細胞呼吸とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 生物 > 生理 > 呼吸 > 細胞呼吸の意味・解説 

さいぼう‐こきゅう〔サイバウコキフ〕【細胞呼吸】


細胞呼吸

同義/類義語:内呼吸
英訳・(英)同義/類義語:cell respiration, cellular respiration

細胞内行われる有機物からエネルギー生産するための反応酸素呼吸好気呼吸)と無気呼吸嫌気呼吸)を含む。
「生物学用語辞典」の他の用語
細胞名や細胞内の構造オルガネラに関連する用語:  細胞分化  細胞分裂  細胞口  細胞呼吸  細胞壁  細胞板  細胞液

細胞呼吸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/12 00:16 UTC 版)

細胞呼吸(さいぼうこきゅう、英語: Cellular respiration)または内呼吸(ないこきゅう)は、生物における呼吸の一過程で、酸素栄養素からアデノシン三リン酸(ATP)として化学エネルギーを取り出し、老廃物を排出する生物の各細胞で起こる一連の代謝反応である[1][2]。また人間などが肺などで行う呼吸(外呼吸)とは区別されるが、以下、呼吸と称する。呼吸に関わる反応は異化反応であり、酸素のような高エネルギーの結合を解離させて生成物の安定な結合に置き換え、エネルギーに変える[3]。細胞呼吸は一連の生化学的な反応から成っており、細胞からの化学エネルギーの放出によって細胞の活動を促進する体内における重要な反応の1つとなっている。細胞呼吸は燃焼反応の1つであるが、エネルギーがゆっくりと放出されるために生体内の他の燃焼反応とは明確に異なる反応となっている。動植物細胞の呼吸では、大部分を酸素分子を酸化剤とした反応が起こり、化学エネルギーを生産している[1]。また、アミノ酸脂肪酸などの栄養素からも化学エネルギーが生産される。細胞が使用するエネルギーはリン酸基とATP分子の他の部分との結合が切れて、より安定なアデノシン二リン酸(ADP)が形成されることで放出される[4]。放出されたエネルギーは生合成、運動、細胞膜を介した分子輸送などに使われる。狭義には好気呼吸(こうきこきゅう)、酸素呼吸(さんそこきゅう)など酸素を用いる呼吸となる。広義には酸素を用いない嫌気呼吸を含め、細胞の行う異化代謝系すべてを指すが、狭義に用いられる場合が多い。


  1. ^ a b Schmidt-Rohr, K. (2020). "Oxygen Is the High-Energy Molecule Powering Complex Multicellular Life: Fundamental Corrections to Traditional Bioenergetics” ACS Omega 5: 2221-2233. https://doi.org/10.1021/acsomega.9b03352
  2. ^ Bailey, Regina. “Cellular Respiration”. 2012年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月11日閲覧。
  3. ^ Schmidt-Rohr, K. (2015). "Why Combustions Are Always Exothermic, Yielding About 418 kJ per Mole of O2", J. Chem. Educ. 92: 2094-2099. https://doi.org/10.1021/acs.jchemed.5b00333
  4. ^ アデノシン三リン酸 / ATP e-ヘルスネット”. 厚生労働省. 2021年10月18日閲覧。
  5. ^ a b Ochoa, S. J. Biol. Chem. 1943, 151, 493–505.
  6. ^ a b Hinkle, P. C.; Kumar, M. A.; Resetar, A.; Harris, D. L. Biochemistry 1991, 30, 3576–3582.
  7. ^ Stock, D.; Leslie, A. G. W.; Walker, J. E. Science 1999, 286, 1700–1705.
  8. ^ a b Hinkle, P. C. Biochim. Biophys. Acta 2005, 1706, 1–11.
  9. ^ Brand, M. D. Biochem. Soc. Trans. 2005, 33, 897–904.


「細胞呼吸」の続きの解説一覧

細胞呼吸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 05:47 UTC 版)

呼吸」の記事における「細胞呼吸」の解説

詳細は「細胞呼吸」を参照 細胞呼吸または内呼吸酸素栄養素からアデノシン三リン酸(ATP)として化学エネルギー取り出し老廃物排出する生物の各細胞で起こる一連の異化代謝反応である。取り出したエネルギー生合成運動細胞膜介した分子輸送などに使われる

※この「細胞呼吸」の解説は、「呼吸」の解説の一部です。
「細胞呼吸」を含む「呼吸」の記事については、「呼吸」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「細胞呼吸」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「細胞呼吸」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



細胞呼吸と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「細胞呼吸」の関連用語

細胞呼吸のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



細胞呼吸のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
JabionJabion
Copyright (C) 2024 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
がん情報サイトがん情報サイト
Copyright ©2004-2024 Translational Research Informatics Center. All Rights Reserved.
財団法人先端医療振興財団 臨床研究情報センター
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの細胞呼吸 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの呼吸 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS