FFR-41 メイヴ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 21:06 UTC 版)
「雪風 (架空の兵器)」の記事における「FFR-41 メイヴ」の解説
スーパーシルフの後継機として開発された無人戦闘偵察機FRX-99 レイフを有人機に改装した機体。レイフとは兄弟機とも言える機体であり、小説、OVA共に形状の違いは微々たる物である。小説版とOVA版では経緯が異なるが、ジャムにより撃墜されたシルフ雪風が試験飛行中の本機に雪風自身(雪風の構成要素のどの部分かは不明)を転送し、その後は雪風として特殊戦で実戦運用されている。機体名称の由来はケルト神話に置ける妖精の女王「メイヴ」。綴りは「Mave」と「Meave」の二つがあり、公式でもはっきりしていなかったが、2011年現在ではMaveで落ち着いている。開発ナンバーはFRX-00。また、OVA版において日本海軍の原子力空母アドミラル56に着艦した本機を見たリン・ジャクスンは「FFR-44MR」なる型番を口にしているが、これはFAFから地球に誤って伝わった情報と思われる。各サブタイプを含めてFAFが開発した100番目の機種である。特殊戦のスーパーシルフを置き換える為に13機が製造される筈であったが、ジャムの大規模進攻によって計画は中止された。故に生産された機体は雪風が自我を転送したプロトタイプ1機のみである。 小説版ではブッカー少佐の「知性体にはパイロット達の実戦行動による教育が必要だ」という考えを受けて開発された。撃墜された雪風の捜索行動をかねた試験飛行中に、雪風が自身を転送し、コントロールを奪ってシルフ雪風を破壊。その際の急激な戦闘機動によるGでパイロットは死亡、フライトオフィサを務めていたブッカー少佐は顎を骨折した。 ステルス性を意識した形状で、主翼型は胴体に滑らかに繋がる、前縁フラットのないシンプルなクリップドデルタで、ストレーキ部分を持つ。尾翼は二組存在し、最適な位置を自動選択する為、垂直尾翼と水平尾翼を兼ね備えていると言える。また、機首に前進角のついたカナードを有する。エンジンはFNX-5011-D スーパーフェニックスMk.XIを2基搭載、エアインテークを機体上下左右に計4基持ち、二次元推力偏向ノズルを持つ。レイフとの差異はコクピットの有無のみ。具体的なスペックは不明だが、全長はスーパーシルフより7%ほど短く、重量は20%ほど軽い。機体色は真っ黒に塗装され、キャノピ右下に「雪風」の文字がブッカー少佐の手で記された。 OVAでは雪風捜索に出たのはFRX-99であり、雪風が自身を転送したのも同機である。その後、雪風が自我を転送したFRX-99がFRX-00へと改造されることで誕生した。 主翼は折り畳み可能な軽い上反角のついた前進翼で、最高速度で飛行する際は裏返って後退翼となり、着陸時には垂直に立ててエアブレーキとして使用する。垂直尾翼は存在せず、機首には後退角のついたカナードを装備。コクピットはカプセル状になっており、機首の中に埋め込まれるように配置され、着陸時には斜め後ろにスライドして視界を広げる。エアインテークは胴体下部及び上部左右の計3基、上部の2基はラムエアモード時のみ使用される。エンジンノズルはベクタードノズル。機体色は黒を基調に、白いラインが各所に入れられたツートンカラー。「雪風」の文字はスーパーシルフ同様、機首に描かれている。レイフとの相違点は、レイフではセントラルコンピューターユニットがある個所がコクピットに置き換わっている点。後にエンジンをFNX-5011-D-20からFNX-5011-D(VC)に換装した際に、型番がFFR-41MRに変更されている。本機のメカデザインを担当した山下いくとは、デザインについて「蓮の花にデザインのヒントを得た」と話している。 スペック(OVA版) 全長:18.0m 全幅:14.52m 全高:6.28m ヌード重量:12,160kg 基準離陸重量:不明 最大離陸重量:37,495kg エンジン:FNX-5011-D-20 フィーニクスMk.XI(10,220kg(ミリタリー推力時)、14,930kg(アフターバーナー使用時))×2、後にFNX-5011-D(VC) スーパーフィーニクスMk.XI×2に換装 最高速度:マッハ3.3 巡航速度:マッハ1.75 限界高度:24,800m 武装:20mmガトリング砲×1 主翼上ハードポイント×2 主翼下ハードポイント×2 胴体下ハードポイント×6短距離空対空ミサイルAAM-III 中距離空対空ミサイルAAM-V 長距離空対空ミサイルAAM-VII を装備可能 その他、各種可視光・赤外線カメラ、赤外線ラインスキャン、コンフォーマル・マルチバンドESMセンサー等の各種偵察装備を搭載。 OVA版後半では、機体表面にジャム機のような赤い紋様を発生させる視覚的な迷彩「ジャムセンスジャマー」を装備した。 OVA最終巻ではJATOポッドを外付けしての垂直離陸を実施した他、クラスター爆弾や気化爆弾といった大量破壊兵器を満載して出撃、フェアリィ基地の地下都市を爆撃して反乱を起こした再教育部隊を壊滅させている。また、ジャムとの最終決戦時には新たに主翼下ハードポイントにレーザー機関砲を装備した他、3機の無人戦闘機「フリップナイト・システム」や他の機体から発射された大量のミサイルの管制も行っている。 また、『アンブロークン・アロー』においてはジャムが本機のコピー機と思しき機体を使用しているが、ジャムがフェアリイ基地の人間の記憶や感覚を狂わせ、「目の前にある雪風は確率的に本物の雪風であり、またジャムのコピー機でもある」状態を作り出しているため、オリジナルの雪風とコピー機の区別が曖昧になっている。
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