移動呪文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 00:07 UTC 版)
「ドラゴンクエストシリーズの呪文体系」の記事における「移動呪文」の解説
以下に挙げられるのは移動中に使う呪文である。 ルーラ 第1作から登場。『X』では呪文として登場していない。 一度行ったことがある町や村に移動する。第1作ではラダトーム城へ、『II』(携帯電話版を除く)では最後に復活の呪文(パスワード)を聞いた(セーブした)場所に戻る。『キャラバンハート』では馬車にいるキャラの能力によって、ベースキャンプに戻るのみかあらゆる場所に移動できるか変化する。『ジョーカー』では最後に訪れたGピットに移動する。『不思議のダンジョン』では同じフロアのどこかにワープする。『トルネコの大冒険3』とそれ以外の作品では一度訪れた任意の町や村など選択して移動することができる。アイテム「キメラのつばさ」「風のぼうし」と同じ効果(『V』を除く)。 正確には瞬間移動ではなく、空を飛んで目的地へ高速移動する呪文であるため、ダンジョンなどの天井のある場所では頭をぶつけてしまい使用できない。ただし、塔などの場合は屋上や屋外なら使用可能な場合もある。城や町などの屋内では『VI』までなら使用できたが、『VII』以降の作品(『V』、『VI』以外のリメイク版を含む)ではダンジョンと同じ扱いになり使用できなくなっている。『X』では天井のない場所なら城内やダンジョン(光の差す場所ではオニオーン等が生息)でも使用可能。使用地域や重要イベントの進行中に唱えると、「ふしぎなチカラ」によってかき消されてしまうことがある。 『トルネコの大冒険3』では、NPCが行ったことのない場所へ他人の記憶を辿って移動していた。 『VIII』では屋外のエリアでも、自分の真上に屋根などがせり出している場所では頭をぶつけてしまう。テントなども突き破ることはできない。 『III』と『IV』(ファミコン版)では戦闘時に唱えると、その戦闘から離脱することができる。 『V』では失われた古代呪文の一つという位置付けであり、主人公は特定のイベントで習得する。さらにリメイク版では、唱える術者(主人公)が行ったことのない場所でも他人の記憶を辿って一時的に移動可能になること、さらに一度に大人数を運ぶと術者に負担が掛かることなどが明かされている。 『IX』では主人公のみが特定のイベントで習得する。ナンバリングタイトルでは初めて消費MPが0になった(『トルネコの大冒険3』で消費MPが0だった)。 『X』では呪文としてはなく、アイテム「ルーラストーン」として登場している。何度でも使用できるが、ひとつのストーンにつき1ヶ所(各地の教会で登録変更が可能)にしか飛べず、効果は使用したプレイヤーキャラクターのみ(サポートなかまは自動的についてくる)。同じパーティーメンバーのストーンも使用できるが、自分が行ったことのない場所には飛べない。 『XI』でも主人公のみが特定のイベントで習得する。天井に頭をぶつけることはなく、重要イベント中を除いてどこでも使用できる。 『ジョーカー2』では一部の場所を除いてダンジョンでも使用できるほか、派生として現在いる地形内のいざないの扉に飛ぶ「いざないルーラ」が登場する。 リレミト 第1作から毎回登場。ダンジョン(洞窟や塔、迷宮)の中から即座に入口まで脱出する。ただし、ルーラと同じくかき消されることもある。『IX』以降に登場するアイテム「思い出の鈴」と同じ効果。 『X』ではゲートを開く呪文となっており、ゲートに飛び込むことで脱出となる。唱えた時点でパーティーからはぐれていたメンバーはゲートを使用できない。 由来は不明だが、「帰」という漢字を分解すると、「リ」と「ミ」と「ト」に分かれるという説と、 「relation(縁)」の「リレ」+開発者の出身地の「水戸」をかけた「relation of Mito」の略だという説など複数ある。 トラマナ 『II』-『VII』『IX』で登場。毒の沼地やバリア床などで普通に歩くとダメージを受ける場所で、そのダメージを無効化する。一歩でも外に出ると効果が消える場合が多い。『IX』ではトラマナ中に戦闘に入ると効果が消える。第1作には登場しないが、ロトの鎧にこの呪文がかかっており、装備することで効果を発揮する。 漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』では、術者とその身に触れている者が空中を歩く様な表現がされている。漫画『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』では、「バリアなど魔術的な罠を発動不能にして無効化する呪文」とされておりかつその用途でしか使用していないため、毒の沼地などへ効果は不明となっている。 ラナルータ 『III』-『V』『テリーのワンダーランド3D』『イルルカ3D』で登場。 昼と夜を逆転させる。町の中などで使用した場合は町などの入口に戻される。昼を夜に変えたい場合のみ、アイテム「やみのランプ」で代用可。 『X』では特定のクエストにて、チャットでこの呪文名をつぶやくと昼夜を逆転させられるイベントがある。 『テリーのワンダーランド3D』では派生として、天候の良悪を逆転させる「ラナリオン」が登場(初出は漫画『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』)。 レミーラ 第1作で登場。洞窟内で主人公の周囲を明るく照らす。「たいまつ」より見渡せる範囲は広い。但し明かりは時間が経つにつれて範囲が小さくなっていき、最後には消滅する。『不思議のダンジョン』では今いるフロアのマップ構造、モンスターやアイテムの位置が分かる。 レミラーマ 『VI』で初登場。『VIII』『IX』『XI』では登場しない。SFC版とGB版の『III』では登場。 本編作品では、唱えるとアイテムやお金が落ちている場所が一瞬だけ光る。『VII』とPS版『IV』ではモンスターの潜む井戸や本棚も光る。『モンスターズ』では異世界のマップを全て映し出す(同じ効果を持つアイテムもある)。 アバカム 『II』『III』に登場。鍵のかかっている扉を開ける。ただし、この呪文でも開かない扉もある。 トヘロス 第1作から登場。『IX』『X』では登場せず。 一定距離を進む間、自分たちより弱いモンスターが出現しないようにする。道具「せいすい」を移動中に使った場合と同効果。『V』以前の作品では、ダンジョンでは効果がなくフィールド上でのみ有効。 『IX』で廃止されたのはランダムエンカウントからシンボルエンカウント方式に変更されたため。「せいすい」を使うとモンスターのシンボルに見つからなくなる。ただし、船での移動中はランダムエンカウントであり、せいすいの効果もないためエンカウントを回避する方法がない。 ただし、同じシンボルエンカウントである3DS版『VII』では「自分たちより弱い敵シンボルを消滅させる」という効果で登場している。 『X』や3DS版『VII』では、レベル差のあるモンスターのシンボルがプレイヤーキャラクターとの接触を回避する行動を取る(例外あり)ため、事実上常時トヘロスがかかっているような状態であるとも言える(後者はかなりレベル差がないと適用されない)。 『XI』では機種や状況によってシンボルエンカウント・ランダムエンカウントの両方があり、前者では弱い敵のシンボルが逃げていく。後者では従来と同じ効果。 インパス 『III』で初登場(『VIII』『IX』では登場しないが、『X』では特技「みやぶる」に統合されている)。 発見した宝箱・壷の中身を判別する。青く光ればアイテム、黄色に光ればゴールド(お金)もしくは空、赤く光った場合はミミックやひとくいばこ、あくまのつぼなどのモンスターが擬装している(『III』のピラミッドで黄色く光る宝箱は、ミイラおとこ4匹を倒した後にアイテムを入手可能)。『V』『VI』ではアイテムの鑑定も行う。 レムオル 『III』に登場。パーティ全員の姿が消える。アイテム「きえさりそう」と同様。街の人からは気づかれなくなるが、モンスターとのエンカウントには何ら影響しない。 ステルス 『ジョーカー』『ジョーカー2』『テリーのワンダーランド3D』『イルルカ3D』に登場。 モンスターのシンボルが自分たちを見つけられなくなる。 『IX』でも登場したが、こちらは特技扱いで戦闘中に使用すると敵からのターゲットになる確率が低下する効果もある。「せいすい」と同じ効果であり、ランダムエンカウント方式の船での移動中は効果がない。『イルルカ3D』では、ふしぎな鍵のクエスト挑戦中やメタルエリア、光あふれる地では使用できない。 フローミ 『VI』『VII』とリメイク版『III』『V』で登場。 洞窟や塔などで現在の地名や階層を知ることができる。リメイク版『V』ではアイテム「チゾットのコンパス」で代用可能。 『VIII』以降には登場しないが、地図に最初から地名や階層が書かれているため不要である。
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