わし【×鷲】
読み方:わし
タカ目の鳥のうち、大形のものの総称。翼が大きくて風に乗って飛び、くちばし・つめは先が曲がって鋭く、小獣・鳥・魚などを捕食する。イヌワシ・オオワシ・オジロワシなど。《季 冬》「大いなる古創顔にこれの—/誓子」
わし【鷲】
鷲
鷲
鷲
鷲
鷲
姓 | 読み方 |
---|---|
鷲 | すさき |
鷲 | すざき |
鷲 | わし |
鷲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/26 02:48 UTC 版)

鷲(わし)とは、タカ目タカ科に属する鳥のうち、オオワシ、オジロワシ、イヌワシ、ハクトウワシなど、比較的大きめのものを指す通称である。タカ科にて、比較的大きいものをワシ、小さめのものをタカ(鷹)と呼ぶが、明確な区別はなく、慣習に従って呼び分けているにすぎない。
象徴としての鷲
鷲はその姿から鳥の王者とされ、信仰の対象にもなった。ローマ皇帝の紋章は鷲である。のちに東ローマ帝国が双頭の鷲を紋章とし、ロシア帝国などへ受け継がれたほか、12世紀以前からセルビアの国旗には白い双頭の鷲が描かれている。中欧・西欧ではハプスブルク家によって神聖ローマ帝国からオーストリア帝国へ双頭の鷲が受け継がれ、プロイセン王国やドイツ帝国も鷲を紋章とした。ナチス・ドイツもそれにならい、軍服や建築物の随所に鷲の意匠を施した。現在のドイツ・オーストリア両国の国章にも鷲が使われている。また、ナポレオンやイギリス王室、ポーランドなども鷲を紋章に取り入れている。
メキシコ国旗に描かれているワシは「ウィツィロポチトリの予言鷲」と呼ばれる。「蛇をくわえた鷲がサボテンの上にとまっている場所を見つけ、そこを都とせよ」という神託に従い、現在のメキシコシティに安住の地を見つけたというアステカ族の神話にちなんだものである。 アメリカ合衆国はハクトウワシを、フィリピンはフィリピンワシを国鳥としている。
鷲の尾羽は矢羽根として最高のものとされる。陸奥国の名産として朝廷や伊勢神宮の遷宮の折などに鷲の尾羽を献上したという記録が残っている。中央ユーラシアのカザフ人やキルギス人は、イヌワシを鷹狩用に馴致する習慣がある[1]。
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アポロ11号のミッションバッジ
ワシの名を冠した物事
ワシは「鳥の王者」として、力強い印象を与えることから、その名を冠した様々な物事が存在する。
- ドイツやスペインなどでは、視力や観察眼に優れていることを慣用句で「鷲の目」と言う。ドイツ語では Adlerauge、スペイン語では ojo de águila。
- アメリカの戦闘機であるF-15は「イーグル」の通称で知られている。また、F-15イーグルのマルチロール戦闘爆撃機版であるF-15Eは「ストライクイーグル」の通称で知られている。
- 大韓民国東南部内陸に位置している大邱広域市では、鷲を「市の象徴する鳥」に指定している。
- 人類を初めて月に運んだアポロ11号の月着陸船の名前は「イーグル」である。
- ゴルフで、規定打数のパーより2打少なくホールに入れることを「イーグル」と呼ぶ。ちなみに3打少ないとアルバトロス(アホウドリ)と呼ぶ。
- 鼻筋が大きく突き出した鼻をワシの嘴の形から連想して「鷲鼻」と呼ぶ。
- スポーツチームではプロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルス、アメリカンフットボールNFLのフィラデルフィア・イーグルスなどがある。
- イーグルスはアメリカのロックバンド
- 大正製薬社章。かつて鷲と幸せと言葉を掛けたイメージキャラクター「しあわし君」があった。
- 石川県の県鳥は、白山連峰に生息するイヌワシである。同県警のマスコットはいぬわし君・いぬわしちゃん。同県小松基地・306飛行隊の部隊マークは、これをデザインしたものである。
- AMCイーグルは、クロスオーバーSUVの先駆けとも言える自動車。また、現時点では最初で最後のV型8気筒エンジンを搭載したトラディショナルジープであるジープ CJ-7の上級グレード、「ゴールデンイーグル」のボンネットには大きな金色の鷲が描かれている。どちらも絶版車。
- TOTO(当時は東洋陶器)は1962年まで鷲を社章に使用していた。
- スーパー戦隊シリーズ第5作目の「太陽戦隊サンバルカン」の主役である赤(リーダー)の名前が、鷲の能力を持つバルイーグルである[注 1]。また、第49作目の50周年記念作品にあたる「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」に登場するゴジュウイーグルの色は緑である。
- Garuda Linuxはワシがデザインされたインド発のPC用のOS。
脚注
出典
- ^ 相馬 拓也『鷲使いの民族誌-モンゴル西部カザフ騎馬鷹狩文化の民族鳥類学』ナカニシヤ出版、2018年2月。
注釈
関連項目
- 鳥の一般名の記事
カタカナ名の記事が自然科学的な内容を中心とするのに対し、一般名の記事では文化的な側面や人との関わりなどについて解説する。
鷲
「鷲」の例文・使い方・用例・文例
- 争っていた2羽の鷲が地面に向かってぐるぐると落ちてきた。
- 鷲爪足とはヒトの足の変形の1タイプだ。
- すずめが道を歩いていると、後ろから鷲が襲ってきました。
- 巣の中には鷲がたくさんいました。
- その鳥は鷲の半分の大きさです。
- 鷲の羽は広げると1メーターにもなる。
- 鷲が一羽空高く飛んでいた。
- ライオンが獣の王であるのと同様、鷲は鳥の王である。
- その鳥は鷲の半分の大きさだった。
- 大きな鷲は羽根の先から先まで二間もある
- 鷹や鷲の如き猛禽はたんと卵を生まない
- 鷲が空を翔ける
- 鷲の鳥に於ける獅子の獣に於けるが如し
- 鷲が子どもをさらう
- 例えば鷹や鷲の如き猛禽は卵を多く生まぬ
- 鷲は鳥の王
- 鷲の子
- 鷲の巣
- 鷲掴みにする
- 鷲や鷹のような猛禽は卵を多く生まぬ
鷲と同じ種類の言葉
- >> 「鷲」を含む用語の索引
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