竜の種族について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:39 UTC 版)
「コーセルテルの竜術士」の記事における「竜の種族について」の解説
星の五竜竜の都が滅んだ後も世界各地で暮らしている。角の色は銀。 火の力を司る火竜赤茶色の髪と黄色の目を持つ。気質は陽気で豪放。反面、短期で喧嘩っ早いが彼らの荒っぽさはコミュニケーションの一つでもあるので、後に引きずることは少ない。炎そのものを操る他、一定空間の熱温を調節することもできる。火傷をしない体質だが、水に濡れることと、寒さが苦手。極端な方向音痴が多いのもこの一族の特徴。 水の力を司る水竜水色の目と髪の色を持つ。明るく快活で社交的。幼い頃から異性に対して非常に惚れっぽく、好みの異性を見つけると人・竜に関わらず積極的にアプローチをかける。なぜか時おり両手を広げて呆れたように首を振る癖がある。水の成分の調節から水流の導きまで操ることができ、水に濡れても風邪は引かず溺れることもないが、暑さには弱い。 大地の力を司る地竜目と髪の色はともに濃茶。象牙のような牙飾りを一族共通で身に着けている。真面目で努力家、そして読書が大好きで知識が豊富で、「知恵の竜」と呼ばれる。ただし、気質上あまり外に出歩くことがないため、知識ばかりが先行して経験不足になりがちなのが欠点。高い所には行きたがらない。物の重みを感じない(重力を調整できる)体質が備わっており、重い物も楽々と持ち上げられる。術としては地脈を読んだり、地面に埋まっている物を見つけたりと地味なものが多い。(地震を起こしたり派手なことも出来るようだが、危険なので禁じられている)術が地味なため、知恵をもって困難に対処しようとすることも、「知恵の竜」と呼ばれる由縁。基本的に苦労性の性格になりやすい。 風の力を司る風竜銀色の髪と、独特の光彩を放つ同色の瞳を持つ。その気質はやんちゃでいたずら好き。じっとしているのが苦手で常に面白いもの、新しいものを求めて飛び回る。地下に潜ったり水に濡れたりするのは苦手である。風を操り空を飛ぶのが最も得意。相手の身に纏う空気の匂いにも敏感で、一度会った相手は姿形が変わっても見間違えない。人化の術が余り上手くはない。風竜の里は未だに初代風竜王の血筋にこだわっているところがある。 植物の力を司る木竜髪は浅い若葉色で、瞳の色は深緑。あらゆる植物の成長の促進補助に最も長けている。その中には薬草も多く含まれるため、コーセルテルの医療は基本的に木竜術士の仕事となっている。風竜と同じくいたずら好きだが、彼らの場合は術などを使った手の込んだいたずらを好む。暑い所が苦手。地上の里単位では竜族の中で一番数が少ない。 天の二竜三千年前の事件で都が滅びたときに元の里から外(宇宙)に移住した竜族(移住したのか、元からそこに分里でもあったのかについては第二部までには不明)。少なくとも空気のない場所でも平気。竜術士無しでは地上に居ることが難しい。角の色は金。 光の力を司る光竜髪は鮮やかな金髪で、目の色は個人によって異なる。物腰は上品で落ち着いており、どことなく貴族的な雰囲気を漂わせ、衣装にはフリルを多用。性格も穏やかだが、自分の憧れた対象にはどこまでも一途。その力の源は太陽の光と、それを反射した月の光。自ら発光する術、陽の光の下に居る対象を探索する術などが使える。里の移住先は月。 暗闇を司る暗竜目と髪の色は漆黒と形容できる程の黒。背中には二枚の蝙蝠のような翼があるが、これは「暗竜の不安の証」と言われており、安心しきった状態の時は仕舞われている。剛毅な火竜とは正反対で無口、無表情で感情をほとんど表に出さない。しかし自分が心を寄せる人間にはとても強く執着する。 その力は七竜の中でも飛びぬけて大きく、戦争時代竜の都最後の竜王に暗竜がわざわざ選ばれたという程純然な能力としては竜族最強。彼らが操るのは暗闇なので辺りを暗くするのが基本術だが、「空間」を操るのも力の範疇らしく、一定空間内から対象物(空気、炎など)を消滅させたり、同調術によって空間を跳び越して移動することもできる。音の類を操る術を苦手としているためか発音に関しても上手くなく、寡黙な性格もあいまって言葉に「…」が多く付く。 三千年前に「竜都コーセルテル」が滅亡した後、暗竜の一族は天空に旅立ってしまっており(卵の耐久年数から考えておそらく一千年ほど前)以降のコーセルテルにいる暗竜たちはその時に彼らが残した卵から生まれている。竜術で意思疎通のやり取りはできるが、里が宇宙のどこにあるのか、一族がどういう状態になっているのということがよくわからないので、基本的に里から新しい竜が来るということはなく、他竜と違い将来を嘱望されて育てられるのではなく、卵の耐久年数が来る前に孵化させなければならないというのが実状。暗竜達は成長後一族の元へ旅立ち、メリア家の元で養育されているラルカとエリーゼ、マシェル家のナータが地上に残る最後の暗竜であったが、後に暗竜一族が孵らなかったタマゴを託し、プレアが産まれている。 このまま彼らが全員旅立ち、女性であるラルカ・エリーゼが卵を残さなかった場合、月の種族に次いで地上から暗竜は消滅する運命にあり、闇の竜術士も同時に消滅する(暗闇の勾玉などによる補助で術そのものは残るが、術士としての存在理由がなくなる)のでメリアが最後の術士になるのではと思われていたが、プレアが産まれ、テイムが新たな暗竜術士になったことでしばらくは問題ないと思われる。 暗竜の里は、「竜都(コーセルテル)」「月の裏」「宇宙を旅する里」の3箇所があるが、竜都の里は追われたため滅び、月の裏の里は『子竜物語』3巻時点で誰も住んでいない。宇宙の里は暗竜が複数人暮らしているようだが、詳細は不明。暗竜の多くは地上で平穏に暮らすことを夢見ており、竜都の里に帰ることを望んでいるが、暗竜が多く地上に留まると星に危機が訪れるため、第三部現在は叶わぬ夢とされている。なお、竜都の里の跡地は、火竜家や地下書斎につながる遺跡の中に残っている。
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