気候・水文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 07:36 UTC 版)
中国地方の気候区分は基本的に中国山地で区分され、北側が日本海側気候・南側が瀬戸内海式気候、そして中国山地が山岳気候になる。ただ中国山地より南側にあたる江の川上流域の大部分は内陸性気候が現れる。これに冬には日本海から季節風が流れ込むため、その吹き込み口で江の川関門と呼ばれる中流域は厳しい気象となる。 平均年間降水量は流域平均で1,650mm。個別で見ると島根県側では約2,000mm 。広島県側では江の川と西城川流域が約1,600mm、神野瀬川流域が約1,800mm、馬洗川流域が約1,500mm 。つまり島根と比較して広島側が少なく、更に広島でも南の瀬戸内海側に近いほど降水量が少なくなる。 中国地方唯一の中国山地を貫流する河川であることから、島根県側の川が全て日本海に流れるのに対して、広島県側ではほぼ瀬戸内海であるが唯一江の川水系のみ日本海に流れる[要校閲]。うち一次支流長瀬川流域のみ、上流が島根県で下流が広島県で江の川に合流する[要校閲]。 上流域の支流は三次盆地に集まる求心型で、中でも馬洗川・西城川・神野瀬川は江の川上流とほぼ同規模である特徴がある。こうしたことから、合流地点の流量は河口地点での流量のほぼ半分に達する。四方を山々に囲まれ本流・支流が合流する三次盆地は秋から春にかけて大規模な霧が発生しやすい(霧の海 (三次市))。 一方で中・下流域の支流は、先行性の本流に比較的短い流路の支流が流れ込む羽状型である。本流の中・下流は狭隘で両岸まで山が迫り、合流部も含めて大きな扇状地・平野は存在していないため水の逃げ場が無くそのまま流れ込むことから、洪水時では水位が10m以上上昇する。 以下2017年度の国管理区間における水質現況を示す。経年変化で見ると、河川に関しては影響する人口産業密集地域がないため水質の急激な悪化はない。一方で湖沼(ダム)は富栄養の状態にある。 2017年度主要河川の水質汚濁に係る環境基準とBOD値 (mg/l) 。河川観測地点類型BOD観測地点類型BOD観測地点類型BOD江の川(代表値) 三国橋 A 1.0 - 江の川上流 吉田 A 1.0 栗屋 A 0.9 尾関山 A 1.0 江の川中流 川本大橋 A 0.6 川本大橋 A 0.6 - 江の川下流 桜江大橋 A 0.6 川平 A 0.7 江川橋 A 0.6 馬洗川 南畑敷 A 1.1 - 西城川 三次 A 0.9 - 神野瀬川 神野瀬川 A 0.9 - 2017年度湖沼の環境基準とCOD値 (mg/l) 。河川観測地点類型COD江の川 土師ダムサイト A 3.6 上下川 灰塚ダムサイト A 3.6
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気候・水文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 08:57 UTC 版)
気候区分としては瀬戸内海式気候にあたる。ただこの地は南側豊後水道からの暖湿流による降雨と、北西側日本海からの季節風による降雪により、中国地方の中でも多雨域の一つに挙げられている。これに梅雨・台風による降雨が加わる。年間降水量は、上流域(廿日市津田気象観測所)で約1,900mm、下流域(大竹気象観測所)で約1,600mm。 水域類型は、河川は源流から下流前渕橋までがAA型、前渕橋から中市位堰までがA型、そこから河口までがB型に指定されており、河川については環境基準を満足している。湖沼は、小瀬川ダム貯水池が全域A類型・窒素リンⅡ類型、弥栄ダム貯水池が全域AA類型・窒素リンⅡ類型に当てはめており、双方ともCOD75%及び全窒素・全リンいずれも高く、環境基準値を達成できない年度が多い。
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気候・水文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:37 UTC 版)
利根川流域の気候は関東平野が東日本気候区に属しているため、おおむね温暖湿潤の気候である。しかし流域面積が広大なこともあって上流・中流・下流が一律に温暖湿潤という訳ではなく、季節により相違が見られる。 降水量は年平均で 1,300mm と、日本の年平均降水量 1,700 mm に比較すると少ない。 上流部は三国山脈などの高山地帯があり、冬季は雪が多く寒さが厳しい。1955年(昭和30年)から2002年(平成14年)の間における平均累積積雪量は大水上山源流部で16m、矢木沢ダム付近で10 - 14m、みなかみ町付近や片品川上流部などでは2 - 10mとなっており、最上流部は関東地方でも屈指の豪雪地帯であるが少雨地帯でもある。しかしこの積雪が春季には融雪して利根川上流ダム群に注ぎ、首都圏の重要な水源となる。中流部については夏季は太平洋高気圧の影響で晴天が多いがその分暑さも厳しい。2007年(平成19年)8月16日に熊谷市で記録した40.9℃は、同日記録した岐阜県多治見市ともに当時の日本最高気温記録となった。また群馬県や栃木県では雷雨が多くなるのも特徴である。一方冬季には北西の乾燥した季節風が強く吹き、群馬ではこれを「上州のからっ風」・「赤城おろし」・「榛名おろし」とも呼ぶ。下流部においては黒潮の影響もあり温暖であり中流部のような猛暑も少ないが、冬季には曇りの日が比較的多い。降水量については中・下流部は夏季や秋の台風シーズンにその極期を迎える。 ただし利根川の年平均降水量は観測が開始された1900年(明治33年)以降一貫して減少傾向が続いており、平成に入ると多雨の年と少雨の年の降水量の差が顕著になっている。 利根川の年間流出量は約91.5億t、年平均の流量は埼玉県久喜市栗橋の観測地点で毎秒290.43m3で、いずれも日本第5位である。
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