基本機能はマーク2までのスーツと同等であるが、最新テクノロジーで作られたため性能はよりアップしており、スーツ本体と一体になったヘルメットには、首周りの後部への自動折り畳み・装備時の自動展開機能が付与され、着脱の利便性も向上した。 ソニー・バーチの一味やエイヴァとのモバイル研究所争奪戦の際にピムからスコットへ託されたが、この頃は調整器が完成していなかったため基本的機能が不安定な状態であり、縮小時には1.5センチだけではなく60センチに、拡大時には5.5メートル、巨大化時には24メートルと、スコットは身体のサイズを思うように変化できず、幾度となく振り回された。また、ジャイアントマンに長く巨大化した際に起こる欠点も解消されておらず、ジャイアントマン化したスコットは、体力を極度に消耗して強烈な睡魔に苛まれ、意識を失ってしまう。 バーチの一味らとの戦いの後には調整器が修復されたようで、スコットは量子世界での“量子ヒーリング粒子”採取や、5年後の“タイム泥棒作戦”とサノスの群勢との最終決戦でもこのスーツを装着・使用した。最終決戦でも数分間ジャイアントマンに巨大化し、その際スコットが体調不良に襲われた描写はなかったが、前述の欠点が解消されたのかどうかは不明。ヘルメット アントマン・スーツと対となる、燻んだ銀色のフルフェイス・ヘルメット。観音開き式フェイスプレートは蟻酸帽子シールドと反射防止バイザーで構成され、右耳下にはバイザー開閉・着脱のためのスイッチが、後頭部にはアリの嗅覚中枢を刺激する電磁波を発し、アリと意思疎通をとり指示できる機能を持つ1対のアンテナがそれぞれ取り付けられている。下顎部には通信機とスピーカー、空気フィルター、さらに相対的に巨大化した酸素粒子から肺を守り、正常に呼吸させるためのろ過装置まで備えており、さらに粒子の影響から装着者の脳を保護する役目も担っている。マーク1用 最初のアントマン・スーツ用のヘルメットで、スーツ背部に備わるバックパックとチューブで繋がっており、若い頃のピムに使い込まれた跡が所々に残っている。 マーク2用 アントマン・スーツ マーク2と共に新開発されたヘルメット。赤いラインと背部へ繋がるチューブがなくなり、開閉・脱着スイッチは左耳の下に置き換わってシャープで流線型なデザインになった。 マーク3用ヘルメットは、前述のとおりスーツ本体と一体化されている。
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アントマン・スーツ
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「マーベル・シネマティック・ユニバースの登場アイテム・テクノロジー一覧」の記事における「アントマン・スーツ」の解説
スコット・ラング/アントマンが装着するアリを意識したデザインの特殊スーツ。本体サイズを装着者の身体ごと変化させられる機能を有しており、現在のところ、本スーツはマーク3まで登場しており、マーク1は若き日のピムも装着していた。
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