不思議のダンジョンとは? わかりやすく解説

不思議のダンジョン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/28 00:35 UTC 版)

不思議のダンジョン」(ふしぎのダンジョン)または「不思議なダンジョン」(ふしぎなダンジョン)は、スパイク・チュンソフトおよび同社の前身であるチュンソフトが開発もしくはタイトル使用許諾を実施したローグライクゲームのタイトルに使われるフレーズ。同社の登録商標(第3308150号他)。

『ポケモン不思議のダンジョン』以降におけるチュンソフト製作品の日本国外リリースの際は“Mystery Dungeon”という英訳が使われている。

概要

1990年頃、日本では「コンピュータRPG」というジャンルは『ドラゴンクエストシリーズ』のヒットにより有名となったが、ローグライクゲームはほとんどのタイトルがパソコンゲームであり、日本語の対応もしていないことから認知度が低かった。そこでチュンソフトは、ローグライクゲームの基本的なゲームシステムを踏襲しつつも、取っ付きにくさを家庭用ゲーム化やドラゴンクエストシリーズの設定やキャラクター、共通認識を用いることでカバーした[1]トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』を1993年に発売した。これが『不思議のダンジョン』を冠した最初のゲーム作品となり、80万本のセールスを記録するほどのヒットとなったため、2年後の1995年には第2作として、新たな世界を舞台にした『不思議のダンジョン2 風来のシレン』が登場。その後もさまざまな作品が発売されている。

他社タイトルのシリーズであっても、自社で開発または協力している場合がほとんどである。

ゲームシステム

シリーズによって細かなシステムは異なる。

ランダム生成ダンジョン
ダンジョンに入るたびに通路や敵・罠・アイテムのパーツがランダムに組み替えられてマップが変化する[2]。同じ構成のダンジョンに入ることは無い。プレイヤーは敵や罠、アイテムが設置されているダンジョンを進み、最深部に到達するのが目標となる。
コンピュータRPG的な要素
HP・経験値・レベル・装備アイテムの存在や、アイテムリソース管理など。
ターン制の戦闘システム
プレイヤーや敵は交互に行動する。プレイヤーが行動しない限りゲーム内の時間は経過せず、敵が行動することは無い。
恒久的な死(パーマデス
死亡時に階層・アイテム・レベルがリセットされる。また、セーブ・ロードを使っての不正は、毎ターンセーブや中断のシステム等で対策が行われている。
満腹度
定期的に食事を取らないと減少していき、ゼロになると行動のたびにHPが減少する等のペナルティが生じる。
一画面構成
移動も戦闘も一つの画面で完結しており、画面変遷を伴わない。戦闘後の経験値入手やレベルアップもテキストのみで行われる。
マス目制
プレイヤーや敵などあらゆるオブジェクトはマス目単位に存在し、基本的に移動は1ターンを消費して1マス進むことになる。
裏ダンジョン
アイテム持ち込み不可・レベル1からのスタート・アイテム未識別・ゴールが99F等の条件が付いた高難易度ダンジョンが存在する。クリア後に解放される場合が多い。1作目『トルネコの大冒険』からの名残で、元のダンジョン名に関わらず「もっと不思議のダンジョン」と通称されることがある[3]

作品一覧

特記以外は自社で開発している。下記以外にガラパゴス携帯向けタイトルやソーシャルゲームタイトルも存在するが、本項内では省略する。

トルネコの大冒険シリーズ

ドラゴンクエスト』シリーズのキャラクターを用いた作品。販売は2以降スクウェア・エニックス(旧・エニックス)。

風来のシレンシリーズ

自社独自の『風来のシレン』シリーズ。

チョコボの不思議なダンジョンシリーズ

ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターであるチョコボを主役に据えたシリーズ。語感の関係上タイトルを「不思議ダンジョン」に変更しているうえ、チュンソフトはタイトル使用許諾のみで開発には関わっていない(ただし、『1』と『2』で中村光一の監修は受けている)。開発・販売は旧スクウェアおよびスクウェア・エニックス、またはハ・ン・ド

ポケモン不思議のダンジョンシリーズ

ポケットモンスター』シリーズのキャラクターであるポケモンたちを主役に据えたシリーズ。販売は任天堂および株式会社ポケモンが、各種設定などの監修は株式会社ポケモンが担当している。初期のシリーズは本家『ポケットモンスター』に準じて別バージョンが同時発売されている。

世界樹と不思議のダンジョンシリーズ

世界樹の迷宮』シリーズとのコラボ作品。販売はアトラス

その他の作品

脚注

  1. ^ 「不思議のダンジョン」の絶妙なゲームバランスは、たった一枚のエクセルから生み出されている!? スパイク・チュンソフト中村光一氏と長畑成一郎氏が語るゲームの「編集」”. 電ファミニコゲーマー. 2020年12月3日閲覧。
  2. ^ ファミコン通信』 No.344、アスキー、1995年7月21日、20頁。 
  3. ^ 「今回は不思議のダンジョンでも難易度の高い「もっと不思議のダンジョン」の新しいタイプをご用意いたしました。」”. PS Vita「不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス」第6弾追加ダンジョンが配信!ディスカウントセールも実施中 - ゲーム情報サイト Gamer. 2020年11月29日閲覧。

不思議のダンジョン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 08:46 UTC 版)

トルネコの大冒険 不思議のダンジョン」の記事における「不思議のダンジョン」の解説

本作品のメインとなるダンジョンで、目的は以下の2つである。 ゴールドを貯めて自分店舗成長させていく。 地下27階にある「幸せの箱」を獲得し持ち帰るダンジョン稼いだゴールドスコア)を資金とし、探索繰り返しゴールド累積させることで、トルネコの店と次第発展する。「鉄の金庫」を所持していない状態でダンジョン内で倒れた場合その時点で所持しているゴールド半額が、「鉄の金庫」を所持している状態で倒れた場合その時点で所持しているゴールド全額が、「リレミト巻物」で地上生還した場合その時点で所持しているゴールド全額アイテム売価資金として貯められ、所定の額になると店が成長する。 店の成長は「お店大きくなるまで○○ゴールドが必要」という形態表示され、店が大きくなるごとに必要資金の額も増額する。途中段階で「倉庫」が登場しアイテム保管持ち出しが可能となる。「倉庫」にも成長段階があり、店舗発展する保管個数持ち出し個数増える。同じ武器・盾倉庫保管して繰り返し使用し、「バイキルト巻物」「スカラ巻物」を何度も使用すると、強力な武器・盾育成できる。 また店舗育成過程においてはさまざまなキャラクター登場しゲーム攻略関わるメッセージや、ダジャレ逆さま言葉などの愉快なメッセージ多数ある。『ドラゴンクエストIV』ではサブキャラクターだが、本作品では主人公であるため、トルネコ題材とした愉快なメッセージも多い。 ダンジョンでは地下99階まで降りることができ、地下10階に「鉄の金庫」、地下20階に「リレミト巻物」、地下27以降に「幸せの箱」が必ず存在する地下3階以降には、罠やモンスターハウス出現するうになる店舗最終段階まで成長していなくても、地下27階まで降りれば幸せの箱」を獲得できる。 「幸せの箱」を入手して無事生還すると、クリアとなる(その後スタッフロール流れて本作品におけるエンディングのような演出があるが、クリア所持していたアイテムはすべて消失してしまい、自分今まで強化した武器・盾なくなってしまう)。クリア後のセーブデータには「幸せの箱」を獲得した証であるアイコン表示され発売当時、このアイコンがある状態の画面写真チュンソフト送付することで、順位ナンバー刻印され認定証が先着プレゼントされた。この「早解きキャンペーン」も、後のシリーズ定番となっている。 店を成長させるシステムは、プロデューサー中村光一ドラゴンクエストシリーズゲームデザイナー堀井雄二に製作途上本作見せた際、堀井から提案されたもので、画面中にプレイした結果が少しでも何か残るようにするため採用された。

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不思議のダンジョン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 01:34 UTC 版)

ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン」の記事における「不思議のダンジョン」の解説

今回物語最後ダンジョン持ち込み10個まで可能。階層今までダンジョンの倍近くあり、フロア内で出現するモンスター部屋中に眠っている「モンスターハウス」を始め、未識別状態のアイテム出現する。姿の見えないシャドー遠距離から炎を吐く上にステータスの高いドラゴンなど、これまでのダンジョンでは見られなかった危険なモンスター出現するなど、他のダンジョン比べ難易度高め27階には最終ボス邪悪な箱」がおり、このダンジョンクリアするとエンディングとなる。またクリア後は100階まで潜ることができ、「カギ」や「つるはし」を使って入ることのできる宝物部屋強力なアイテム眠っており、店でも強力なアイテム売っていることが多い。

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