「池上線」の曲と東急の対応とは? わかりやすく解説

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「池上線」の曲と東急の対応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 22:25 UTC 版)

池上線 (曲)」の記事における「「池上線」の曲と東急の対応」の解説

西島三重子」、「佐藤順英」、および「東急池上線」も参照 作詞家佐藤順英書いた詞に、佐藤バンド関係の知人だった西島が曲を付けた。だが西島自分で歌う予定ではなく当時私鉄沿線」がヒットした野口五郎が歌うイメージ作曲した述べている。また佐藤は「この曲を世に出したくて作詞家になったようなもの」と、曲に対す意気込み思い入れ語っていた。 1976年シングル発売時に、この曲のプロモーションのため東京急行電鉄(現:東急電鉄)に協力依頼したが、歌詞中に「古い電車」「すきま風震えて」という、当時池上線車両古さや状態の悪さ思わせる言葉があったため、歌詞見た東急側に「車両更新考えているため会社方針合わない」として断られたと、佐藤語っている。 だが実際1970年代当時池上線車両は、ほとんどが戦前製のデハ3450形始めとした旧型車の初代3000系で、車体更新工事始まっていたものの、製造から40年以上が経過したものがあったことは確かである。 ただし、鉄道車両工業製品としては製品寿命長いのが一般的である。初代3000系1925年デビューから様々な更新工事を受けつつ、1989年3月11日まで池上線走り続けた同年3月12日 - 18日1週間目蒲線運用した後に全車運用離脱し、同年3月19日より新性能ステンレス車当時7200系・7600系)のみの運行となった1992年投入され1000系は、池上線としては実に63年ぶりの新車となった東急電鉄OB東急に関する著作も多い「鉄道友の会」元理事宮田道一は、当時の状況について「1960年代以降東急は、田園都市線沿線開発重視し目線西へ向いていた。新型車両はまず東横線投入され池上線では昭和初期の古い車両頑張っていた。あの曲の頃はそういう時代だった」と語っている。 「東急池上線#使用車両」も参照 この曲は有線放送などを通じて長い時間をかけてじわじわヒットし、そのため西島本人すら「ヒットしたという意識はない」まま、後世の人々にも「懐メロ」として親しまれていく。1970年代フォークソング名曲集などに収録され何人もの有名歌手がカバー曲発表し昭和名曲」として歌い継がれていったカバー曲については「#カバー」を参照)。 そのため2000年代に入ると、東急社内でのこの曲に対す評価大きく転換することになる。その背景には、曲そのもの息の長いヒットとして愛唱されたこととともに時代流れによる価値観変化もあった。「池上線」の歌詞問題視され高度成長後の1970年代においては新しいものが良いもので、古いものは遅れて劣った淘汰されるべきものとみなされていたが、その後レトロブームなどで古いものの良さ味わい見直されてきた。 東急池上線も「都心を走るローカル線としての魅力クローズアップされ駅舎リニューアルの際も木造駅舎活かし沿線商店街街並み調和したレトロ調デザイン採用された。また池上線多摩川線を走る1000系で、デハ3450形塗装復刻した「きになる電車ラッピング車両続き初代3000系塗装復刻した「緑の電車ラッピング車両走らせる至った。「池上線」の歌詞で「古い電車」として歌われた(その歌詞問題視された)車両が、復刻ラッピング車両として池上線に「復活」したのだった2007年7月から翌2008年6月にかけて東急電鉄では、東急池上線大井町線開通80周年記念して沿線自治体品川区大田区地元商店街などと「池上線大井町線80周年記念プロモーション実行委員会」を結成地域で一体となったプロモーション活動展開したプロモーション活動一環として池上線2007年12月16日に1編成貸切とした特別列車を2本運転、うち1本を「名曲池上線号」として、西島三重子車内ミニライブとトークショー開催した。「名曲池上線号」には、池上線80周年記念ロゴヘッドマーク掲げた1000系 (1012F) が使用され戸越銀座商店街マスコットキャラクター「銀ちゃん」も同乗した。 『池上線リリース当時東急との経緯があったため、この車内ライブ実現に際して西島は「不思議な感じがした」と語っている。また、西島車内ライブ企画した東急電鉄エリア開発事業部の若い担当者当時27歳)は、前回経緯を全く知らず西島出演依頼したため、西島から「今度大丈夫ですか?」と聞かれ驚いたという。実に、1976年発売から30年余を経た21世紀になって東急からも晴れて池上線の名を全国広めた "名曲" 」として認められたことになる。 なお、「名曲池上線号」車内コンサート前日2007年12月25日には、池上線多摩川線専用新型車両7000系 (2代目)デビューしている。 2012年11月7日には、アンサーソングとなる『池上線ふたたび』(門谷憲二作詞)をリリースした詳細は「#池上線ふたたび」を参照)。2015年9月16日には新バージョンとして「池上線ふたたびNew Version~」(門谷憲二作詞)と「池上線New Version~」(佐藤順英作詞)をカップリングしたシングル発売している。 西島その後も、東急電鉄池上線沿線活性化プロジェクトへの参加続けており、2018年11月23日イベント池上線全線祭り」で開催され特別列車乾杯電車」(2代目7000系7101F)の車内で「池上線」などを歌った西島池上線車内でこの曲を歌うのは2007年続き2度目となる。西島イベント中で「(歌われているのは)どの駅かとよく聞かれるが、あなたの心の中にある池上線の駅を思い浮かべてほしい」と参加者語った

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