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しんきょう-のじゆう ―けう―じいう 【信教の自由】
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信教の自由
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/03 03:49 UTC 版)
信教
| 自由 |
|---|
| 概念 |
| 自由 (積極的 · 消極的) 権利 自由意志 責任 |
| 領域 |
| 学問 · 自由権 経済 · 知的 政治 · 科学 |
| 権利 |
| 集会 · 結社 教育 · 情報 行動 · 報道 信教 · 表現 言論 · 思想 居住移転 |
信教の自由(しんきょうのじゆう)とは、宗教に関する人権の一つ。三十年戦争に端を発した17世紀以降のヨーロッパにおける国際紛争、市民革命の多くが宗教的自由の獲得・擁護を背景とする性格をも持っていたため、人権の中でも最も重要かつ古典的なものの一つであると考えられることが多い。
今日では世界各国の憲法や「世界人権宣言」や「国際人権規約」の中でも保障されている自由の一つである。
目次 |
概要
具体的には以下の内容で構成される。
- 内心における信仰の自由
- 個人が自由に好むところの宗教を信仰する自由(積極的自由)、また、特定の宗教の信仰を強制されない自由(消極的自由)。思想・良心の自由の宗教面での保障として捉えられる。特定の宗教を信仰していたり、していなかったりすることによって、いわれのない差別を受けることのない権利をいう。
- 宗教的行為の自由
- 礼拝・布教・宗教活動に参加する自由(積極的自由)、また、特定の宗教の礼拝・布教・宗教活動への参加を強制されない自由(消極的自由)。
- 宗教上の結社の自由
- 宗教団体を結社する権利。結社の自由の宗教面での保障として捉えられる。
なお、上記の権利を確保するために、国家が特定の宗教を国教と定めての信仰の強制・過度の推奨、国教以外の宗教に対する弾圧などを行う事を禁ずる制度(いわゆる政教分離)については、宗教に対して「国家権力からの自由」を保障する制度的保障であり具体的権利ではないとされる。
政教分離についてはその程度および手法において各国ごとに千差万別ではあるが、現代社会においては信教の自由は基本的人権の一つとして広く認められ、尊重されている事が多い。ただしイスラム教国を中心として、憲法に国教を謳い、国民全体が一つの宗教を信仰する事を自明の前提としている国もあり、決して一様ではない。信仰の「選択の自由」はあるが、なんらかの信仰を行うこと自体は強制で(つまり無神論は認めない)、選択対象が限定されている国もある。
歴史
日本においては明治憲法下で信教の自由は「安寧秩序ヲ妨ケス及臣民タルノ義務ニ背カサル限ニ於テ」(第二十八条)保障されてはいたが、実際には“神道は宗教に非ず”としてこれを英国における英国国教会のように特別な地位を保証し準国教化する動きがあった。
この傾向は戦中に激しくなり、体制側にとって特に脅威ともいえない世俗派キリスト教徒を含む国民全体や独自の宗教体系を持つ外地の人々に現地の神々を統合しない形での神社参拝(国家神道)を推進するなど、信教の自由が大幅に制限される状態にあった。敗戦と憲法改正により日本国憲法ではこれを不可侵の権利として一切の限定無しで国民に対して認めている。
しかし近年ではオウム真理教事件や世界基督教統一神霊協会などのカルト宗教による霊感商法被害や、それらに対する行政や政党政治サイドの対応を及び腰とする批判などから、「信教の自由」という言葉が「民事不介入」と並び反社会的な活動をするカルト宗教やそれらを支持母体、支援組織とする政治団体等の側により社会の批判から自分達を守るための盾に利用されているという指摘もなされるようになった。[誰?]
信教の自由を保障した法典の例
- ミラノ勅令
- マグナカルタ
- ギュルハネ勅令
- 世界人権宣言
- 第18条 すべて人は、思想、良心及び宗教の自由に対する権利を有する。この権利は、宗教又は信念を変更する自由並びに単独で又は他の者と共同して、公的に又は私的に、布教、行事、礼拝及び儀式によって宗教又は信念を表明する自由を含む。
- 国際人権規約B規約
- 第18条 すべての者は、思想、良心及び宗教の自由についての権利を有する。この権利には、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由並びに、単独で又は他の者と共同して及び公に又は私的に、礼拝、儀式、行事及び教導によってその宗教又は信念を表明する自由を含む。
- 日本国憲法
- 第二十条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
- 二 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
- 三 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
- アメリカ合衆国憲法
- 修正第一条 連邦議会は、国教を樹立し、あるいは信教上の自由な行為を禁止する法律、または言論あるいは出版の自由を制限し、または人民が平穏に集会し、また苦痛の救済を求めるため政府に請願する権利を侵す法律を制定してはならない。
信教の自由をめぐる事件
- 教育勅語不敬事件
- 上智大生靖国神社参拝拒否事件
- 1932年、クリスチャンの上智大学の学生が靖国神社で参拝を拒否したために問題となった事件。軍部を恐れた(靖国神社参拝拒否に対抗して学校教練に配属されていた将校を陸軍が上智大学から引き揚げようとした。宇垣軍縮以降、学校では学校教練が行なわれていたが、この学校教練を履修すると兵役が10ヶ月に短縮されるという特典があった。その為私立学校では任意であった学校教練を学生獲得目的で積極的に取り入れていた。将校の引き揚げによって学校教練が廃止されることは学生数確保の面からも問題となったのである。)上智大側が、個人的信仰と国民としての公の義務は別である旨を文部省に申し入れたため事態は沈静化したが、これ以降、キリスト教徒が積極的に戦争の遂行と神道奉賛に傾斜してゆく端緒となった。
- 津地鎮祭事件
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- 1 信教の自由の概要
- 2 信教の自由をめぐる裁判
- 3 イスラーム国家における信教の自由
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